年上女性が年下男性にアピールするための恋愛心理学 後編

女性から男性へのアピール 年の差カップルの心理学VOL.5

今回は前回の続きで「女性向けの年下男性へのアピール方法」について解説していきます。

年上女性と年下男性の恋愛を難しくさせているものに社会的な文脈や圧力があります。

これまでも、進化心理学的な側面から、女性が年下の男性と付き合うのはほかの組み合わせの中でもハードルが高いという解説をしてきましたが、まわりの人たちからもそうした影響を受けているのです。

2018年のアズサ・パシフィック大学（アズサ太平洋大学）の研究によると、一般的に、「男女のカップルでは年下の女性が年上の男性を好むべきである（逆に、年上の男性は年下の女性を好むべきである）」という考えを私たちは持っていることがわかっています。

こうした考えが無意識のうちにあるので、直感的に、年上女性は年下男性にアピールしにくく感じています。

同じように、年下男性は年上女性の申し出を受けづらい構図ができているのです。

男女の恋愛では、「配偶者選択勾配理論（The mate selection gradient theory）」の心理が働き、男性は自分よりも地位や教育レベルなどが低い女性を選ぶ傾向があります。反対に、女性は自分よりも地位や教育レベルなどが高い男性を選ぶ傾向があります。

— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生 (@kruchoro) September 30, 2021

年上女性の恋が実りづらい理由

また他方で、こうした年齢差の存在はカップル同士の公平性を欠くものであり、「年齢差のあるカップルは不平等な関係にある」という意見があることもわかっています。

年が離れているので、年上のパートナーの意見が強くなって、年下のパートナーは相手から不平等な扱いを受けているのではないか？というのですね。

私たちはどうやら年齢差のある人間関係では、不平等で不公平なことが起きているだろうと考える傾向があるようです。たしかに想像してみると、これは直感的に理解できるかと思います。

こうした感覚があることから、年上女性と年下男性となる組み合わせのカップルは生まれづらくなっているのです。

ジェンダーギャップを乗り越える恋愛戦略が必要

この心理の裏には、「男性が女性より優位にあるのは許容されるが、逆は許容しにくい」という偏見も隠れている可能性もあるでしょう。

いわゆるジェンダーギャップですね。これはもちろん相手の男性にも適用されます。

しかし、実際のところ、女性は男性と同じく年をとればとるほど若い人が好きになる傾向があります。

そこで年上の女性は、こうした心理的な問題を解決しつつ、しかし年上女性のよさを残しつつ、年下男性にアプローチしていくことが重要になってきます。

【憧れの恋】自分にできないことができる人を好きになる心理を解説 - くるちょろ心理学研究所

年上女性のモテ武器その1