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【米国株1/9~1/13まとめ】CPI予想一致でインフレ減速、Fed利上げペース緩和期待で指数上昇

こんにちは、Kojiです。先週のISMサービスの50割れに続き、CPIは予想一致のサプライズなし・インフレ減速を示しました。インフレ低下を受けて、Fedの利上げペース緩和期待から、指数は上昇継続・ナスダック100は6営業日続伸となりましたね。

ニュースとチャートを振り返っていきたいと思います。

マーケットサマリ

1/9(月)

デイリーが発言。
・インフレの方がしつこく見える面もあり、下がるのは厳しい
・最大のリスクは、インフレ期待が高まること
・インフレ率は来年も2%には下がらないだろう。
・FEDは1ヶ月のデータに基づいて勝利を宣言すべきではない。
・インフレ率が2%まで下がるのを見る必要はない。
・ピーク時のレートは5%以上のものが絶対にあり得るので、5%~5.25%程度が妥当
・私は、50bpsの利上げはあり得ない
・失業率は4.5%または4.6%に上昇すると予想

ボスティックの発言
・サービスインフレが持続する可能性がある
・景気はまだかなりの勢いがあり、堅調に推移
・2023年のベースケースは、GDP成長率1%、景気後退なし
・今年のインフレ率は3%程度まで下がる
・2024年まで長期にわたって5%以上の金利を維持する必要があります。
・FRBはオーバーシュートすることを望んでいると考えるのが妥当である。
・私は、自然失業率は3.6%あるいは3.7%と低いと考えています。
・もし、今度のCPIが雇用統計で見られた傾向と一致するならば、FRBは25をもっと真剣に考えなければならないでしょう。

1/10(火)

パウエル議長が発言したが金融政策については特段のメッセージなく、市場は警戒感が和らいだ模様。

ボウマン理事も発言するが、目新しいメッセージなし。
・今後の利上げ幅と政策金利のピークについての私の見方は、今後のデータによって左右されます
・十分に制限的な金利水準に達した場合、FRBは政策金利をしばらくそこに維持しなければならない。
・1970年代と1980年代前半のストップ・アンド・スタートのハイキング・サイクルは、私が二度と繰り返さないための重要な教訓を与えてくれます。

1/12(木)

CPIは概ね予想と一致。
インフレが減速していても、まだ高い水準なのでFedが利下げを検討には早いか。

ハーカーは利上げ25bps支持発言。

1/13(金)


ターミナルレート予想は変化なし

CPIサプライズなしで、先週から変化なく4.75%予想のまま。

FedWatch

10年金利は低下継続で3.5%

3ヶ月は横ばい、2年が低下トレンドに戻り、10年・30年も低下継続。

実質金利も低下

最新の1/13数値は1.31(チャートは1日遅れ)

ドルインデックスは102まで下落

2022年6月以来の水準まで下落。日銀がYCC撤廃する予想が出ていて、ドル円が127円台に下がっています。

炭鉱のカナリア、EMA200を上回る傾向

HYGだけ見ると、年末ほどの警戒感はなく和らいでいる。

先週のnote

先週、警戒感和らいでいると書いてたが、その傾向は今週も続きレジスタンスを上抜けEMAを実体で上回るところまで上昇した。このまま12/13高値を超えて上昇トレンドを描けるかが問われる。

上に行けば安心、下に一旦戻される可能性も視野に入れておくといいでしょうね。

Q4決算が始まる

銀行をはじめいくつか主要企業の決算発表がはじまりました(個別の決算は後述)

一部銀行では貸倒引当金の増額が懸念されているが、銀行株は金曜の寄りは下でスタートしたが、投資家は受け流して反転。大陽線でプラス終了となった。今のところは決算もサプライズなく通過の模様。

S&P500はインフレ緩和期待で続伸(週+2.67%)

週足

週足は続伸の大陽線。

現状では【下落リスク>上昇リスク】と考えている。
ISMサービスの弱い結果で上昇した金曜だが、次週もこのまま上がり続けるかは微妙なところ。上値は重い見込み。11日まで上がれても12日からCPIのサプライズ次第で変わる可能性がある。
最大で上がっても点線のレジスタンスラインが売り圧力の強いポイントで試される。

先週のnote

先週は上記のように書いたが、結果としては12日のCPIが予想一致のサプライズなしで、そのまま上げ続けた。
ISMサービスの弱さに続き、CPIは予想通りで鈍化。Fedの利上げが2月25bpsに緩和の声も出ている。ISMサービスあたりから、短期的には下落リスクの低下と見て取れそうですね。
ただしインフレがFedが求むほどの水準にはまだ遠いので、大きく上昇していくかは微妙。ネガティブな材料が出ればいっきに売り込まれることも念頭に入れておきたい。

レジスタンスライン付近に到達しているので、上に上げ続けるなら、レジスタンスラインを上抜け→EMA75を上抜けるかに注目。

下がる場合は、短期EMA付近の3900を下抜けるか、次に前回安値付近の3,800を下抜けるかが確認の目安だろうか。下げるにしても材料がほしいところか?

