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自分の心を正しく守る方法

自分の身を守るための自己防衛戦略 HSPシリーズ VOL.12

何度も言っていますが、まずHSPの人は過剰な情報を受け取ることで外部から傷つけられやすい傾向があります。

しかし、実は外部だけにとどまらず、反省しすぎたり悩みすぎることで自分の中から傷付いてしまうことも多いです。意外にも自分で自分を傷つけてしまうケースも多いのですね。

例えば、飲み会ですとか友達と遊んだ後にあれこれ反省会をしてしまう人がいますが、まさにこんな感じで自分に責任を負いすぎてしまうのです。

そこで大切なのは自分を守るための戦略、自己防衛戦略を身に着けるということです。


敏感さを和らげるための鈍感力を身に着ける

敏感すぎるという弱点を克服するために、自己防衛戦略でわざと鈍感になる力をつけていくのです。この鈍感力が不必要な反省や分析を遠ざけてくれます。

自己防衛には次の2つの種類があります。

対人自己防衛:他人や問題と距離を置く
内的自己防衛:自分と世界についてポジティブまたはネガティブな空想をする


対人自己防衛と内的自己防衛

対人自己防衛はわかりやすいですね。例えば、HSPの人は一人の時間が他の人よりも置く必要なので、他人と距離を取って一人になる!というのが対人自己防衛の一つです。他にはイライラしているときに人に会わないようにする!とかですね。

内的自己防衛は認知的な働きかけで行う防衛戦略です。ネガティブなことを空想しても役に立つのか?と思うかもしれませんが、ポジティブとネガティブにはそれぞれ役割があります。

ポジティブな空想は気分を高めてくれ、ネガティブな空想は実際に起こりえる問題を未然に防いでくれます。ゲームで例えると、ポジティブは攻撃力を高めてくれて、ネガティブは防御力を高めてくれるという感じです。

必要な場面に応じて、ポジティブとネガティブを使い分けるのですね。


重要なのは内的自己防衛戦略

特に重要なのは内的自己防衛で、自分の内面を守るのが得意な人は外的な自己防衛をあまりしなくても済むようになります。

すると、もっと多くの人と多くの時間を過ごせるようになり幸福度も上がっていきやすくなるのです。

しかし、HSPの人は内的自己防衛が苦手な人が多いです。これは幼少期の過ごし方に原因があるといわれています。

私たちが日ごろからよく使う自己防衛戦略は、幼少期の頃によく取られたもので、この時期にその能力が培われます。

つまり、幼いころから周りの人から距離を取るという外的自己防衛で安心感を得てきた人たちは、大人になってもその戦略を取りやすく、内的自己防衛のスキルが培っていないケースが多いのです。


外的自己防衛は不幸になりやすい

しかし、過度な自己防衛は幸せや親密な人間関係をつかむ機会もなくしてしまうことにつながります。

人と会わないことで幸せになれればいいのですが、実際には寂しがってしまうことも少なくありません。さらには孤独な人ほど不幸で不健康になってしまいます

つまり、HSPの人が幸せになるために重要なのは、外的自己防衛から内的自己防衛に戦略を切り替えていくことなのです。

というわけで、今回は外的自己防衛から内的自己防衛へと、防衛戦略を切り替える方法について解説していきます。

この防衛戦略の話は、HSPの限らず、人間関係にトラウマを持っていて他人と距離を置きがちな人にも参考になるかと思います。

・HSPシリーズ


防衛戦略を切り替える方法その1

リラックスしてから問題と向き合う

まず一番最初に大切なのは自分の抱えている問題を把握する、自覚するということです。

自分が本当は「親しい人間関係を築きたい」という欲求を持っていることを受け入れないと、内的自己防衛へとうまく移行できません。

なぜなら嫌なことがあるとすぐに人から距離を取ればいいと無意識に考えて実行に移してしまうからです。

そこでまずは緊張状態を解き、十分にリラックスな状態を維持してから、自分が抱えている問題と向き合います。


パターン化された防衛は過剰になりやすい

パターン化された無意識の自己防衛は過剰になりやすいという特徴があります。同じことを繰り返すうちにどんどん極端になっていってしまうのです。

なので、まずは心に余裕がある時間を作り、自己防衛していることをはっきりと認識する必要があります。

そして、「自分が取っている自己防衛は現実から目を背き、他人から距離を取る方法である」と理解していきます。


防衛戦略を切り替える方法その2

悲しみを回避すると孤独になる

外的自己防衛を行いがちな人は、過去に人間関係で深い悲しみを経験しているケースが多いです。

しかし、過去に感じた悲しみを抱えたままでは、新しい出会いがあるたびに、「同じようなことになるのではないか」と考え、過去の悲しみに怯え続けることになってしまいます。

現在、深い人間関係を築くことを避けている人ほど、こうした過去の悲しみと向き合っておらず、思い出すたびに人付き合いを回避してしまっているのです。

「大きな喜びを得ることもないけれど、その代わりに大きな悲しみを味わうこともない」

そんな風に考えてしまっているのです。


相手の欠点を探し始める

悲しみのすべてを排除するのは完璧主義的な歪んだ思考です。人生は悲しみも喜びも表裏一体です。それを受け入れましょう。

別れの悲しみに向き合わないと、今後の人間関係に悪影響を及ぼしてしまいます。

傷つくことを極端に怖がってしまうと、わざわざ相手の細かな欠点を見つけようとしてしまいます。そうやって相手と深く付き合わないための言い訳を探しているのです。

以前にHSPの人は恋愛するのが難しいと解説しましたが、実は人に愛されるたびにそのように欠点を探して自分に恋している相手を拒絶してしまう人もいます。


間違った相手をわざと選んでしまう

逆に、絶対に親密な関係にはなれない心を閉ざした相手を選んでしまう人もいます。

これらも外的自己防衛の一つです。人付き合いをしているからと言っても問題がないわけではないのです。間違った相手を選んでしまっていないか、親密な関係を築けているか、それが重要なのです。

中には笑顔をマスクのように作り、周りにはそう見えないように他人と距離を取る人もいます。人付き合いは多くても、他人に一切心を開かないパターンです。これは気づきにくいのですが、同じく不健全なパターンです。

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防衛戦略を切り替える方法その3

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