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漢方仙人による漢方逸話『女性なら知っておきたい3大漢方処方のひとつ桂枝茯苓丸』

今回は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という漢方ついて説明するとしよう。
この処方は、前回説明した当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)と同様に婦人科疾患に使われる漢方薬で、日本では人気のあるものじゃ。

対象となる人は「瘀血(おけつ)」という漢方用語で表される体質の女性じゃ。
この「瘀血」は数ある漢方用語の中でも一番有名なものの一つで、体の血液が流れにくい、つまりドロドロ血液といった体質の人を指すのじゃ。

桂枝茯苓丸が合うとされる目安としては、比較的体力がありガッチリめの体格で、顔色が暗紫色、血管が目立ちあざシミができやすなどだある場合じゃのう。また、のぼせて足が冷えることも挙げられるのう。
このような女性の月経痛、月経不順、冷え症などに使う処方なのじゃ。

瘀血とは体質と関係のない後天的なうっ血(打撲、骨折など)も指すのう。
江戸時代には武士の瘀血(剣術や馬術による打撲など)に使われたと、その時代の記録にも残っておるのじゃ。

中心生薬の桃仁(とうにん)とは、種の硬い殻の中にある仁核を使用しており、見た目はアーモンド状じゃのう。

当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遙散(かみしょうようさん:次回説明予定)は婦人科疾患に使う3大処方として有名じゃ。
次回も楽しみにしておってな。

今回はここまでじゃ。
読者の方に少しでも興味が生まれ、漢方に触れるきっかけになれたなら嬉しく思うのう。

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