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新規事業開発・商品企画開発プロジェクトのヒント

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ソニー(株)で約25年、独立して4年約30社の新規事業・商品企画に携わってきた経験から、企画やプロジェクト現場へのヒントになる記事をまとめています
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#ファーストワンメソッド

ファーストワンへのチャレンジ! ~サポートさせていただいた企業さんの事例集~

これまで3回にわたってお伝えしてきたファーストワンの事例。 企画において ファーストワンを打ち出していくメリットー訴求力とその魅力 についてお伝えしてきました。 ファーストワン事例の記事はこちら 今回は、私がサポートさせていただいていた企業さんの中から ファーストワン(世界初、業界初、○○初!)についての事例を 3つご紹介しましょう。 掲載許可をいただいていますので実名でご紹介します。 |事例① 群馬電機株式会社 ケアライフ商品部 様 「お知らせとうばん」 最近テレ

企画に煮詰まったら○○を考えよう!

◇将来の方向性を決める大事な糸口◇ この記事に目が留まったあなたは おそらくビジネスの中で 何らかの商品・サービスをお客様に提供されている方なのでは?と 思うのですが その商品やサービスの“真の顧客価値” を 考えたことはありますか? この「真の顧客価値」について 果たして、しっかり定義されてますでしょうか。 実は、商品やサービスにおける ”真の顧客価値” について あまり意識されていないことが多いのではと思います。 しかし、 ”真の顧客価値”を定義しておくか否かで

ミッション・ビジョンは周囲を巻き込む重要なカギ!

前回、企画リーダーの最も大切な仕事のひとつが ” 周りを巻き込むこと”であることをお伝えしました。 その記事はこちら 周りを巻き込むために必ずやって欲しいこと。 それは ヒーローインタビューで まずは相手の話をたくさん聞き 信頼関係をつくった上で協力を仰ぐことでした。 今回は それにも増して重要なことについてお伝えします。 ◇プロジェクトの「ミッション・ビジョン」を伝える◇ 周りを巻き込むうえでもっと重要なこと。 それは、ミッション・ビジョンを相手に示すことです。

周りを巻き込むならヒーローインタビューで!

企画リーダーの最も大切な仕事のひとつが 「周りを巻き込むこと」です。 新規事業開発にしろ、商品開発にしろ 一人では進められません。 ということで 本日のテーマは 「周りを巻き込むならヒーローインタビューで!」を お伝えします。 ◇共感してくれる人をいかに増やすか◇ 最初は一人や少人数で発想したアイデアも 実現するためには 開発などの作ってくれる人 営業などの売ってくれる人 その他、大勢の人たちを巻き込んでいく必要があります。 ご存じの通り ビジョンやコンセプトに共感

成功を狙うなら、プロジェクトには名前を付けろ!

私が新規事業開発や商品企画の プロジェクトをサポートするとき 必ず「プロジェクト名をつけましょう!」 とお伝えしています。 理由はたくさんありますが、大きく2つ、 1)親しみやすくなる 2)想いが伝わる があります。 では、具体的にお話していきましょう。 ◇1)親しみやすくなる ◇ プロジェクトは、いろいろな関係者を巻き込んで、 味方にしていかなければなりません。 名前が無いプロジェクト、 たとえばヘルスケアの開発プロジェクトなら 「ヘルスケア 新規事業開発プ

どうする?商品価格の設定方法

こんにちは。 ご訪問いただきありがとうございます。 (株)プリミス 白神です。 本日のテーマは 「どうする?商品価格の設定方法」について お伝えしたいと思います。 ◇商品価格の設定方法はたった1つ◇ プロジェクトをサポートしているとよく聞かれる質問があります。 それは 「商品価格をどう設定すればよいですか?」 ということ。 私は 大きく分けて2つの方法があるとお伝えしています。 1つは、コストから積み上げて設定する方法 2つ目は、値ごろ感で設定する方法 では、ど

真の顧客視点になるには!

