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芒野の暗闇に星は降るごとく

ススキノのくらやみにほしはふるごとく

世が世なら、災害が続くのは統治者に徳がないせいだということで、当時の王は退位を迫られるか殺されるかしたそうだ。

国の王たるべきは、天から名を受けた徳のある者(天子)。飢饉や災害が起こるのはそれにふさわしい統治を行わず、天にみはなされたから…という中国の天命思想からくるものだ。中国の思想に大きな影響を受けていた古代の日本では、だから天災が起こるたび都を変えたり、寺や大仏を作って天をなだめようとした。

今回の地震や近年の異常気象を、今の政府や首長のせいだなどと安直に言うつもりは毛頭ないが、それでも指導者と呼ばれる人々のこれまでの舵取りが、正しくないのではないか、というのは考えざるおえない。

でもそれだって、みんなが選んだ代表ではないですか。

本当にそうかな?
民主主義の初期は、たしかに公正な政治を目指していただろうと思う。しかし今となっては、選挙なんて行っても無駄だと思っている。政界の仕組みを作る人は政界の人だ。誰がわざわざ自分たちに不利な仕組み作るだろう?
「みんなで選んだ人ですよ」という体を装い、自分たちに有利なように、巧妙に制度を運用しているようにしか思えないんだなぁ。

自分も含めて庶民は結局庶民だ、というのが個人的な見解。世界はやはり、実力やカリスマやいわゆる“something”を持つ選ばれた人間で動いている。けれど世界全体を構成しているのは、その他大勢の人間や生き物や自然である。だからこそ、自覚を持って徳のある舵取りをしてもらわなければ、困るのだ。

そしてもう一つ。
昔は自然災害と統治者の力量を結びつけるのが呪術的で不合理だ、とされていた天命思想だが、今地上で起こる全てのことは、起こるべくして起こっている…と感じられるのは、自分だけだろうか??

#今日の一句 #俳句 #エッセイ #写真 #暮らし

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