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PDCAを正しくまわすために2人のおじさんを心に住ませてみた

hacomonoでCS組織を立ち上げてから今日に至るまでにいろいろ失敗してきていて、昨年末に一度振り返ってみました
そこで「組織のフェーズに合わせてPDCAのまわし方を変える必要がある」、もう少し具体的に言うと「人数が少ないうちは細かい擦り合わせができるから感覚値でやってもいいけど、人数が増えたら擦り合わせができなくなるから数値化・定量化するべき」と記載しています。

ただ、最近はこれに関して「あってるところもあれば、少し違うところもあるな」と思い始めています。
「状況に応じてPDCAのまわし方を変えるべき」という大枠はあってるのですが、その「状況」というのが「組織のフェーズ」とは少し異なるかなという感じです。

「取り組む対象のフェーズによって変わる」が今の仮説です。

私がカスタマーサクセスをやっているのでカスタマーサクセスを例にとって説明してみます。

例えばオンボーディング。

「CS組織立ち上げることになった」となったら、オンボーディングプログラムのα版を作ることになるのですが、このタイミングではガチガチの定量的なPDCAは不要と思っています。
「これやったら1ヶ月でオンボーディングが完了して、クライアントがxxという状態になっている」というゴールはもちろん必要ですが、それ以外の細かいことは不要、「とりあえず1回やってみよう」でOK派です。

一方で、このオンボーディングプログラム(α版)を何回か実施するといろいろと課題が見えてきます。
「クライアントに他のユーザーのアカウントを発行してもらえない」「oo系の質問が大量にきてしまう」等。
これらを改善するための施策を実施する際は定量的なPDCAが必要です。
例えば「クライアントに他のユーザーのアカウントを発行してもらえない」を改善するために「アカウント発行方法を説明した動画を送る」という施策を行った場合、「動画を案内したクライアントのユーザーアカウント発行率が現状の50%から80%になる」ぐらいのPlanを立てます。
文字にするとおそろしく当たり前で、自分で書いてて「え?これできてなかったの?」ってなるのですが、はい、恥ずかしながらできてませんでした。
うまくいっていないことがあるとすぐに解消したくなって、「事前に狙いを定量化することなく手を打つ」っていうことを繰り返してしまっていました。
そして、これをやってると当然ながら施策の振り返りが正しくできなくなるので、うまくいってるのかどうかがよくわからない施策が残り続けます。
みなさんの社内にもないですが、ゾンビのように生き残ってる施策?(うちは結構ゾンビいます…)

最近はゾンビを生み出さないために「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」を心の中に住ませるようにしています。

「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」の役割はそのままで、何か施策を実施する際に「それはどうなったら成功って言えるんですか?」を自分、他の人に問いかけます。
「施策を実施する時に事前に狙いを定量化するなんて当たり前すぎる」って思われたかもしれませんが、このおじさんの問いかけに答えられる人は意外と少ないのかもって最近思ってます。
定性的にはもちろん答えられるのですが、定量的に「Aという指標がBという水準に達する」っていうレベルで答えるのは実は難しいです(そこまで考えてないことが多い)。

なので、最近は「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」を心の中に住ませて、自分で何かを考える時、mtgで人と議論する時に登場してもらうようにしてます(人に対して発動する時は人格を乗っ取られて本当にめんどくさいおじさんにならないように気をつけてます笑)

ただ、今日の話は「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」を心に住ませよう!だけでは終わらないです。
PDCAを正しくまわすにはもう1人おじさんが必要で、そこについても触れたいと思います。

このもう一人のおじさんが「まぁとりあえずやってみましょうおじさん」です。

「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」が活躍できるのは「改善」の場面です。
一方で、1つ目の例にあげていた「オンボーディングプログラムを0からつくる」のような「0からスタート」という場面においては「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」はあんまり活躍できません。
0から何かをやる時は「To Be」自体が不確実ですし、まだやってないので「As Is」も見えてません。
その状況で「それはどうなったら成功って言えるんですか?」って聞かれても困るんですよね。
「いや、As IsもTo Beもわかってないんだから細かいことは何もわからないのよ」ってなると思います。
もちろん、例にあげていたようにゴール設定は必要です。
ただ、「何もわからない」状態では細かい定量化は難しいというか、やっても意味があまりないです。

そんな時に活躍するのが「まぁとりあえずやってみましょうおじさん」です。
「まぁとりあえずやってみましょうおじさん」の役割も読んで字の如し。
「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」がゴチャゴチャ言い出したら「まぁとりあえずやってみましょう」と言いながら物事を前に進めます。
「とりあえずやってみる」ことによって「わからないこと」を減らしていきます。

大事なのはこの2人のおじさんを使い分けることだと思っています。

「何もやってなかったことをこれからやる」という時は「まぁとりあえずやってみましょうおじさん」を発動させて「わからないこと」を減らしていく。

そして、「わからないこと」が減ってきて「今やっていることを改善する」ことになった時は「それはどうなったら成功って言えるんですかおじさん」を発動させる。

私の失敗は、CS立ち上げのノリを引きずって改善の場面でも「まぁとりあえずやってみましょうおじさん」を発動させまくっていたことなので、今後は2人を心に住ませて使い分けていこうと思います。
みなさんも是非この2人を心に住ませて、その感想を聞かせていただけると嬉しいです!

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