【米国株3/6~3/10まとめ】パウエル「利上げ加速させる用意」SVB経営破綻に揺れる市場
こんにちは、Kojiです。
今週のポイントは3点。
①パウエル議長が議会証言で「利上げ加速させる用意がある」と発言
②SVB経営破綻
③雇用統計が失業率上振れ、平均時給は前月比低下で賃金インフレ減速
ニュースとチャートを振り返っていきたいと思います。
マーケットサマリ
3/6(月)
3/7(火)
パウエル議長 議会証言1日目
・入ってくるデータの全体がより速い引き締めが必要であることを示すなら、我々は利上げを加速する用意がある。
・最終的な金利水準は、これまでの予測よりも高くなる可能性があります。
・最終的な金利水準は、これまでの予測よりも高くなる可能性があります。
・政策金利の継続的な引き上げが適切である
・現在の課題は、住宅を除くコアサービスです。
3/8(水)
ADPは予想上振れ。
JOLTSはやや上振れ。
パウエル議長 議会証言2日目。
・利上げのペースについて決定したわけではない
・ターミナルレートは予想以上に高くなる可能性が高い。
・今年の利上げペースの遅れは、ラグの影響をより明確に見るためのものだ
・バランスシートの削減は順調に進んでいる
3/9(木)
・保有する210億ドル(約2兆9000億円)相当の証券を売却
・22億5000万ドルの増資を計画
・VCがSVBの預金引き揚げを提言
・傘下の銀行事業の売却を検討している
3/10(金)
雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想上振れ。
失業率が上振れ、平均時給は前月比低下で賃金インフレは減速。
労働参加率は改善。
迅速に公的機関が介入、SVBは経営破綻。
金融保護当局によって閉鎖、連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置かれた。
SVBで起きていることを端的にまとめると以下。
①スタートアップからの預金流入
②長期債に投資
③この利上げ環境で
・長期債下落
・スタートアップの預金流出
④長期債の売却で資金確保(売却損)
⑤資金調達しようとしたが、株価▲60%で公募失敗。
⑥預金してた企業が預金引き出す悪循環へ
他にも同事例が起きるとの声もあるが、次週以降の動きをウォッチ。
またSVB救済の報道も執筆時点で出ているが成立するのか気になりますね。
FedWatchのFF金利予想は不具合・・・?
9月・11月・12月のデータがおかしい。月曜日以降にチェックしましょう。
SVB問題で3月50bp利上げは厳しいだろう。
このままFRBが利上げを進められるのかもSVB問題の今後の動向に左右されるのではないでしょうか。
3/13朝時点では以下に修正されていました。
5.5%は無理、5%まで予想下がりました。
SVB問題の影響で10年金利は3.7%台に低下
実質金利も1.63%➡1.44%に戻り
最新の3/10数値は1.44(チャートは1~2日遅れ)
10年金利も期待インフレ率も両方下がってるが、仕上がりの実質金利は先週末と同等の1.44%まで低下
ドルインデックスは金利低下により反落
ドル円は138円手前で失速、金利低下により急落。
S&P500(週▲4.55%)
週足
今週は高値切り上げ・安値切り下げの大陰線。
トレンドライン(赤直線)をしっかり下回って内側に戻ってきました。
4,000上は守ることできず。
SVB問題もあって下落の勢いが強い週となりました。9月高値まで上がることもできず前半も弱い動きで終わってしまいました。
日足
今週の振り返り
前週の勢いに乗って短期フィボナッチの61.8%か78.6%を目指せるか確認したかったが失速。水色丸印の61.8%手前が天井となって今週は続落した。
パウエルが議会証言で利上げペースを加速させる用意があると発言したことで、株価下落につながった。2日目には利上げペース決定していないとの発言で株価は小幅な動きへ。
木金はさらにSVBの経営懸念も報道され、出来高増加をともなって簡単にSMA200を下抜け噴射。また、トレンドライン(赤直線)も下回って、年始の価格帯まで戻ってきた。ちょうど年末から2月頭までで引いたフィボナッチの23.6%付近で着地している。
チャート的には三尊天井の右肩を完成させた形状。
次週のシナリオ
①リバウンドする場合
SVBの続報次第な気もするが、フィボナッチ38.2%(3,930)前後やSMA200がレジスタンスとなるので、ここを上に抜けられるかが最初の節目でしょう。
次週はCPIが14日にあるが、SVBによる混乱でそれらのニュースに右往左往される可能性が高い。SVB救済の報道も出てきているので、そこを材料視して再びリスクオンでリバウンドする流れが想像できる。
②下目線継続で下がる場合
下目線で下がる場合は、12月22日の3,764がサポートとなるかが試験会場。
3,760付近を下抜けていくと、6月安値が見えてくる。
MA200より上にあるS&P500銘柄
先週末60.03%➡今週末41.35%(▲18.68pt)
急降下してますね。
ナスダック100先物
日足チャートの振り返りは以下に投稿したので御覧ください。
セクター
SVB関連で金融セクターが大きく下落
各種指標
Fear&Greed Index
NeutralからExtreme Fearに低下(前週55➡今週24着地)
一時48まで低下したが週末にかけて55まで反発しています。
Put/Call Ratio(Equities)
急騰で2023年では最高値。
機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index
前々週 57.09 ➡ 前週 47.41 ➡ 3月8日時点 60.11(+12.7pt)
水曜時点なので、木金で盛り上がったSVB問題でポジションに変化が起きてるかも?
炭鉱のカナリア ハイイールド債HYG
月曜を天井にして続落しているが、まだレンジ内。金曜は上下してるが前日同等で着地。
個別株の決算発表
SE Sea
クリア
BKSY ブラックスカイ・テクノロジー
Q4売上、FY22EPS・売上、ガイダンスミス
CRWD クラウドストライク
FY23売上、FY24ガイダンス売上ミス
MDB mongoDB
ガイダンス売上ミス
HCP ハシコープ
EPSミス
ASRT アサーティオ
クリア
決算発表予定
3/13週の予定
イベント
3月14日 CPI
3月15日 PPI・小売売上高
3月16日 メジャーSQ・フィリー製造業・住宅着工件数
アノマリー
満月相場(3月7日~3月21日)
次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。