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戦う場所を間違えない

別に戦う必要がない、と言えばまあそれまでなのですが、社会で生きていく中で、一定程度勝負をしなければいけない場面が出てきます。

他人や制度との闘いもありますし、自分との闘いだってあるので、やはり戦いはある程度不可避なのでしょう。

その時に、戦う場所を間違えない、というのはライフハックをする上でとても重要になります。

一言で言うと、アウェイでは戦わない、というのがポイントではないかと思います。

自分の不得意なことや、苦手なことで戦っても、一時的なやる気を出して頑張ったとしても思う様な戦果は望めないのではないか、というのが僕の考えです。

もちろん、テストステロンがあり余っていて、困難に対峙することが大好きでわくわくする、という人は既にそれ自体が得意なことですので、どんどん挑戦していくのが良いと思います。

ただ、ごく普通の人間であれば(ごく普通な僕の様な人間向けに書いています)、デフォルト設定が、不得手で不快な状況は避けて心地よく過ごせる場所に適応するように作られているのではないかと思います。

僕の失敗談でいくと、サラリーマン時代に、事業の花形部門に社内応募をして異動したことがありました。企画を通してバリバリと会社の収益を稼ぐ、ということにとても興味があったからです。

念願かなって異動先で仕事を始めたのですが、割と早い段階で、その部署に自分が合わないことが分かりました。先ず、その部門では自分が得意とする法令や会計の知識を駆使した企画を作りあげることが殆ど必要なく、社内政治を上手く積み上げて決済を取ることが最重要事項だったのです。これはその事業セクターの参入障壁が高く、一度作りあげてしまった競争優位性があるため、後はそのオペレーションを上手くやっていくことが重要であるという構造的な問題でした。

そうすると、得意な領域では殆ど力が出せず、不得意な社内政治に力を注がなくてはならないという完全アウェイな状況で、僕は少しずつ消耗していきました。困難な中でも、好きなことや得手なことであれば、その中で頑張っていくという道を選ぶことができますが、消耗し始め、このままではメンタルを害するな、と思った時点で僕はその場から去りました。

(もっと身近な例で言うと、人付き合いがそこまで上手くなく、人見知りしやすい人が恋人を探すときに合コンに行くことは、もの凄く不利で勝率も落ちてしまうことでしょう。その場合には自分の趣味や好きなことの少人数の集まりに行く方が確率的には上手くいくと思います。)

結局そのような失敗は、自分が関わろうとしている事業やプロジェクトがどのような性質のものなのかの調査が足りていなかったのと自分の特性を自己分析しきれていなかったのが原因なのが、今となると良くわかります。

なので、その二つを良く理解した上で、戦う場所はしっかりと考えて、自分の勝負できる場所で戦うのが一番です。僕はその得意分野であり、しかも新たな挑戦もできる場所に移り、今は楽しく仕事ができています。

最後に、その分析をした上で、どうしてもアウェイで戦ってみたい、ということであれば、メンタルを消耗するリスクもあること等を準備して、ダメだった時の脱出シナリオも考えた上でトライするのも良いのではないかと思います。リスクは自分で背負わなければいけないことを覚悟して。

辛い経験を推奨する気は全くありませんが、失敗の中にも得るものは沢山ありますし、また僕はその経験をして失敗しなければ、自分の中で納得できなかったのではないかと思います。

全ての経験はネタとして、楽しい人生を過ごしていきたいものです。

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