マガジンのカバー画像

kyoto cafe kissa

21
京都のカフェや喫茶
運営しているクリエイター

記事一覧

民芸とジェラート(寺町丸太町「寺町李青」禅食ジェラートと五味子ジェラート)

素朴な骨董の家具に、李朝の陶器が並べられた店内。ふと思い出したのは、河井寛次郎「火の誓い」に出てきた藁工芸品の作り手、孫斗昌のことだった。 韓国から寛次郎宅へやってきた孫斗昌は口数少なく、ただ淡々と藁工品を作る。その姿に寛次郎はいたく感動するのです。 --- そうやって淡々と作られただろう素朴な骨董品たちに囲まれてジェラートをいただく。要するに民芸好きにとっては特別なお店ということです。 ちなみに禅食は茶色の方で、土っぽい漢方的な味がした。ピンクは五味子で、酸っぱ

mumokuteki cafe&foods

マルイ、オーパ、藤井大丸、寺町… 四条の買い物に疲れたら、いつもここ やさしい甘さに癒されます ✳︎mumokuteki cafe&foods http://mumokuteki.com/cafe

エレファントファクトリーコーヒー

喧騒から離れるために、お金を払うのです。 ✳︎ エレファントファクトリーコーヒー https://retty.me/area/PRE26/ARE108/SUB10802/100000021824/menu/

四条河原町「Sowgen」

学生時代、おしゃれなカフェへ行きたいと言って友だちと北白川まで足を運んだ。今は河原町丸太町や河原町五条などハイセンスなお店の並ぶエリアは増えてきているけれど、当時はおしゃれエリアといえば北白川や一乗寺といった叡電沿いの地域でした。そんな女の子が目指すべくつくられたような、柔らかい陽が射す明るくてかわいらしいカフェ。それがそうげんカフェだった。 今年、その姉妹店が四条にできたというので行ってきました。アンティークや植物を扱うお店の奥にそのカフェはあって、グリーンをバックにした

四条河原町「cafe marble 仏光寺店」

晩ご飯を求めて、四条烏丸から河原町の間の仏光寺通りをふらふら歩いた。 京都のカフェの草分け的存在といわれている「cafe marble 仏光寺店」。 店先にさげてある水色の看板は、数々のガイドブックにより頭に刷り込まれている。 町屋を改装したと思われる店内の雰囲気は落ち着いていて自然と気持ちが休まります。 手水鉢もおいてある苔むす中庭。 名物キッシュのセット、900円。おしゃれ。 町屋を改装した店内で、可愛らしいキッシュやタルトをサーブしてくれるカ

さんさか

悲しさがそうであるように、面白さや生きていく理由も人と人との間にしかない私には。 学生時代の友達と話す。久しぶりに話してて面白い話をしました。生き方とか、付き合い方とか、考え方とか。くだらない話も自然とそういう風になってく関係はとても良いと思う。 人と上手く話せないのは、言葉を尽くさないと相手が理解してくれないと焦るから。つまり話す相手を信頼してないからだって意見に目からウロコ。の一方で、あーそうだよね、と心のどこかで納得していた。ハリネズミのジレンマを地で行ってた若かり

雨の日が好きって思ってみたい(修学院「cafe Uchi」)

感性を研ぎ澄ませなんて言われましても、なにも浮かんできませんが。この年になってみえてくるものだってあると気づくわけです。 というようなことをつらつらと平気で書きつけることができるような、図書館みたいなカフェでした。 雨の音がよく似合っていました。 --- ▶︎ cafe Uchi 住所:〒606-8011 京都市左京区山端森本町21-24 北原ハイツ 1F 営業日時: 11:00~19:00 定休日: 木曜日、第3水曜日 HP:http://kyotocafeuc

特別な日のふつう味(祇園四条「八坂神社喫茶室・栴檀」)

祇園閣を拝観したあとは、八坂神社の喫茶室「栴檀」へ。 神社の喫茶室は何十年も前から同じスタイルで営業しているから、良くも悪くも本当にレトロ。伏見稲荷神社の「参集殿」なんて、行き交うインバウンドをよそに、昭和へタイムスリップしたかのようなたたずまいなのです。 一方、下鴨神社の「さるや」や平安神宮の「トニトニ」など、ここ何年かでおしゃれな神社の喫茶室ができつつあるなとも思います。 ちなみに「栴檀」は前者。 一番人気だというクリームあんみつ(600円)は、何か特別なものを使

