【体を柔らかくするストレッチ②】ストレッチの種類・使い分ける方法
【リリトレ式ストレッチ】は3段階に分かれます。
①ストレッチ(+コントラクティブ)
=筋肉を真っ直ぐと伸ばす(+縮める)
②アングルストレッチ
=筋肉を伸ばす角度を変える
③ムービングストレッチ
=伸ばしながら動かす
ただ、これは僕が勝手に作ったもので、本来のストレッチは、以下の4種類に分けられます。
①スタティックストレッチ
=静的:ストレッチをしたままキープする
②ダイナミックストレッチ
=動的:筋肉を動かしてストレッチをする
③パッシブストレッチ
=他動的:重力・他人の力を用いたストレッチ
④アクティブストレッチ
=自動的:自分の筋力を用いたストレッチ
今回は、4つのストレッチの特徴・効果・使い分け方について簡単に解説していきます。
ストレッチの種類と効果
①スタティックストレッチとは?
筋肉を伸ばしながらキープする、もっとも基本的なストレッチ。
キープすることで縮んだ筋肉をジワ〜っと伸ばすことができるので、柔軟性の向上に効果的です。
また、気持ちがいい範囲でゆったりと伸ばすことで、リラックス効果・副交感神経優位にする効果も期待できます。
伸ばしたままキープする=スタティック(静的)ストレッチ▽
筋肉が温まった状態で行えば硬い筋肉も伸びやすいので、スタティックストレッチの効果を最大限得るためには、
・入浴後、就寝前(リラックスするため)
・運動後(クールダウンのため)
この2つのタイミングに行うのがオススメです。
②ダイナミックストレッチとは?
ダイナミックストレッチ=動的ストレッチは、文字通り、体を動かしながら伸ばします。
例としては「ラジオ体操」が有名ですね。
「筋肉を伸ばす=ストレッチ」なので、「筋肉を伸ばすことを目的とした運動」は全てダイナミックストレッチに含まれます。
(ランニング・ダンス・エアロビクスなど)
動かしながら伸ばす=ダイナミック(動的)ストレッチ▽
ダイナミックストレッチの1種に、「バリスティックストレッチ」=反動を用いたストレッチがある
ダイナミックストレッチの効果は2つ。
・筋肉の活性化
不活性化=動きづらくなった筋肉を動きやすくする
・関節の可動域の向上
様々な方向に筋肉を動かすことで、関節が動きやすくなる
これらの効果により、
朝・筋肉(頭)を活性化するため
運動前・パフォーマンス向上のため
に行うのがオススメです。
③パッシブストレッチとは?
パッシブストレッチとは、他力を用いたストレッチのことです。
「他力」とは例えば、
・重力(自重)で伸ばす
・他人の力=他人に伸ばしてもらう
・自分の別の力=片方の腕で引っ張る
といったことですね。
スタティックストレッチの場合、ほとんどがパッシブストレッチで行われています。
例えば、「自分一人でストレッチをしてるよ」という場合でも、”自分の筋力”で伸ばしていなかったら、それはパッシブストレッチです。
頭の重み(重力)を利用しているのでパッシブストレッチ▽
【パートナーストレッチ】人の力で伸ばされているので、パッシブストレッチ▽
引っ掛け問題。左の腕の力(他力)で右三角筋を伸ばしているので、パッシブストレッチ▽
パッシブストレッチの特徴は、「脱力した状態で伸ばせること」ですね。
脱力した状態でストレッチをすることで、
・リラックス効果が高い
・自力じゃ伸ばせない範囲まで伸ばせる(柔軟性向上)
といった効果を得ることができます。
④アクティブストレッチとは?
