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文禄堂早稲田店

好きな本屋を紹介したい。文禄堂早稲田店さん。

実はこの店、これまでの記事でもちょくちょく話題に出していた私のアルバイト先。そして9月で閉店が決まっている。

今日、閉店が公に発表されてから初めてのバイトだった。働きながら、「残念ね」「好きだったのに」という声がちらほらと聞こえてきた。
レジの際に「寂しいです」と残して立ち去っていく人もいた。
立場上「そうなんですよー」「いつもありがとうございますー」と答えるに留めたが、内心「ほんとに!寂しい!悲しい!!困る!!」と叫びたかった。なんなら「私の方が寂しいですよ!!!」と言いたかった。
私だって従業員である前にこの本屋のファンなのだ。

なので今日は一顧客としてひたすら文禄堂早稲田店の魅力を書き連ねていこうと思う。

まず、入り口すぐの棚におすすめ本が面で置かれている。少し低い棚は見渡しやすく、綺麗な本を見つけるとついジャケ買いしてしまう。

店内に入ると、なんだか少し暗い?

以前こちらの記事でも述べたが、本屋に安らぎや現実からの一瞬の離脱を求める私には、このほんの少し他の商業施設より暗い照明が心地よい。そして、どことなく閉鎖的だ。あまり広くない横幅のせいか背の高い書棚に囲われているせいか閉塞感がある。その閉塞感と薄暗さがなんだか秘密基地みたいでワクワクする。

学問、スポーツ、美術などのコーナーを進んでいくと、私が最も好きな文芸コーナー!!

文庫棚は、その他の本とは違い、背が低い。だから、かがんで探さなければいけない。不便。
でもこの不便さがいい。
体を小さく畳んで数多ある背表紙を吟味していく。宝探しをしている気分だ。視界が本だけになるのもいい。

低い文庫棚に対して、単行本の本棚は見上げるほど背が高い。文庫に比べ、背表紙も色鮮やかな単行本が上から下までずらーっと並んでいる景色は本好きにはたまらない。
文庫探しが宝石採掘なら、単行本棚は宝石商といったところ。

このお宝探しが楽しくて、買うつもりがなかった本もついつい買ってしまう。この本屋では、いつも目当てのものだけ買っては帰れない。

そう、この店は、ただの買い物の場所ではなく、学校終わりやバイト終わりにワクワクと安らぎを与えてくれる場所なのだ。
大学の本屋は、大学生向けに作られているだけあって、必要なものは大抵揃う。ただ、なんだか「大学生なんだからこれでも読んどけ!」と言われている気がして苦しいしなんか腹立つ。
私は必要なものではなく不必要なきらきらを求めて本屋に行くのだ。

まあ何が言いたいかというと、文禄堂早稲田店、ラブだぜ一生!

本日の購入品

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