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子育て相談の方法は、どの方法が一番いいの?

その人の環境によって、相談できるタイミングは違います。

*赤ちゃんが寝ているとき
*子どもが学校に行っているとき
*家族が家にいないとき
*職場の昼休みや休憩中、仕事が終わった後や休みのとき
*平日以外
など

そして、相談方法は、いくつかあります。
*電話で相談
*インターネットやメールで相談
*面談で相談
*相談員に訪問してもらい相談
など

相談時間・相談方法が限られている人、性格的に負担のない相談方法を選ぶ人など、その人に合った相談方法があると思います。

電話相談

一番気軽に相談できる方法だと思います。
相談受付時間の中で、自分の好きな時間に電話をかけて相談できるので、思い立った時に、すぐ相談ができます。
また、顔を合わせないので、こんな相談してもいいのかなと思うようなちょっとした相談も、気兼ねなくできます。

インターネット・メール相談

働いている人には一番楽な相談方法だと思います。
24時間相談できるので、朝早くや真夜中でも相談できます。
ただし、回答に数日かかる場合があるので、すぐに解決したい悩みや疑問には向いていません。

面談・訪問相談

予約が必要な場合がほとんどで、相談日には、出かける準備や家に相談員を迎える準備をしなければならなかったり、顔や個人情報を知られてしまうといった心配をする人もいて、少しハードルの高い相談方法だと思います。

相談員が感じる非対面相談のデメリット

【電話相談】
相談者の表情が見えないので、話す内容と声音で状況を推測したり、判断しなければならない難しさがあります。
また、面談相談よりも、相談者との間に壁を感じることがあります。
顔の見えない相手には、信頼感が生まれにくいからかもしれません。

【インターネット・メール相談】
相談員にとって一番難しいのが、この相談ではないかなと思います。
「ミルクを嫌がり、1回に100mlも飲まないときがあって、体重があまり増えなくて困っている。いろいろ試したがうまくいかず、子育てに自信がなくなって、毎日辛い。」といった相談が来たとします。
子どもの出生時の体重と今の体重、今まで受けた健診の状況、一日のミルクの量、ママの母乳の状態、ママが試してきたけれどダメだったことなどが分からないので、その相談者のための回答が難しく、一般的な内容でしか回答できない場合があります。
一般的な回答とともに、いくつかの質問を送っても、返信が来ないときもあり、やりとりができないまま相談終了となる場合もあります。
また、返信が来てたとしても、返信内容によっては、何度もやりとりが必要になり、少しずつママや子どもの状況が分かってくるので、時間がかかってしまう場合もあります。

相談者からの少ない情報で状況判断し、その相談者に合った回答をするのは難しいことです。
また、相談者の人柄などが分からないため、回答した内容が間違った解釈で受け取られないように、細心の注意を払って回答文を考える必要があります。
自治体で実施しているインターネットやメール相談では、担当者が考えた回答を何人かでチェックし、上司の決裁が下りた後に、回答する場合もあります。

相談員のオススメの相談方法

それは、会って相談をする方法です。

相談者の表情が分かるということが、とても重要なのです。

相談者の表情で、その相談者の置かれている状況がより把握でき、悩みや疑問について、さまざまな角度から話を聞くことができるので、解決方法もみつかりやすくなります。
相談者も相談員の顔を知ることで、信頼感が生まれやすくなります。

そして、相談で大切なことは、相談者が自分自身で納得いく解決方法や答えを見つけることです。
電話やネットやメールの相談よりも、直接会って相談する方法が一番適しているのではないかなと思います。

電話相談と面談相談の両方を行っている相談機関ならば、まずは電話相談をして、もっと相談したいなと思ったなら、面談相談をオススメします。
個人情報の心配があるならば、匿名で面談相談ができるところを探してみてください。

*********
年に3~4回、匿名で電話相談をするママがいました。
相談内容は毎回ほとんど同じなので、3回目くらいから、同じ相談者かもと思うようになりました。
(相談員は数人いるのですが、たまたま私が電話を取ることが多かったのです。)
子どもや夫に関して特に心配はなく幸せなはずなのに、なぜか今の生活に不安ばかり感じ、その気持ちに押しつぶされそうになって電話をかけてくるのです。

相談の度に、会って話しませんか?と声をかけましたが断られます。
他の相談機関に繋ぎたくても、話を聞いてもらうだけでいいんですと言うのです。
相談後には元気になっているのですが、また同じ状況に戻るので心配をしていました。

ある日、突然、そのママがいらっしゃったのです。
でも、私は顔を見たことがありません。
初めての相談だと思って、お話を伺いました。

話を聞いていくうちに、今までに何回も聞いたことがある話に似ていると思い、相談したことはありますか?と聞いてみました。
やはり、私と何度も電話で話していたママでした。

私は嬉しくなり、「会いたかったです!」と言いました。
ママも「いつも話を聞いてくれてた方ですか?」と驚いていました。
何度も話をしているので、お互いに親近感が湧きました。

それから、これまで電話では話さなかったことも、泣きながら話してくれました。
ママの不安は、ママの子どもの頃の家庭環境と過去の辛い経験が原因かもしれないということが分かりました。

ママは、自分の中にしまっていた辛い経験を他人に話せたことに驚いていました。
私に辛い経験を話すのは、とても勇気がいることだったと思いましたし、電話で話に出てこなかったことも理解できました。

1か月後、また突然、ママが来ました。
表情も声も雰囲気も、とても明るくなっていました。
「相談じゃないですよ。報告したくて来たんです!」というママ。
私に話してくれたことをパパにも話して一緒に悩みを共有できたこと、心療内科を受診して薬を服用しはじめたこと、将来、やってみたいことが見つかり、資格を取るための勉強を始めたことを嬉しそうに報告してくれました。

私は、ママの行動力に感動して、抱き合って喜びました。
ママは私にお礼を言っていたけれど、私はママの話を聞いて一緒に考えただけで、ママが今の状況を変えようと思い、そのために必要だと思う行動に移せたから不安がなくなったのです。

私には、ママがキラキラして見え、嬉しさと同時に羨ましくも感じました。
私も頑張ろうと力をもらったのです。

あれから5年が経ちました。
元気にしているかな。
たまに思い出し、ママが幸せでいることを願っています。



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