パッシブと対になるのが、アクティブストレッチ=自分の筋力を使って伸ばすストレッチです。
ラジオ体操などのダイナミックストレッチは、体を動かしながら伸ばす=自分の筋力を使って伸ばすので、アクティブストレッチになりやすいです。
また、スタティックストレッチでも、”重力”や”自分の別の力”に頼らずに伸ばしていたら、アクティブストレッチになります。
【バンザイストレッチ】背中の筋力を使って背中を伸ばしているので、アクティブストレッチ▽
【キャット&カウ】こちらも、体幹の筋力を使って体幹を伸ばしているので、アクティブストレッチ▽
同じ形のストレッチでも、重力に頼らず=”左の首の筋力”を使って”右の首の筋肉”を伸ばしていたら、アクティブストレッチになる▽
アクティブストレッチの利点は、ダイナミック同様、「筋肉を活性化できる」ことですね。
長年、使っていない筋肉は、使いづらくなっている(不活性化している)ので、
自分の力で伸ばす=活性化させることで、「不活性化型硬直」の筋肉でも柔らかくすることができます。
つまり、
・体が動きやすくなる
・自力で伸ばせる(動かせる)範囲が広がる
ということですね。
ストレッチを使い分けよう
4つのストレッチの効果を整理すると、以下のようになります。
①パッシブ/スタティックの効果
・柔軟性向上
・リラックス
②アクティブ/ダイナミックの効果
・可動域の向上
・活性化
そして、それぞれのストレッチは、以下のように組み合わせることができます。
①パッシブ&スタティック
重力や他力により、ジワ〜っと伸ばしたままキープする
→柔軟性を向上したい方向き
②パッシブ&ダイナミック
重力や他力により、動かしながら伸ばす(ムービングストレッチ/パートナーストレッチで動かされる時)
→リラックスしながら、なおかつ関節の動きを改善したい方向け
③アクティブ&スタティック
自分の筋力を使って、ジワ〜っと伸ばしたままキープする
→筋肉を活性化しつつ、柔軟性を向上できる
④アクティブ&ダイナミック
自分の筋力を使って、動かしながら伸ばす(エクササイズ)
→筋肉を活性化しつつ、関節の動きを改善できる
①→④にかけて、能動的になり→機能改善効果が高まり、
④→①にかけて、受動的になり→リラックス効果が高まります。
【パッシブ&スタティック】重力(お尻の重み)で腰横をジワ〜っと伸ばしたままキープする▽
【パッシブ(アクティブ)&ダイナミック】キープはせず、腰横を動かしながら伸ばす(重力&筋力を使っている)▽
【アクティブ&スタティック】右腰を縮める力(自力)で左腰を伸ばしている。ヨガのポーズは姿勢を維持したままポーズをキープするので、アクティブ&スタティックが多い▽
【アクティブ&ダイナミック】自分の筋力で腰横を動かしながら伸ばす▽
そして、あなたの体の状態や目的に合わせて、以下のようにストレッチを使い分けましょう。
①パッシブ&スタティックがオススメの方
・体がガチガチに硬い方
・ストレッチ初心者
・リラックス効果を得たい方
・柔軟性を向上させたい方
②パッシブ&ダイナミックがオススメの方
・関節の動きを良くしたい方
③アクティブ&スタティックがオススメの方
・筋肉を活性化させたい方
・より柔軟性を向上させたい方
④アクティブ&ダイナミックがオススメの方
・筋肉を活性化させたい方
・関節の動きを良くしたい方
・さらに柔軟性を向上させたい方
・ある程度、柔軟性がある方
まずはシンプルで簡単な【パッシブ&スタティック】から始めよう▽
徐々に動きを加えて、柔軟性+機能性を手に入れよう▽
まとめ|ストレッチで体を柔らかくする方法
ストレッチで体を柔らかくするためには、「自分の体に合ったストレッチ」をすることが重要です。
体がガチガチに硬い人が、いきなり「アクティブ&ダイナミック」をすると、怪我の元になります。
(久々の運動なので、いきなり走って肉離れを起こしたりするように)
逆に、体が十分柔らかいのに、「パッシブ&スタティック」だけをずっと続けていては、
筋肉が縮む力=筋力の弱化につながります。(リラックス系のヨガを続けている人に多いですね)
また、「体が硬すぎて、自分でストレッチをする気にもなれない」という方は、
「パートナーストレッチ(パッシブ&スタティック・ダイナミック」から始めると、柔軟性が向上して、セルフストレッチを始めるキッカケを得られるでしょう。
最初は他力でもOK。自分の体に合わせてストレッチを進化させよう▽
自分の体に合ったストレッチを行えば、あなたの体はもう1段階柔らかくなります。
柔軟性をアップするだけじゃ物足りなくなったら、次回ご紹介する【エクササイズ(アクティブ&ダイナミック)】にチャレンジしてみてください。
受動的なストレッチだけじゃ手に入らない、別次元の柔らかさを手に入れるために。
あなたの体が柔らかくなりますように。
サポート!ありがとうございます☺︎