【体を柔らかくする基礎知識①】関節だけじゃなく筋肉も柔らかくしよう
【体を柔かくする方法】をシリーズでお話ししていこうと思うのですが、
そもそも、「”体が柔らかい”ってどんな状態か?」という前提条件を共有しておきたいですね。
というのも、世間一般で考えられている「体が柔らかい」と、僕が考える「体が柔らかい」とが、一致しなさそうなので。
1. 関節が柔らかい=体が柔らかい?
まず、世間一般で言われる「体が柔らかい」とは、
=「関節が柔らかいこと」を指していると思います。
つまり、
・関節の可動域が広い
・柔軟性が高い
という状態ですね。
例えば、「立ったまま前屈して、手が床にべったりとつく」=関節が柔らかい(=体が柔らかい)という認識なんですね。
2. 筋肉&関節が柔らかい=体が柔らかい!
ただ、僕の考える「体が柔らかい」は、2種類あります。
・関節が柔らかい
・筋肉の質が柔らかい
つまり、世間一般では「②筋肉の質が柔らかい」が抜けがちなんですね。
3. 関節が柔らかくても、筋肉が柔らかいとは限らない
そして、ここはすごく大事なポイントなのですが、
「関節が柔らかい=筋肉の質が柔らかい」ではない、ということです。
もちろん、
「関節が柔らかい人の方が、筋肉の質も柔らかくなりやすい」し、
「筋肉の質が柔らかい方が、関節も柔らかくなりやすい(柔軟性が高まりやすい)」です。
(逆に、「関節が固ければ、筋肉の質も硬くなりやすい」し、「筋肉の質が硬ければ、関節も固まりやすい(柔軟性が低下しやすい)」です。)
関節が柔らかくても、筋肉は硬い人が多い
4. 関節は柔らかいけど、筋肉は硬い人が多い
ただ、現代人で不調に悩む人に多く見られるのが、
「関節は柔らかいけど→筋肉の質が硬い」というパターンなんですね。
あなたも思い当たる節があるのではないでしょうか?
・柔軟性は高いけど、首肩こりがひどい
・ヨガに通っているけど、腰痛がつらい
・股関節はベターってできるけど、冷え性に悩んでいる
つまり、こういう方々の場合は、
「関節は柔らかいけど、筋肉の質が硬いから、筋肉的不調に苛まれている状態」ですね。
5. 関節は柔らかいけど筋肉は硬い人=筋肉が弱い
そして、「関節が柔らかい」と一言でいっても、様々なパターンがあります。
例えば、
・生まれつき、関節が柔らかい
・ストレッチやヨガばかりして、関節が柔らかくなった
などですね。
ただ、どちらにも共通しているのが、「筋肉が弱化している」という点です。
①生まれつきの場合
・生まれつき、筋肉が弱い(付きにくい)体質
・肉全般が付きにくいので、見た目が細く、痩せ型の人が多い
②ストレッチ&ヨガばかりを習慣化した人の場合
・ストレッチなどで筋肉を伸ばすばかりだと→筋肉が縮めなくなる(筋力低下)
6. 関節が柔らかすぎる→筋肉が硬くなりやすい
そして、どちらにしても、関節が柔らかすぎる(筋肉が弱い)と、筋肉の質が硬くなりやすいです。
なぜか?
まず、筋肉の役割の一つは、「関節(骨)を支えること」です。
つまり、「筋肉がキュッと縮むことで→関節が安定する」ということ。
ただ、関節が柔らかすぎる=筋肉がビローンと伸びきった状態だと、「筋肉がキュッと縮むことができない(筋力が弱い)→関節が不安定になる」のです。
7. 「大きな不調」を防ぐための「小さな不調」=硬直
関節が不安定だと、「大きな不調」を引き起こしやすいです。
例えば、
・腰のヘルニア
・首のヘルニア
・極度の猫背・反り腰(骨が大きく歪んだ状態)
・股関節・膝の痛み(軟骨のすり減り)
などなど。
だから、カラダは筋肉を硬めることで、関節を安定させようとします。
つまり、「筋肉の硬直=小さな不調」で「骨・関節のトラブル=大きな不調」を防ごうとするんですね。
その結果、以下のような「小さな不調」に見舞われます。
腰痛
→腰周りの筋肉を硬くして、腰椎を守る
首肩こり
→首肩周りの筋肉を硬くして、頚椎を守る
軽い猫背・反り腰
→背骨沿いの筋肉を硬くして、大きく歪まないようにする
股関節・膝の軽い痛み(柔軟性の低下)
→股関節が詰まりやすい方、いくらストレッチしても柔軟性が上がらない方(カラダが骨・関節を守るために柔軟性が上がらないようにしてる)
8. 「関節」だけじゃなく「筋肉」も柔らかくしよう!
きっと、これを読んでいる方は、上記の不調を解消するために、「体を柔らかくしたい」と考えている方が多いと思います。
でも、「体を柔らかくする=関節を柔らかくする」だと、不調の根本解決にならないばかりか、不調が悪化することもあるんですね。
簡単にまとめると、
「関節だけ柔らかいと、不調になりやすいから気をつけよう」
「”関節+筋肉の質”=体を柔らかくすれば、不調は解消するよ」
ということですね。
次回は、「体が硬くなる原因」について解説していきます。
体が硬くなる原因を知り、それを防ぐことができれば、
体が硬くなることを予防できます。
どんなに効果的な「体を柔らかくする方法」を知るよりも、
「体が硬くならない方法」を知る方が大事です。
体が硬くなった後でも、ちょっとした工夫・意識で、「体が硬くなりにくい環境・習慣」を作れるので、ぜひご覧ください。
あなたの体が柔らかくなりますように。
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