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洋服の染め直しを始めて丸1年総まとめ:染屋として思うこと

みなさんこんにちは。
群馬県桐生市の染屋4代目、平本ゆりです。

すっかり投稿が遅くなってしまいました。些細なことでも仕事を詰め込みすぎると、どうしてもSNSの更新やnoteの更新を先延ばしにしてしまうのは自分の良く無い所です。毎月15日更新は自分で自分のお尻を叩くつもりで自分で決めた事なので、これぐらいは毎月守っていきたいです。(独り言です)

さて、今回は昨年から始めたお洋服の染め直し受付について書きたいと思います。実は今月(2021年10月)で、染め直し受付1周年を迎えました。
1年という月日が経過していますが、2020年の年初め1月〜3月は特に受付を行わず受付自体は今月で8回目となります。

自社での受付以外にポップアップやイベントでもお声がけいただき、お店さんを通しての受付も行ってきました。通算すると、1年で集まったお洋服の数は518枚となりました。
この数が処分される衣服の数だと思うと、少しでも社会に貢献できたのかな(?)と思ったりします。染め直して着続けられるなら、そやって長く着続ける選択をしてみるのもこれからの時代に合ってるのかもしれません。

そんなこんなで、今回は1年間で受付を行って思った事や感じた事を集大成として書いてみたいと思います。きっと長くなりますが、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです。

<桐染ならではの、お洋服の染め直し>

そもそも、どうして染め直しの受付を始める様になったのか。特に同業他社さんから質問されることも多いです。私もだいぶ前(5〜6年前)から洋服の染め直しをしている企業やブランドについては知っていました。元々は銀座のデザイン事務所に勤務していたので、無印良品銀座店では随分と前から染め直した古着を販売していたし、D&DEPARTMENTさんでも受付をしている事を知っていました。当時は「こういうのあるんだ〜」ぐらいにしか思っていなくて、自分の実家が染屋にも関わらず他人事に感じていたのです。

当時は古くなった洋服を染め直す事にそれほど魅力を感じていなかったし、3年前に染屋に入った頃も「他社もやっている事だし、うちではやる必要は無い」と思っていました。けれど、事態は少しづつ変化していきます。私が自発的に染め直しを始めようと思ったわけではなく、第3者からのリクエストで気が付いたら始めていたいう流れだったのです。自分でも思い返しても不思議だな〜と思います。
最初のリクエストは2019年の年末。先にも書いたD&DEPARTMENT渋谷店の企画展「着る47展」に群馬県代表でお声がけいただいた時。展示期間は3ヶ月と長いので、その期間に洋服の染め直し受付をやってみませんか?というお誘いから始まりました。「例のあれか!」と私は思いました。ただ、D&DEPARTMENTさんでは毎年全国の店舗でも受け付けをおこなっています。その受付と差別化をしないと、わざわざお客様は展示期間の渋谷には来てくれないんじゃ無いかと思い、「籠染の染め直し受付をやらせてもらえませんか?」と私から提案をさせていただきました。そこでの籠染の受付が、桐染の染め直し受付の始まりとなりました。
始めての受付だったので、そこで集まった数はほんの10数枚。それでも、一人一人の思い出の詰まった服を染め変えることの楽しみや喜びを感じることができ、これは面白い!と思ったのを覚えています。この時の様子は以前にnoteにも書いているので、興味のある方は是非読んでみてください。→https://note.com/krisen/n/n6440cc567e20

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