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2020年11月の耳がひかれたアルバム11枚(クラシック・ジャズ・ポップス)

11月はこれら11枚を聴きました。どれもいいアルバムでした。

忙しい人のためのSpotifyプレイリストはこちら。(主に1曲目を封入)

11枚のジャンルの内訳は
Classicalが5枚
Alternativeが2枚
J-POPが2枚
Jazzが1枚
Popが1枚です。
(※分類はApple Musicに準ずる)

また個人的な関心と親しみのあるジャンルとして
合唱が3枚
古楽(Early Music)が4枚
日本語詞が2枚、含まれています。
(※重複あり、※分類は個人の裁量に準ずる適当)

選ぶ指針は
(今自分が)何度も聴きたいか
(今聴いて)意識が研ぎ澄まされるか・頭の雑音が消えるか・癒やされるか
です。

あくまでも自分本位です。肉体的に分かりやすいのを好みます。アルバムを通して聴いたときの読後感も重視します。

音楽の効能・効果、用法・用量は人それぞれですので、あくまでも目安に。
以下、順不同に感想とメモ。
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01.トゥーマ: スターバト・マーテル、ビーバー: レクイエム (Animam gementem cano) - Hathor Consort, Pluto-Ensemble, Romina Lischka, Marnix De Cat

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Date First Available : August 7, 2020
Manufacturer : Ramée
Genre : Classical

響きがふくよかで落ち着く。

1~6のハインリヒ・ビーバーのレクイエムは歌いたくなる。演者として立ったら心が浄化されそうな演奏だった。ビーバーいいよね。ビーバーの作曲はどれも音が立体的で好き。
6~11 のソナタとパルティータの弦楽器の会話も心地いい。
12~20のトゥーマの『スターバト・マーテル』(5つうちの一つ)は世界初録音とのこと。

録音はベルギー、ガディンヌのノートル=ダム=ド=ラ=ナティヴィテ教会(キリスト降臨の聖母教会)にて

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(TOWER RECORD)

[参考]レコーディング風景はこちら↓

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02. シュッツ: 宗教的合唱曲集 (1648) (Geistliche Chor-Music 1648) - Ensemble Polyharmonique, Alexander Schneider, Juliane Laake, Klaus Eichhorn

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Date First Available : October 2, 2020
Manufacturer : Raumklang
Genre : Classical

ふくよか。落ち着く。シュッツの合唱曲いいよね。大好き。声と楽器がどれも調和して心地いい。

合唱+小さいオルガンいいよね。あれがあると声質の響きが統一しやすくなって歌いやすくて好き。ずっとあの小さいオルガンの正式名称が気になっていたいたけど何て言うのだろ(※)。公式サイトにはOrgano di legnoと書いてあった。このアルバムでは通奏低音としてオルガンと共にヴィオローネも参加してる。弦のビリビリ音がオルガンに溶け込んだり、そこから飛び出すのを観測するだけで幸せになる。

※12/20 追記 小さいオルガンの正式名称はポジティブオルガン。これは運搬可能オルガンという意。ちなみに公式サイトのOrgano di legnoは木製のオルガンという意。教えてくださりありがとうございます!ポジティブオルガン、名前聴いたことあったのにすっかり忘れてた…!

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(公式サイト※英語)

[参考]このアーティストの演奏動画(2020年)はこちら↓(≠レコーディング)

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03. ドゥルツィアンとボンバルド (Fürchtet euch nicht: Bassoons & Bombards, Music from the German Baroque) - Syntagma Amici, Vox Luminis

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Date First Available : October 23, 2020
Manufacturer : Ricercar
Genre : Classical

ダブルリード楽器のブミョーン・ビリビリな音いいよね。これは特にビリビリしてる。時にはうるさいほど鳴ってるが、慣れるとこれはこれで面白い。
(追記12/17: 時にはうるさいと書いたが、新しいヘッドホン(audio-technica
ATH-AD2000X)
に変えたら気にならなくなった。楽器の音が調和していてこれはいい…)

この録音ではボンバルドとドゥルツィアンという古楽器が使われている。ボンバルドはオーボエの祖先、ドゥルツィアンはファゴットの前身とのこと。へええ。

録音はサンテーユ聖母教会(フランス南部ラングドック地方)にて
1番,15番はジェディンヌ聖母教会(ベルギー南部ナミュール地方)にて

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(TOWER RECORD)

