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コロ日記5. やまもり

夫は無事入院した。
CTを撮ったところ、夫の肺には「小さな肺炎」が「複数」あったそうな。
なにそれめっちゃ怖いやん…!

小さいから息苦しさや酸素飽和度の値に変化はなかったけれど、ずっと高い熱が出ていたのはそのためで、これがもし一気に悪化していたら…と思うとゲロ吐きそうになる。

いかんせん、医師の管理下に入れてよかった。
早速レムデシビルを投与してもらったそうな。
ニュースでなんとなく聞いていた薬の名前がこんなに頼もしく感じるとは。
強そうやないか、レムデシビル。


夫がいなくなった部屋をアルコール漬けにする。
食料品にも使えるアルコールは重宝するぞ。
気兼ねなくそこら中にシュパシュパ使って、追加でオーダーした。

長男は大人しくYouTubeを見て、ゲームをしながらYouTuberみたいな実況口調で話している。

ご飯を食べる時は1人は寂しいというので隣の部屋から眺めてやることに。
いつも通り、もくもくとたらふく食べる。

離れて眺める長男は、すっかり少年ではあるけれど、ぷくぷくとした手で不器用にご飯を食べる。
いつもはお行儀について口うるさい私も、こんな時なので出来るだけニコニコと食べるのを見守った。

この人にコロナウイルス、本当にいるのかねぇという気になるのを引き締めるのが大変だ。


そして東京都から自宅療養者向けの支援食材が届いた。噂のやつ!

どどんどんどどん。


2リットルの水6本、野菜ジュースと無糖のコーヒー2本づつ、カップ大盛り焼きそば7個、中華丼7箱、しじみの味噌汁、乾燥海藻7袋、果物ゼリー、チンするご飯、サバの水煮缶、ツナ缶、グルテンフリーパスタ…etc. 

これは…先日の区からの飲料差し入れとは方向性は若干違うものの「生き延びるセット」だな…。


途方に暮れながら眺めていると、同じものがもう1セット届いた。
ははははははははは。

そういえば最初、2人とも自宅療養することにしますと区の担当者に伝えたとき「都から自宅療養者向けの食料品セットが送られるんですけど、1人3箱ありまして、お二人分送りますか?」と聞かれ、元気に「ハイ!送ってください!!」と答えたら担当者の人「…本当にいいんですね?」て感じだったなぁ。


食料整理、時折仕事のやり取り、次男の「これ見て!(アホみたいなYouTube)」などに対応していると1日は意外と短い。

その間にも、近所のお姉さんが業務用サイズのサラダチキンなど、お楽しみ食料セットを持ってきてくれたり

無印の「牛乳でつくるマンゴーラッシー」が子らにめちゃくちゃ好評でした。

京都の福知山で「and farm」という無農薬農業を営む大学の後輩から、新鮮野菜の詰め合わせが届いたり

バジルの香りがめちゃくちゃ強い。やばい。
あと、あの、まぼろしの西洋ホオズキが…!
やっぱり美味い!


あれ?我が家、いまめちゃくちゃ潤ってる…?という感じ。


実家からは、私が昔読んでいた絵本が来て、何気なく『スーホの白い馬』を次男に読んでやったら、ボウボウと泣いてしまった。

ひどい。かわいそうすぎる。
あと、絵が美しすぎる。

次男も神妙に聞いていた。
彼にとってはモンゴルという土地と、最初の心の通い合いだな。

夜は2階と階段に分かれ、2人でマインクラフトをしていた。
ゲームの中で自由に2人で遊べていて、本当に良いゲームを買った。たとえそれが放火と爆破行為三昧だとしても。
(たまに家も建てている)

つづく。

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