日足

日足は、月曜は下げたが、金曜からの上昇トレンドは火曜以降に続きグングンのばして4営業日連続の上昇。週足がEMA75手前だが、日足はEMA200をやや上回るところで引け。
EMAはゴールデンクロスし始め、短期的な上昇サインを今週示し始めた。

節目の4,000を実体で上抜けるかどうかが目先の焦点。ここで反落する可能性もありえる。

このまま上昇の勢いが次週も続く場合は、短期フィボナッチの50%・61.8%のどこらへんで止まるかを見る感じになりそうだ。50%が基準線なのでまずはここを軽く上抜けられるかテストだろうか。

先週のnote

短期フィボナッチは61.8%も明確に超えているので、4,000を超えて上昇継続なら78.6%が次の目安。61.8%あたりで止まるか?と思ってた見立ては外れた。
78.6%を上抜けるなら、4,100前後が次の山場か。このあたりは前回の反落ポイントで売り圧力が強くなりやすい場所に見える。

次週、下がる場合はフィボナッチ50%付近やEMA25付近に下ってくるかどうか。この場合はトライアングルの推移で収縮していくか、下抜けるか方向感を見ていく必要あり。

MA200より上にあるS&P500銘柄

先週末53.87%➡今週末63.09%(+9.2pt)

ナスダック100先物は金利低下の恩恵を受けSPより上昇(週+4.55%)

週足

ナス100先物の週足も大陽線で続伸。今週は6/16安値が支持線となっての上昇。EMA200を上抜けてきたのは良い兆候。

上昇継続なら、EMA25・レジスタンスラインが次のテストライン。
前回の上値ゾーンに突入することになるので売り圧力が強くなりやすい可能性は残っている。S&P500と違ってレジスタンスラインには到達していないため、上値を試していけるか注目。

反落する場合は、6/16安値で反発できるか確認ポイント。短期フィボナッチで見ると6/16安値は23.6%ライン付近となる。

日足

ナスの日足チャート解説は上記リンクに投稿したので参考にどうぞ。

MA200より上にあるナス100銘柄

先週末48.51%➡今週末57.42%(+8.9pt)

セクター

ディフェンシブセクターがアンダーパーフォームしています。

ベスト
1. 一般消費財 +5.1%
2. 不動産 +4.5%
3. 通信 +3.7%

ワースト
1. 生活必需品 ▲0.4%
2. 公益 ▲0.2%
3. ヘルスケア +1.5%

サイズ・タイプ
・ベスト:小型グロース +5.5%
・ワースト:大型バリュー +2.7%

1週間のセクター値動きは以下投稿を参考にどうぞ。

各種指標

Fear&Greed Index

NeutralからGreedに上昇(前週46➡今週63着地)
直近の高値圏にきています。

Put/Call Ratio(Equities)

低い水準で推移。

機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index

前々週 43.48 ➡ 前週 38.79 ➡ 1月11日時点 45.31(+6.5pt)
やや上昇。

個別株の決算発表

TSM TSMC

売上ミス

JPM JPモルガン・チェース

クリア

BAC バンク・オブ・アメリカ

クリア

C シティグループ

Q4EPSミス、FY22EPSミス

BLK ブラックロック

クリア

WFC ウェルズ・ファーゴ

ミス

UNH ユナイテッドヘルス

クリア

決算発表予定

1/9週の予定

イベント

16日 休場
17日 NY連銀製造業
18日 PPI・小売売上高
20日 SQ・中古住宅販売件数

アノマリー

  • 満月相場(1月7日~1月21日)

  • 水星逆行(22年12月29日~23年1月18日)

おわりに

次はPPIと小売売上高があるので、インフレ減速やリセッションを示す数値が発表されるか注目ですね。
引き続き銀行や、PG・NFLXの決算発表があるので仕上がり具合も気になるところ。

次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。