[参考]レコーディング風景はこちら↓

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04. It's a David Benoit Christmas! - David Benoit

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Date First Available : October 2, 2020
Manufacturer : Steinway and Sons
Genre : Jazz

オーソドックスなソロピアノ。不思議と飽きない演奏っていいよね。何度も演奏して血肉になってるんだなあっていう自然な安定感ある。

いいよねピーナッツ。このアルバムはVince Guaraldi作曲のアニメ「ピーナッツ」シリーズのカバーを含むクリスマス曲集。
演奏者のデイヴィッド・ベノワは以前にもそのカバーアルバムを出したり、1992年〜2006年のピーナッツTVスペシャルの劇伴を担当してる。

[参考]アーティストについての紹介と説明はこちら(公式サイト※英語)

[参考]このアーティストの演奏動画(2020年)はこちら↓(≠レコーディング)
※動画はソロではなくトリオによる演奏

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05. ベルリン・アルバム ~ ベルリンのトリオ・ソナタ集 (Johann Abraham Peter Schulz: Trio Sonata in A Minor) - Ensemble Diderot and Johannes Pramsohler

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Date First Available : August 28, 2020
Manufacturer : Audax Records
Genre : Classical

落ち着く。弦いい…。曲もいい。キンベルガーの曲もあるのね。

18世紀中頃のベルリンの音楽を集めたとのこと。調律で有名なキンベルガーとその弟子のヨハン・アブラハム・ペーター・シュルツもその中に入っている。どの曲もよかった。

録音はイタリア、トーブラッハのグスタフ・マーラー・ザール(ホール)にて

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(TOWER RECORD)

多感様式が盛んなことやグラウン兄弟、ベンダ兄弟など多くの優れた教師を擁したこと、室内楽にとっての黄金郷であったことなど、ドレスデンとの違いを踏まえた当時のベルリンの音楽界について、プラムゾーラー自身による興味深い考察がブックレットに掲載

面白そう。ブックレットの解説にも言及してあるのいいよね。
それにしてもブックレットはこのままネットのライトユーザーと乖離したまま捨て置かれるのは惜しいのでbandcampみたいにブックレットをpdfにて有料配布するのが当たり前になって欲しいと思う今日このごろ。他にはどこがやってるんじゃろ。公式HPでの有料配布もいいよね。

畑は違うがゲームに関してはSteamのお陰で設定資料集、ミニノベル、サントラなどをオプションとして有料配布しやすくなった印象。余談だがHelltakerのアートブックとパンケーキレシピいいよね…。もっと余談だがズドラーダちゃんいいよね…。 脱線オワリ。

[参考]レコーディング風景はこちら↓

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06 ピッキ: カンツォーナ集 )Picchi: Canzoni da sonar con ogni sorte d'istromenti) - Concerto Scirocco, Giulia Genini

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Date First Available : July 17, 2020
Manufacturer : Arcana
Genre : Classical

落ち着く 楽器の会話に耳を委ねてればいい。心地いい。

アルバムは初期バロックの作曲家ジョヴァンニ・ピッキ(1572~1643)によるカンツォーナ集。この作曲家はトッカータ1曲だけ名が知られていたが、今回他の曲にも光を当てたとのこと。へええ。

基準音はa'=466Hz(ベネチアン・ピッチ)・調律は1/4コンマ・ミーントーンとのこと。こういう情報あるとありがたい。
ミーントーンいいよね…。話変わるけど、a=465のミーントーンで歌うバッハ・コレギウム・ジャパンのシュッツよかった…。

録音はスイス、カローナの聖マルタ教会と、パドヴァ慈善ホールにて

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(TOWER RECORD)

ヴァイオリン、リコーダー、木管コルネット、サックバット(トロンボーン)など多彩な楽器がその音色美とテクニックを競い合わせ、コンチェルト様式の粋をゆくエキサイティングな対話的音楽から、ガブリエーリの複合唱形式を思わせる比較的大編成の作品まで

ここの文章好き。こんなこと書かれたらそれだけでワクワクして幸せな気分になる。

[参考]レコーディング風景はこちら↓

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07 Whatever It Is - Hello Forever

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Date First Available : January 31, 2020
Manufacturer : Hello Forever, LLC
Genre : Alternative

