見出し画像

見たことがないスポーツ:つまみ食い競争

学生課に紹介してもらった、とてもいいアルバイトだったんだ
たった一晩、それも軽作業だけれど、結構もらえる

ホルマリンって知っているかい?
第2食堂の建物の地下にあるスイミングプール、大昔は死体保管場所だったんだよ
ホルマリン漬けの死体洗いが仕事だった

気持ち悪いって思うかな?
いや、慣れるとどうってことないよ
それよりもっと深刻なことがあった
見てしまったんだ

エンターテインメントなイベントが時々あるらしいと知った
顔見知りの先生方がおそろいで来られると聞いたよ
こんなところで、何をされるんだろう?

そんな好奇心が災いして、うっかり見てしまったんだ

小学校の運動会の種目にパン食い競争があったことを思い出したよ
このイベントは、広い意味のスポーツと言えるかもしれない

おいしそうに脳を食べているんだ
同時に競争でもあるので、結構真剣だ
プールに浮かんでいるのは、競争に負けた人たちなんだって

見たことがないスポーツ:つまみ食い競争、見なきゃよかった
(409字)

2022年8月20日以来、以下の企画にて、ふだん全く考えもしない、ありえないことを大胆にテーマとして軽い怪奇ショートを書いてみようとしております。今回のお題は「見たことがないスポーツ」をワードもしくはテーマとして含み、タイトルも「見たことがないスポーツ:XXXX」とすると良さそうな作品で、した。どうぞよろしくお願いいたします。

初めての皆様へ

皆様には、桜井健次のエッセイのマガジン「群盲評象」をお薦めしております。どんな記事が出ているか、代表的なものを「群盲評象ショーケース(無料)」に収めております。もし、こういうものを毎日お読みになりたいという方は、1年分ずっと読める「群盲評象2024」を、また、お試しで1か月だけ読んでみようかという方は「月刊群盲評象」をどうぞ。毎日、マガジンご購読の皆様にむけて、ぜひシェアしたいと思うことを語っております。


ここから先は

43字

本マガジンでは、桜井健次の記事をとりあえず、お試しで読んでみたい方を歓迎します。毎日ほぼ1記事以上を寄稿いたします。とりあえず、1カ月でもお試しになりませんか。

現代は科学が進歩した時代だとよく言われます。知識を獲得するほど新たな謎が深まり、広大な未知の世界が広がります。知は無知とセットになっていま…

いつもお読みくださり、ありがとうございます。もし私の記事にご興味をお持ちいただけるようでしたら、ぜひマガジンをご検討いただけないでしょうか。毎日書いております。見本は「群盲評象ショーケース(無料)」をご覧になってください。