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企画推進にも役立つ交渉スキル "BATNA"とは?

新規事業開発や商品企画の推進において “交渉"のスキルは必須です。
交渉術の中に ”BATNA” という面白いスキルがあるので
ご紹介します。


|交渉の目的は


先日「交渉力」についての企業研修で講師を務めました。

私は交渉学や交渉術のプロフェッショナルではありませんが、
コミュニケーションとしてコーチングの要素も入れたいとのことで
コーチング講師も務めている私をご指名いただいたのだと思います。

「交渉」の場面で、コミュニケーションを円滑に進める
コーチングスキルを用いることは大変有効です。

言うまでもなく「交渉」はコミュニケーション力を問われる場
だからです。

その研修の中でもお伝えしたのですが、

“交渉"というと
「説得」とか「論破」
というようなイメージを持つ方も多いかもしれません。

しかし、

本来の交渉の目的は、Win-Winの関係をつくる

ことにあります。

その関係を構築するためコーチングスキルを用いることに意味があります。

|BATNAとは


さて、交渉術の中に ”BATNA” という面白いスキルがあるのでご紹介します。

BATNAとは
Best Alternative To a Negotiated Agreement
の略。

交渉がうまくいかなかった場合の最良の代替え案のことです。


交渉では、あらかじめ自分たちとしてまとめたい案を
複数つくっておくのが通常です。

BATNAとはその際に
・交渉がまとまらなかった場合
・交渉が決裂した場合
という万一の場合の案もつくっておくというものです。

BATNAとは

|企画推進においてのBATNAの有効性


新規事業開発や商品企画の推進する場合にも
“交渉"のスキルは必須です。

・メンバー集め
・社内部署への協力依頼ミーティング
・外部のパートナー企業とのミーティング
・企画プレゼンテーション
などなど、すべて交渉の要素が含まれます。

企画推進におけるBATNAの活用方法には
たとえば、以下のようなケースが考えられます。

① なんとしても協力してほしい部署との会議でー
当然、なんとか協力してもらえる方法を模索し
交渉のカードを準備するとともに
あわせて、万一完全に断られたときにはどうするか
についても考えておく。

② 商品企画会議でー
なんとしても承認か少なくとも条件付き承認を
勝ち取るために準備をするとともに
万一企画が通らなかったときのことも
あらかじめ想定しておく。


こうすることで余計な焦りを少なくできます。

また、交渉相手にBATNAのカードを見せることで
交渉を有利にもっていくことができる場合もあります。

|おわりに


BATNAは仕事だけでなくプライベートを含めいろいろな場面に有効です。

もし最悪の結果になったら?
をあらかじめ想定しておきます。

あまり考えたくない場合もありますが
あえて想定しておくというのがBATNAの考え方です。

一方で、悪い結果を考えてしまうと
その方向に引きずられることがあるため、そうならないよう
うまくいくことだけを想定する
という考え方もあります。

BATNAを取り入れるかどうかは状況や判断によりますが、
一つの考え方、スキルとして持っておくのをおすすめします。


企画の仕事は“交渉"の連続です。

企画以外の様々な仕事の場面でもプライベートでも
人生は“交渉"(Win-Winの関係をつくる)の連続ですよね。

うまくいくとき
全くうまくいかないとき
多々ありますが、
BATNAのスキルも活用しながら前進していきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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