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アブラナ科の野菜の健康効果とは?

皆さんおはようございます!

整体院「感喜」の金子です!


本日はアブラナ科の野菜についてお話したいと思います。




アブラナ科野菜またはアブラナ属野菜は、アブラナ科または十字花科として植物学者に知られている科に属する植物の仲間であることからそう名付けられた。一般的に消費されている多くのアブラナ科野菜はアブラナ属に属し、ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、カラードグリーン、ケール、コールラビ、カラシナ、ルタバガ、カブ、パクチョイ、およびハクサイなどを含む。ルッコラ、セイヨウワサビ、ダイコン、ワサビ、およびクレソンもアブラナ科野菜である。



アブラナ科の野菜は、ツンとする香りや辛味(苦味という人もいる)を出す硫黄含有化合物であるグルコシノレートの豊富な供給源であると言う点で独特である。ミロシナーゼと呼ばれる植物の酵素類によるグルコシノレートの加水分解(ばらばらにすること)によって、生物活性を持つインドールやイソチオシアネートといった化合物が形成される。



ミロシナーゼは、無処置の植物細胞ではグルコシノレートから物理的に隔離されている。しかしながら、アブラナ科野菜を刻んだり噛んだりすると、ミロシナーゼがグルコシノレートに触れて、その加水分解の触媒作用をする。現在では、アブラナ科野菜やいくつかのグルコシノレート加水分解物の高摂取ががんの予防に役立つ可能性に興味が持たれています。




乳がん


内因性エストロゲンである17β-エストラジオールは、不可逆的に16α-ヒドロキシエストロン(16α-OHE1)または2-ヒドロキシエストロン(2-OHE1)へと代謝される。 2-OHE1と対照的に、 16α-OHE1は非常にエストロゲンと似ており、培養下でエストロゲンに影響されやすい乳がん細胞の増殖を強めることがわかっている。17β-エストラジオールの代謝を2-OHE1に移行させ、同時に16α-OHE1から離すことが、乳がんのようなエストロゲンに影響されやすいがんのリスクを減らすのではないかという仮設があった。



小規模な臨床試験で、健康な閉経後の女性のアブラナ科野菜の摂取を4週間にわたって増やしたところ、尿中の2-OHE1対16α-OHE1の比率が増えた。このことは、アブラナ科野菜の摂取が多いとエストロゲンの代謝を変える可能性があることを示唆している。しかしながら、尿中の2-OHE1対16α-OHE1の比率と乳がんリスクの関係は明らかでない。数例の小規模な症例対照研究で、乳がんの女性は2-OHE1対16α-OHE1の比率が低いことがわかった。



アブラナ科野菜の摂取と乳がんリスクに関する疫学的研究の結果もまちまちである。米国、スウェーデン、および中国での数件の症例対照研究では、乳がんの女性のアブラナ科野菜の摂取は、がんでない対照群の女性と比べてかなり少なかった


前立腺がん


グルコシノレート加水分解物は、培養した前立腺がん細胞の成長を妨げ、そのプログラム死(アポトーシス)を促進することが知られているが、アブラナ科野菜の摂取と前立腺がんのリスクに関する疫学的研究の結果は一貫していない。1990年以降に発表された8つの症例対照研究のうちの4つでは、前立腺がんの男性のアブラナ科野菜の摂取の程度は、がんでない対照群の男性とくらべてかなり低かった。


前立腺がんの症例が最多で最も長く追跡調査した研究では、前立腺特異抗原(PSA)検査を受けた男性に限って分析してみると、アブラナ科野菜の摂取と前立腺がんリスクには逆相関があった



PSA検査で選別された男性は前立腺がんと診断される可能性がより高いため、このように分析を限定することは、検出バイアスを減らす一つの方法である。加えて、直近の前向き研究で、アブラナ科野菜の摂取は前立腺以外に転移してしまっている転移性前立腺がん(すなわち、末期前立腺がん)と逆相関があることがわかった。




遺伝の影響


がんのリスクに対するアブラナ科野菜摂取の効果に、ヒトの遺伝的差異が影響している可能性があるというエビデンスが増えている。イソチオシアネートはグルコシノレート加水分解物であり、アブラナ科野菜の摂取によるがん予防効果に役立っていると考えられている。グルタチオンS転移酵素(GST)は、イソチオシアネートを含む多様な化合物を体外への排出を促進するように代謝する酵素群である。



GST酵素の活性に影響する遺伝的差異(多型性)がヒトで発見されている。GSTM1遺伝子とGSTT1遺伝子のヌル(null)型変異は遺伝子欠失が大きく、GSTM1遺伝子のヌル型またはGSTT1遺伝子のヌル型を2つ受け継いだ個人は、対応するGST酵素を作ることができない。そのような個人においてGST酵素の活性が低いと、アブラナ科野菜の摂取後にイソチオシアネートの除去が遅くなり、それが長く体内に留まることになる。



この考えを支持するように、いくつかの疫学的研究でアブラナ科野菜からのイソチオシアネートの摂取と肺がんまたは大腸がんリスクとの逆相関が、GSTM1ヌル型および/またはGSTT1ヌル型の個人に顕著であるとわかった



これらの発見は、イソチオシアネートのような保護的働きを持つ可能性のある化合物をより遅く代謝する個人では、アブラナ科野菜の高摂取による身体保護的効果が強化されることを示唆している。あるいは、GST酵素は発がん性物質の解毒に主要な役割を果たし、ヌル型の遺伝子を持つ個人はがんになりやすいことが予期されるので、発がん性物質濃度が高い状態でアブラナ科野菜の保護的効果がますます重要であれば、そのような集団においてはアブラナ科野菜が重要な保護効果を示すのかもしれないと考えられています。



本日はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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