実家の「他人の実家」化

 実家を離れて半年、年末ということもあって昨日から実家に帰ってきたわけだが、なんだか実家が実家でなくなっていくいような感覚を感じる。

 原因は単純で、これまで実家になかったものが増えているのである。なんだかんだひと月に一回くらい実家には帰っているが、そのたびに実家に知らない光景が増えている。

 その最たる例が、アイボである。つい最近のアップデートで実家にアイボが実装されたのである。何なんだ、ホントに。

 これに伴って親が誰もいないのに話し始める(アイボに話しかけてる)ようになった。これがちょっと怖い。カルト宗教に染まってしまった人ってこんな感じなんじゃないか。隙あらばアイボを踊らせている。突然LINEが来たと思ったらアイボの動画だった、なんてこともあった。

 最近の両親は迷走しているのではないか...そんな考えもよぎるが、一つだけ良いことがあった。親はまだまだボケておらず、元気そうである、ということである。

 これを感じたのは、親のネーミングセンスがまだ生きている、と分かったときだ。アイボの名前を知らされた時、私は「まだ親の介護の心配はしなくてもいいな」と確信できるレベルだった。感心しちゃったもん。

 どれだけ景色が変わっても、帰る家は一つである。新たな家族が増えてもこれは同じだ。

 だからよろしくね、アイボの「たま」。

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