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情報収集するにはどうすればいいのか

去年秋頃から徐々にオフラインのセミナーも復活し始め、情報収集もハイブリッドなフェーズに入ってきました。
そうなると一体自分に合った情報収集はどこで行うべきなのか迷う場面もあるかと思います。

今回は会社が置かれているフェーズと、それに合った見に行くといいイベントについてまとめていきたいと思います。

会社のフェーズとは

ここでの会社のフェーズとは、スタートアップとか中小企業とかというのとはちょっと異なります。

従業員数で考えてもあまり意味はなく、社員がどれだけ適応できるのか、運用を担当する情シスがリソースをどれだけ割けるのか、業務にどれだけシステムが活用されているか、などを考えて分けていきたいと思います。
具体的にはこんなところですかね。

  • 紙ベースだったりExcelで全部管理しているクラウドはまだまだ遠い企業

  • とりあえずGoogle WorkspaceなりOffice365導入したての企業

  • いくつかSaaSを導入して少しモダンになった企業

  • がっつり活用していてセキュリティや情報資産管理で経営目線が持てる企業

下に行くほどToBeな状態と仮定します。
業界的にオンプレが大事だったり、セキュリティが命より大事な業界もあると思うので、その場合は「ふーん」くらいで見ていただければ。

紙ベースだったりExcelで全部管理しているクラウドはまだまだ遠い企業の場合

概ね年功序列で精神論が根強く、システムと聞くだけでアレルギーが出る人の声が強い企業を想定しています。

この場合、まずはアカウント管理から入るか、グループウェアなどわかりやすく従業員への効果が出るシステムから入ることがあるかなと思います。
とはいえ情シス担当としても未経験な領域は不安があり、具体的に何から手を付ければいいのかわからず、とりあえず情報収集…という感じかなと思います。

その場合はターゲット層が販社の営業担当者やシステム導入を検討している人向けのイベントがオススメです。
今まで付き合いのある販社がそういうセミナーに強ければ話は早いですが、そうではないのであれば情シスSlackで聞くのもありかと思います。(質問文を考えているうちに情報が整理されることもありますし)

導入事例などが豊富で参考になることが多く、システムの基本機能を淡々と説明ではなく、運用ベースで紹介されるので自社に導入した場合のイメージが付きやすいと思います。

後はJapan IT Weekなどの展示会ですね。
まとめて色んなサービスが見られるので効率がいいですが、情報量が多いのとしっかり何を見に来たのかを考えていかないとただ名刺を配ってグッズとパンフレットを貰うだけになってしまうので注意です。

地方だったりするとSIerによっては対応してくれない場合もあると思うので、オンプレで環境を構築するシステムはこういう時選択肢が限られてしまいますね。
逆にSaaSであればとりあえずメールやZoomで連絡取れればなんとかなったりするのでそういったサポート面も検討時にはチェックしておきたいです。

とりあえずGoogle WorkspaceなりOffice365導入したての企業

世の中のトレンドの押されていっちょ弊社もクラウド?を導入してみますか!と役員辺りが考えて、Lotus Notes辺りからオンプレ脱却だーと手始めにSaaSが使えるようになった企業を想定しています。

より利活用するヒントを得るために利用しているサービスのセミナーに積極的に参加するのがよいでしょう。
ベンダーもしっかりしているところでは定期的に自社が販売しているシステムの説明会を開いていたりするので、積極的に参加してみるのもいいかもしれません。
前任者が入れるだけ入れたはいいものの、ベンダーの言われるがままに設定をしてそのまんま(もしくはベンダーに設定自体丸投げしてどういう状況なのかわかっていない)だったりすると、実際は全然意味がない設定だったりして機能が使えていない場合があります。

情シスSlackでざっくり検索してみるといわゆるベストプラクティス的な感じでメジャーなSaaS、マイナーなSaaSがなにかというのも気付けるかなと思うので、そこから更に自身でどのSaaSが自社にマッチするのかを掘り下げていくと良いでしょう。

何れにせよ追加費用をかけずに様々なことが実は出来る、というケースは多いかと思います。
せっかく契約してライセンス料を払っているのであれば、骨の髄まで使い倒していきましょう。

いくつかSaaSを導入して少しモダンになった企業

最初に入れたSaaSも便利だったし従業員の反応も悪くない、弊社も働き方改革や業務効率化でもっとITを使っていかねばね、ガハハな企業を想定しています。

最低限のSaaSの導入が終わったら、次のフェーズのための情報収集です。

SaaSをAPIで連携してシナジー効果を生み出したりするためにはユーザーコミュニティで同じ規模や導入状況の企業の中の人と交流を深めるのがいいでしょう。
情シスSlackの他にJMUGなどといったサービスのユーザーコミュニティでインプットをし、自らもアウトプットを行っていくと自然と情報は集まってくると思います。

実際に運用している他社の情シス担当者と人脈を作り、実際の生きた活用事例を聞くことで自社にマッチするかどうかを考えていきましょう。自社で導入しているサービスとその設定を熟知しているからこそ見えるNext Action。
それはあなたにしかできないことなのです。

がっつり活用していてセキュリティや情報資産管理で経営目線が持てる企業

ほぼほぼ業務に必要なサービスはクラウドに移行もしくはフルクラウドで構成され、蓄積されたデータを活用して経営方針をフットワーク軽くすすめて時代の変化に柔軟に取り組むぞ、ダイバーシティ!多様性!(適当)という企業を想定しています。

ここまでくるとある程度の規模がある上場企業だったりするかと思います。

単なる情報収集では既に実施済みだったり、背景が合わないなどあまり身になる情報を外部から得られるのが難しくなってきます。
序盤のセミナーを見に行っても既に通った道だったり、「あーそういう運用してたら数年後にはこういう課題に当たるだろうな」とポピュラーな流れが見えていたりします。

この場合はサービスのユーザーコミュニティなどで同規模の人と交流を保ちながら、個別にオフィスに集まって様々な情報を持ち寄る形が良いかなと思います。
いわば情シスSlackのコンパクト版です。
情シスSlackは非常に濃く多岐にわたる情報量が揃っていますが、機密情報などの関係でもっと深い部分が知りたいけれど、それをPublicな場所で話すのには少し気が引ける、などあるかと思います。
そういった場合はやはり同程度のフェーズで活動しているメンバーと同じ視座で情報共有し、各々でトライアンドエラーして全体最適化を目指していくことになるかと思います。

というわけで似た規模の企業の中の人と個別にコネクションを作り、福利厚生で美味しいご飯を食べながらお宅はこういう場合どうしてる?などクローズドな環境ならではの情報交換が出来るのが助かったりしますね。
(そしてそのままリファラル合戦へ…)

まとめ

ひとえに情報収集といっても昨今のSaaS含めたサービスは機能が多岐にわたっており、一人ですべてを把握するだけでも大変だったりします。
スペシャリストであってもそういう状況なので、同志を見つけて共に切磋琢磨しながら最大効率で各々の会社に貢献していくのが、巡り巡って自身の市場価値を高めることになるかと思います。

そこに近道や抜け道はなく、日頃の積み重ねが未来の自分の背中を押してくれるでしょう。
とはいえ、まずは新しいものダー!と楽しんでもらえるといいのかなって思います!

「いやー言いたいことはわかるけどまぁそのうちやればいいよねほら会社の方針とか予算とか現場と経営層との調整とか色々大変だs」

はいごめんなさい


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