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くりきんとんがゆく vol.14「ヒット商品ってなんだろう?」

「くりきんとんがゆく」は、毎月第一金曜日、FM川口が午後7時からお送りしているラジオ番組「メタリックフライデー」で、DJおやっさんが担当するコーナーです。ここには、そこでお話した内容を記録していきます。

2022年11月4日放送分より。。。

きょうのBGMは「MAKE IT WITH YOU / J.C.Lodge」1968年にアメリカで結成されたソフトロックバンド、ブレッドが1970年に発表した楽曲。全米ではミリオンセラーとなった。日本語タイトルは「二人の架け橋」

絶妙なタイミングのツイート

さて、今日は「ヒット商品ってなんだろう?」ってテーマにしてみたんですけど、ちょうど、そのテーマを決めたタイミングで、おなじみ、側島製罐の石川貴也さんがネタとして絶妙なツイートをしてくれてたんで、まず、それを紹介しますね。

一昨年バズって話題にしていただいた後は、話題の賞味期限が切れてこのままTwitterの一発屋で終わってしまったらどうしよう…。という気持ちでいっぱいだったのだけど、あれから2年で全く別のことでも評価していただけて少しは成長できたのかなと思う。たまたま運が良かっただけな部分も大いにあるけど。

どういうことかというと、2年くらい前の話、自虐的に自社製品のカラフル缶が10年で300缶しか売れなかったってツイートしたらバズって、そこから急展開して、今年5月には「子供の思い出を大事にしまう専用缶」というコンセプトを持つ収納インテリア「Sotto(ソット)」を発売して、“缶カン”を相場の10倍以上の2970円にもかかわらずヒット商品になったということがあったわけです。

もちろん、商品自体が素敵で魅力的ではあるんだけど、それだけじゃなく、製品自体にストーリー性を持たせて、かつ、情報の発信も丁寧にしっかりと行って、メディア戦略なんかも随分練られていたようです。

きょうのゲストさんからも、ヒット商品が生まれる要素、要因、たぶん、きっかけっていうのはあるんじゃないかと思うんだけど、それは単に偶然ってわけじゃなくて、きちんとした道筋があっての、ということだと思うのでそのあたりの話もぜひ聞いてみたいです。

で、その側島製缶さんがブレイクしたタイミングが、ちょうど町工場プロダクツに参加したのと同時で、いうなればカンカンのヒットは、町工場プロダクツのおかげ?なんて。。。

メディアに取り上げてもらえるように。。。

町工場プロダクツ自体も、次の来年2月のギフトショーが6回目の出展となって、今も会期中なんですけど、渋谷ロフトでのポップアップショップも2回目、ということで、名前を連ねる会社も100社くらいになって、だんだんと注目度も増してきたんですよね。メディアに取り上げてもらうことも増えてきて、先日は、日経新聞に記事が出たり。

ひとつの町工場ブランドとして認知度が高まる中で、それぞれの手掛ける製品もレベルアップして、いわゆる売れる商品もどんどん生まれてきてます。いろいろやってきて思うのは、これはまあ、よく言われることでもあるんだけど良いものを作っていさえすれば売れるっていうことはなくて、製品がいいっていうのは必要条件ではあるんだけど、そこから、いかに、ファンを作っていくのか?ってところがすごく重要なんだって思ってるわけです。

ファンができるということ

ここで、自分の会社の話を持ち出すのも、手前味噌であれなんだけど。おかげさまで、ここ2年3年の間に、栗原精機の名前で出している製品がよく売れるようになってきて、ありがたいことなんですけど。とくの人気のキャンプ用品なんかだと、買ってくださるお客さんがみんな惚れ込んでくれてSNSなんかでどんどん拡散してくれたりするんですね。

最初の頃は、そんな現象にびっくりしたり喜んだりしてたんですけど、だんだんと、プレッシャーを感じるようになってきて。もちろん製品に不具合があっちゃいけないし、もし、何かあったときの対応も迅速丁寧にしなくちゃとか、あとは、次はもっといい製品を出していかないと、せっかくファンになってくれたお客さんが離れちゃうんじゃないかとか。。。

けっきょく、一発ヒット出した後のほうが、めちゃくちゃ大変だあって、今はなっていたりします、実は。一過性のブームに終わらず、よい製品として世の中の評価が定着して、ロングセラーに育てていくって、いやほんとに大変なことだって気が付きましたね。それでも、毎日、張り合いのない仕事に明け暮れているよりは、100万倍楽しいから、もう元には戻れない。

事業を成長、継続していくために

今日は、ヒット商品というキーワードだったので、自社製品の話にしましたけど、それに限ったことじゃなくて、どんな事業をやってる会社だって、現状の仕事を永遠に続けて成長し続けることはできないんだから、次につなげていく新しい事業、仕事を作り続けていくっていう意味では、同じだと思うんです。

たとえば、加工技術を売りにしている町工場であっても、新しい技術を身に着けていかなくては、あっという間に取り残されてしまうし、特定の人の技能にだけ頼っていたら、その人の衰えとともに会社も終わってしまうから、技能を技術に進化させていかなくちゃいけないし、商品を技術って言葉に置き換えてみたら、いろいろなことに共通する話になるんじゃないかと思うわけです。

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