◇顧客の視点から考えるということ◇ 私が関わる新商品開発プロジェクトのプロセスにおいて まずはじめに 「顧客視点で考えましょう!」 「企画の当事者は真の顧客視点にはなれないので顧客にたずねましょう!」 とお話しています。 とはいうものの、なかなかできません。 私自身も同じです。 先日、とある団体からセミナーの依頼をいただき、 ご案内資料をつくっていました。 そして 「顧客視点」で一生懸命案内文を作ったつもりでしたが いざ担当の方に「いかがでしょう?」と伺ってみると

プロジェクトミッションの効果

本日も新規事業開発や商品企画のヒントになる情報をお届けします。 前回、前々回と「聴診音のAI診断支援」の企画についてお伝えしました。 その記事はこちら この「聴診音をAI診断で支援する」という企画の中で ”プロジェクト理念”を定義したことにより 企画が加速したことを実感しました。 今回はその経験より「プロジェクト理念を定義する効果」についてお伝えしたいと思います。 ◇ヒアリングだけでは思いが伝わらない◇ 医療系のサービスビジネスを立ち上げるというミッションが与えら

アイデアはつくるもの~その2~(後半)

今回は「アイデアはつくるもの ~その2~(前半)の続きをお送りいたします。 前回「聴診音のAI診断支援」の医療サービスの立ち上げに携わることになり ヒアリングやブレインストーミングを行い アイデアを絞っていったことについてお話しましたが 医療サービスの立ち上げに携わることになり ヒアリングやブレインストーミングを行い アイデアを絞っていったところまでお話しました。 その記事はこちら 絞ったアイデアの一つ「手術映像の管理・配信システム」 でした。 私は以前に映像配信シ

アイデアはつくるもの~その2~(前半)

前回の記事では”アイデアはつくるもの”という概念で 「ノックスライド式USBメモリー」の商品企画についてご紹介しました。 その記事はこちら 今回はもうひとつの私自身の体験談として 「聴診音のAI診断支援」という企画を どのように進めていったのかについてお伝えします。 残念ながら この企画はソニーは最終的に手を引く形となり パートナー企業に推進を引き継ぎました。 とはいうものの、アイデアの形が変わりながら企画が進んでいった よい事例だと思いますのでご紹介します。 ◇サ

アイデアはつくるもの

前回の記事ではアイデアの種は必ず出るので小さなものでも出そう! ということをお伝えしました。 その記事はこちら アイデアを出すのは簡単なように見えて実際はとても大変。 「乾いたぞうきんを絞って一滴の水を出す」感覚です。 でも、アイデアの種は必ず出ます。 そしてその種を育てる。 「アイデアはつくるもの」だと私は思っています。 今回は 数々の失敗談(そのうちお伝えします)がある中 いかにしてアイデアをつくり ヒットモデルとなったのかをお伝えします。 ◇窮地に追い込まれ

アイデアは必ず出ますか?

◇アイデアは必ず出せる◇ 先日、新規事業開発や商品企画について インタビューを受ける機会がありました。 その際に 『ブレインストーミングなどのアイデア会議でアイデアは必ず出ますか?』 と聞かれたのです。 実はよく聞かれる質問です。 聞かれるとたびに 『はい、必ず出せますよ』と断言しております! 画期的なアイデアが出るかは保証できませんが アイデアの種の種のような『小さなアイデア』は必ず出ます。 もっと言うと 「アイデアが出るかな?」と思って進めるのと 「アイデア

エンドユーザーだけがお客様なのか?(その2)

前回の記事では エンドユーザーだけがお客様なのではなく、 販売店や関わるすべてのステークホルダーもお客様ととらえ、 そこにビジネスのヒントがあることをお伝えしました。 また、ソニー(株)で記録メディアの商品企画をしていたとき、 コンビニやスーパーマーケットからの要望により 物流バーコードを導入した体験談をお話しました。 今回は「その2」として 監視カメラ事業の技術マーケティングを担当していた時の 体験談をお話したいと思います。 ◇カメラのブランドを選んでいたのは・・・◇

エンドユーザーだけがお客さまなのか?

「顧客メリット」以上に「顧客ベネフィット」が大切 という話は何度かお伝えしてきましたが 今回は、お客さまは「ステークホルダー」すべてがお客さまである ということについてお伝えしていきたいと思います。 ◇ステークホルダーのベネフィットを向上させる◇ 「顧客ベネフィット」とは ・誰の ・どのような課題を ・どのように解決するのか つまり お金を払ってでも解決したい課題を お客様に提供できることになります。 一方 以前このことをお伝えしたときに エンドユーザーだけでなく