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都内最強の移動検索アプリ[東京メトロmy!アプリ]

コロナ禍の影響で、すっかり乗る機会が減ってしまった公共交通機関ですが、私がせっせと自転車にまたがっている間に、東京メトロから都内最強の移動検索アプリがリリースされていました。

次世代の交通サービスとして注目が集まるMaaS(マース)ですが、現段階においては日本で最も体現しているスマートフォンアプリと感じました。

これまでの乗換検索アプリは基本的に駅to駅の検索であったと思います。これが現在地to目的地の検索が可能となり、鉄道だけではなく徒歩・シェアサイクル・バス・タクシーなど、様々なモビリティサービスを串刺しで検索ができるようになりました。

また、パーソナライズ機能も充実しており、エレベータールート検索や、優先ルート、徒歩速度など、これまでよりもより詳細な設定ができるようになっています。

▼MaaS(マース)の解説についてはこちら▼

今さら聞けない!MaaS マース?

東京メトロmy!アプリ特徴

東京メトロmy!アプリの特徴としては、以下4点。

ひと目で分かる運行情報
・My駅に登録すれば、アプリ起動後すぐにMy駅の運行状況がわかる
行き先もすぐ分かる列車走行位置情報
・列車の走行位置が視覚的に把握できる
タクシー、シェアサイクルを含む首都圏の経路検索に対応!
・鉄道だけではなく、様々なモビリティサービスを串刺しで検索
・駅to駅ではなく、現在地to目的地
混雑状況を確認して、密を避ける
・リアルタイムに駅や列車の混雑度を確認可能

ひと目でわかる運行情報・行き先もすぐ分かる列車走行位置情報

メトロ

私は割とせっかちなタイプな人間なので、非常にありがたい機能。これまでは急いでいる時に、時刻表を検索して時間を見ながら焦っていましたが、結局少し遅延しててこんなに階段はしらなくてもよかったな、といったことがしょっちゅうありました。

しかし、このように列車の位置が視覚的に確認できれば、無駄に焦る必要もなさそうです。

タクシー、シェアサイクルを含む首都圏の経路検索に対応!

まさにMaaS(マース)として、大きく前進した機能と言えます。

MaaS(マース)とは、「様々な種類の交通サービスを、1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな移動の概念」です。今回東京メトロmy!アプリでは、鉄道、バス、タクシー、徒歩、シェアサイクルを使った移動を一通で検索することが可能となりました。

メトロ2

また、現在地to目的地の検索で、タクシー配車アプリも自動で呼び出してくれるようになりました。あくまで、アプリ呼び出しなので、MaaS的には不完全です。

メトロ3

徒歩のルートも確認可能です。ゼンリンの地図が組みこまれているようです。

メトロ4

パーソナライズ機能も充実

メトロ5

今後の課題

都内最強アプリと紹介をさせてもらいましたが、まだまだ今後の課題は多いとも感じています。

①ワンプラットフォームではない

タクシー配車やシェアサイクルの予約など、自分でアプリの切り替えを行わずにアプリ遷移ができますが、結局はアプリ間連携でしかなく、それぞれ個別にアプリのダウンロードや利用登録をしておく必要があります。

メトロアプリ内に、他社アプリも組み込めるとよいのですが、やはり事業者が異なるのでなかなかハードルが高いのでしょう。ここは民間だけでは限界があるので、今後国からの積極的な支援等が求められると考えています。

②決済

①にも通じる話なのですが、やはり決済まで巻き込んだものでなければ、Maasの世界観としては不完全であると思っています。もちろん、鉄道であればPASMOやsuicaを利用できキャッシュレスなのですが、タクシーやバスは事業者によってキャッシュレスの使用可否が分かれてしまいます。(都内のバスは基本的にはどのバスもPASMO・suica使えますが)


このように今後の課題はまだまだあるものの、今の時点においては都内最強の移動検索アプリであると言えるでしょう。

ですが、過去noteでも書いた通り、日本でのMaaS普及は都心部だけに限られて、地方での普及は無いと考えています。やはり公共交通機関の密さと、それを利用する人間、つまり需給のボリュームがなければ厳しいのが現実です。

実証実験として、乗り合いタクシーや交通弱者向けサービスとしてやられているケースもありますが、結局事業として成立しなければいつまでもボランティアとして行えない。自動運転の普及や、都市部一極集中が緩和が進めば、より地方でも普及が進むのではないでしょうか。

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