楽しい。コーラスいいよね。落ち着く。この雰囲気好き。

ビートルズやビーチ・ボーイズの影響を公言してるだけあり、サイケデリックポップ好きな人には合いそう。合った。

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(TOWER RECORD)

[参考]アーティストのインタビュー記事はこちら(2020/09/25)

メロディーの聴き方が分かってからは、自分がどういう気持ちなのかを汲み取るということも分かってきたし、それを周りの人たちや彼らの置かれている状況に対する器のようなものとして機能させられるということが分かった。

この文章好き

[参考]MVはこちら↓

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08. K.G. - King Gizzard & The Lizard Wizard

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Date First Available : November 20, 2020
Manufacturer : KGLW (King Gizzard & the Lizard Wizard)
Genre : Alternative

音の密度が心地いい。落ち着く。

アラビック(多分)な微分音いいよね。
関係ないけどアラビックな微分音といえば星のカービィスーパーデラックス洞窟大作戦の1stステージのBGMいいよね。脱線オワリ。

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(TOWER RECORD)

[参考]MVはこちら↓

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09. MUSIC LAUNDRY - ポセイドン・石川

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Date First Available : October 28, 2020
Manufacturer : Poseidon records
Genre : J-POP

面白い。落ち着く。楽しい。芸人と思ったらガチだった。どれもいいシティポップだった。響きの移り変わりも楽しくて好き。特に1曲目いいよね。

シティ・ポップ芸人のポセイドン石川によるアルバム。山下達郎風U.S.Aいいよね。

[参考]アルバムの紹介説明と本人コメントはこちら(音楽ナタリー)

[参考]アーティストのインタビュー記事はこちら(2019/05/22 ※アルバム発表前)

[参考]MVはこちら↓

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10. SAPIOSEXUAL - フィロソフィーのダンス

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Date First Available : March 6, 2020
Manufacturer : フィロソフィーのダンス (PHILOSOPHY OF THE WORLD)
Genre : J-POP

Remixアルバム。響きとグルーヴが心地いい。

このグループ自体は初めて聴いた。噂になってるから聴いてみた。どのリミックスもよかった。特に1.のmabanuaと2のT-Grooveのグルーヴに耳が惹かれた。

[参考]アルバムについてのアーティストのインタビュー記事はこちら(2020/03/06)

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11. Peephole In My Brain: The British Progressive Pop Sound Of 1971 - Various artists

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Date First Available : August 14, 2020
Manufacturer : Grapefruit
Genre : POP

どの曲もいい曲で、どの曲も面白かった。

1971年の英国音楽シーンに焦点をあてたオムニバス・アルバム。
この時代の前後は音楽の移り変わりが熱かったらしい。
このアルバムレビューが時代の雰囲気を知るのに参考になった(萩原健太/音楽評論家)

[参考]アルバムの紹介と説明はこちら(レーベル公式サイト※英語)

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以上
番号は便宜上の数字です。順不同です。
ジャンルはApple Musicを参照してます。
リリース日などの情報は可能な限りamazon.com(米国)に従っています。
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ゲームの話をします。
天穂のサクナヒメ終わりました。サクナヒメ感想は追記として先月の記事に書いてあります。これからサイバーパンク2077をやろうと思います。と思ったら前日に買ったMonster Sanctuaryというゲームにハマってしまいました。師走を舐めてますね。師走に殺されます。この記事は仕事の現実逃避の合間に書かれています。

そういえば2020年のベストアルバムもすでに色んなのところから記事が出てますね。祭りは好きなので自分も早く書きたいと思う所存です。予定としては1月始めぐらいに書こうかな。

そういえばヘッドホンが壊れたので実家にあった代わりのを引っ張ってきました。audio-technicaの入門用開放型ヘッドホン と 入門用モニターヘッドホンです。そしたらまた琴線に触れる音楽が少し変わった気がします。ベストアルバムは上半期に決めたのからまた少し変わるかも。

そういえば、Bandcampの各ジャンル別ベストアルバムにあげられてたのがどれもいい曲、いいアルバムだったのでメモ。あとTwitterの #2020年ベストアルバム#AOTY2020 のタグも見ていて楽しいですね。集合知すごい。noteの#音楽タグも。

そういえば某掲示板のSpotifyのコラボプレイリストを集合知で埋めてくスレが楽しい今日このごろ。世界って広いんだなー。

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オワリ 多謝

最後まで読んでくれてありがとうございます。よかったら「スキ」も押してくれると嬉しいです

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