島原「きんせ旅館」

山本合金製作所で鏡作り体験をした後、島原を散策しようと思っていると地元の方に案内していただきました。 訪れたのは「きんせ旅館」。旅館だけれど一階にはカフェがあり宿泊客でなくてもお茶することができます。 部屋に入るなりレトロで豪華な空間が。調度品一つ一つがロマンチックでタイルがとてもかわいかったです。 元々は揚屋だったこの建物をオーナーのおばあちゃんが旅館に改装。そのおばあちゃんが旅館を閉めると言うことで、オーナーは関東から島原に移ってこられたんだとか。そのときからこのカ

四条烏丸「珈琲の店 雲仙」

「日曜日しかやってないんです」 店の中をちらっと覗いたところ、すまなそうにお店のお父さんがそう言った、いつかの土曜日。 5月27日。今日は日曜日。 --- 扉を開けると、仄暗いレトロ空間。流れる矢野顕子のかわいらしい歌声。 おすすめはなにかと尋ねると、カレーセットとのこと。 くるりと後ろを振り返ると、理科室の匂い。 アルコールランプでした。 しばし懐かしい気分に浸っていると、フライパンで何かを炒めるジュワジュワという音が聞こえてきた。トースターがチンと鳴る。ヘ

祇園四条「ぎおん石喫茶室」

叡山電鉄とお京阪を乗り継いで祇園四条へ。京都ローカル喫茶店案内に載っていた喫茶琥珀を目指す。 この喫茶店は学生時代から知っていた。洋品店のような外観が特徴的で気になってはいたけれど、明らかに地元の人しか通っていないような雰囲気で入りづらかったし、当時の私には喫茶店に入るお金も嗜みもなかった。 ついにあそこに足を踏み入れる時がきたのだとソワソワしながら早足で店へ向かう。 閉店でなかっただけでも良しとします。私がみる琥珀はいわたにさんがみた琥珀ではないんだろうけど、それでも

貴船「HyoueCafe」

5月頃から京都のあちこちでみられるようになる納涼床。これが組み立てられているのをみると「ああ夏がやってくる」と感じます。 その中でも、川に張り出した形でなく、川の上に床をつくるのが貴船の川床。 貴船があるのは京都の北東の山の奥。街の喧騒から離れ、緑に囲まれて、まるで別世界にきたような感覚をおぼえます。 貴船の「Hyoue Cafe」さんは川床席を用意されているカフェ。ドリンク代(450円~)にプラス500円で川床にあがれるんです。さっそく窓口でホットコーヒーを頼みます。

河原町丸太町「微風台南」

▶京都で見つけた台湾「微風台南」 5月の初め、台湾旅行へ行ってきました。大正昭和の日本の名残を残した街、あたたかい人の雰囲気が大好きになって日本に帰ってきて。そういえば京都にも台湾料理のお店があったな、とカメラロールをひらく。あまりにもかわいらしい店構えだったので、外観だけ写真におさめたのです。 お店の名前は「微風台南」。入ってみたら中もたいへん可愛らしかった。 台湾でよく見た装飾性の高い鉄格子。こちらの鉄格子はひし形。 アンティークな調度品と、ところどころにつるされた

藤森「ポポロヒロバ」

ポポロヒロバは創業38年の「大衆カフェ」です。 メニューを広げるとまず目に入るのが「藤森ヒロコ」というお店のオリジナルキャラクター。藤森はポポロヒロバがお店を構えている場所の名前。ヒロコは「ポポロヒロバ」からとったのかな。 藤森ヒロコは90年代アニメ的風貌の黒髪セーラー服の女子高生。彼女には設定があるんだって。 京都市内の学校に通う、17歳の女子高生。しかしそれは世を忍ぶ仮の姿。実は彼女は、銀河系第7星雲に存在する、オヤージバッカーリダ出身のビール・デ・ナイターがその正