[想像2030]〈2030年〉の舞台芸術に必要なこと No.1小崎哲哉

日本・台湾の現代舞台芸術交流プログラムでは、困難が予想される未来を想像していくために、日本・台湾それぞれで活動する舞台芸術やアートに携わっているプロデューサーやアーティスト、研究者、教育者、批評家などに「〈2030年〉の舞台芸術に必要なこと(日本)」「2030年台湾演劇(台湾)」についてコメントをいただき日本語、中国語で共有します。
――来るべき〈2030年〉の舞台芸術にあなたは何が必要だと思いますか?

 アートジャーナリストとして第一線で活動をする小崎哲哉氏は、ウェブマガジンREALKYOTO FORUM(旧REALKYOTO)で、京都を中心とする関西圏のカルチャーイベントのレビューや批評、インタビューやトークなどを発信しています。また、あいちトリエンナーレ2013の舞台芸術統括プロデューサーも務めるなど幅広いジャンルのアートに関わっています。


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小崎哲哉(アートジャーナリスト/京都芸術大学舞台芸術研究センター主任研究員)

 2030年……。この年を想像するのは恐ろしい。
 COVID−19は収束しているだろうが、次のパンデミックに襲われていない保証はない。現在の独裁者が権力を握りつづけているかどうかも不明だが、小トランプ、小習、小プーチンらが依然として跋扈しているのはほぼ確実だ。格差はますます拡大し、気候変動は激化し、水や食糧を含む資源の争奪戦はさらに進み、巨大事故や災害はおろか、第3次大戦が起こっていても不思議ではない。要するに世界は、悪化・劣化・退化の一途をたどっているだろう。
 だとすれば舞台芸術に携わる人間は――舞台芸術も人間もまだ滅びていないとしての話だが――、いま必要とされていることを地道に行い続けるしかない。歴史に学ぶ。世界を知る。人と交わる。単純なことばかりだが、問題は多くの人々がそれを必要と考えない可能性が高いことだ。いや、すでに、少なからぬ数の舞台芸術人も同様かもしれない。
 芸術や学術に逆風が吹く時代に、その風に立ち向かうにはどうすればよいか。平凡だが、領域を超えた協働による共闘しか手立てはないのではないか。領域横断の結果、舞台芸術(表演藝術)というジャンルは消滅するかもしれないが、それはかまわない。京都芸術大学舞台芸術研究センターやPANDA表演藝術網絡發展協會などが名称を変えるくらいで済む。決して自閉せず、時代にふさわしい新たな表現を生み出すこと。それに尽きると思う。


小崎哲哉(藝文記者/京都藝術大學舞台藝術研究中心主任研究員)
2030年……要去想像這一年非常的讓人惶恐。
肺炎疫情是否已經趨向緩和,也沒有誰能夠擔保不會又有新的傳染病襲來。不知道此刻的獨裁統治者是否仍然掌握著霸權,但幾乎可以確定小川普、小席、小普京們依然囂張跋扈。不平等現象日漸擴大,氣候變化越來越激烈,包含水與糧食的資源競爭加劇,更別說巨大的事故或災害,甚至第三次世界大戰發生也不奇怪。直白的說,世界只能持續地惡化、劣化與退化。
如果是這樣,那麼與表演藝術相關的人們(當然是在表演藝術跟人類都沒有滅亡的前提下),現在所需要的就只是穩紮穩打的前進。學習歷史、了解世界、與人交流,都是些無比單純的事情,但問題就在於有許多人可能不覺得這些是必要的。不,應該說有不少表演藝術工作者已經有人是這麼覺得也不一定。
在藝術與學術都逆風而行的時代,我們應該如何面對這樣的風向?雖然很普通,但我認爲必須要透過跨領域的協力合作才能夠一起奮戰。而跨領域的結果,說不定會導致表演藝術這個分類被消滅也不一定,但那也無坊。就如同京都藝術大學舞台研究中心或PANDA表演藝術網絡發展協會即使更換名稱,但絕不固步自封,只要能夠衍生出符合時代的新的表現形式,我想那樣就足夠了。
In.notes 



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