カラダが身体を守るために不調になる【セルフケア論#20】
肩こりや腰痛などの不調になる理由は、「身体を守るため」です。
どういうことかというと、
重い不調を避けるために
軽い不調になる
ということ。
まず、「不調」には様々なレベルがあります。
軽い不調だと、
・肩こり
・腰痛
など。
重い不調だと、
・四十肩
・ヘルニア
など。
つまり、
・軽い不調=筋肉の硬直
・重い不調=骨・関節の異常
ということ。
そして、これらの不調は「筋肉が役割を果たせなくなった時」に起こります。
筋肉の役割とは、
・可動=関節(体)を動かす
・安定=関節を支える(姿勢の維持)
などですね。
ただ、現代だと筋肉を動かすこと、姿勢を維持することが少ないため、筋肉が弱化していきます。
筋肉が弱くなると、関節を支えることができません。
関節が支えることができないと、四十肩やヘルニアなど、関節(骨・椎間板)に異常が起こります。
それを避けるために、筋肉が硬直します。
つまり、
①(本来は)強い筋肉が関節を支える
②筋肉が弱いと→関節を支えられないから→筋肉が硬直して関節を支える
ということ。
ただ、いくら筋肉を硬直させても、筋肉が弱いままでは関節を支えられないため、四十肩やヘルニアにはなりやすい。
だけど、それを少しでも先延ばしするために、カラダは筋肉を硬直させるんです。
骨や関節に異常が出て、激痛になるよりも、筋肉を硬直させて、少し痛い方がマシですからね。
なんて健気なのでしょう、カラダ。
ここで覚えてきたいのは、
あらゆる筋肉の硬直による不調は
筋肉の弱化によって起こる
ということ。
・肩こり(肩周りの硬直)
肩周りの筋肉の弱化→四十肩を避けるために、筋肉が硬直する
・腰痛(腰周りの硬直)
体幹の筋肉の弱化→ヘルニア・ぎっくり腰を避けるために、筋肉が筋肉が硬直する
猫背や反り腰や骨盤の歪みなどの「骨格の歪み」でも同じことが言えます。
長時間、パソコンやスマホに向かっていると、猫背になります。
そして、背中周りの筋肉がガチガチに硬直する。
こういった硬直も、骨・関節を守るためなんです。
猫背で、背中の筋肉が硬直しないとどうなるか?
さらに、どんどん背骨が丸まってしまって、最終的には骨や椎間板に異常が起きます。
だから、骨や椎間板に異常が起きる前に、背中の筋肉を硬直させる。
筋肉を硬直させれば、(ひとまず、)それ以上、丸まることを止められるから。
繰り返しになりますが、
筋肉の弱化が不調の根本原因である
ということを覚えておいてほしいのです。
そもそも、筋肉が弱くなければ、ちゃんと関節を動かせるし、ちゃんと骨格を支えることができます。
でも、現代人の多くは運動不足や長時間の同じ姿勢により、筋肉が弱化している。
だから、硬直するし、様々な不調が引き起こされる。
例えば、
首肩周りの筋肉が弱いから
→硬直して、首肩こり・頭痛になる
体幹の筋肉が弱いから
→硬直して、腰痛・猫背・反り腰になる
下半身の筋肉が弱いから
→硬直して、足の冷え・むくみが起きる
ということ。
だから、マッサージやストレッチで筋肉を緩めても、その場しのぎにしかならないことが多いです。
いや、大事なんですけどね、緩めること。
とても大事です。
筋肉が硬いままでは、(筋肉を動かしにくいため)うまく鍛えることもできないから。
だから、
「緩めて→鍛える」で
あらゆる不調は解消することができる
ということ。
これがリリトレ(リリース&トレーニング)の考え方です。
今回、覚えておいてほしいことは3つ。
①筋肉の役割は可動と安定
(関節を動かす・支える)
②筋肉が弱いと、関節を支えられないから硬直する
→骨格系の不調を避けるために、筋肉系の不調になる
③筋肉を鍛えれば、筋肉が硬直しにくくなる
→筋肉を緩めるだけじゃなく、鍛えることも必要
だからもし、あなたが肩こりや腰痛を感じるなら、カラダの優しさを感じてください。
「ああ、この肩こりは、カラダが関節を守ろうとしているから起きているんだな」
「この肩こりがなければ、もっと酷いことになっているかもしれないんだ」
でもやっぱり、肩こりが辛いことには変わりありません。
だから、まずは肩こりを緩めることから。
フォームローラーやストレッチで、筋肉を緩めることから始めてあげてください。
でも根本原因には、「筋肉の弱化」があることを忘れずに。
本気で不調を解消するなら、「筋肉を鍛える必要があること」も覚えておいてほしいのです。
カラダはいつも、あなたの身体を守るために全力で働いています。
あれこれ考えて、最善を尽くしてくれています。
だからもし余裕があれば、カラダのフォローをしてあげてください。
少し緩めて、少し動かして、少し鍛える。
それだけでも、カラダの仕事はだいぶ減るから。
カラダの優しさに応えてあげましょう。
サポート!ありがとうございます☺︎