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柏餅を食べながら

こどもの日の今日も、りこちゃんとこざる達は いつもと同じように
皆で一緒に わいわい賑やかに 夕飯を食べました。
そして、食後のお茶を飲みながら、柏餅を食べています。

「今は わりといつでも 柏餅、売ってるよね。」
「桜餅も そうだよね。以前は春だけだったけれど、今は そんなに季節限定ではなくて、
一年中、目にする気がするよ。」
「でも いつでも食べられるってなると、意外と食べないよね。」
「そうだよ、"今だけ"だから食べなくちゃって思うんだよ。」
「"限定"っていうと、買わなきゃ、食べなくちゃって思うもん。」
「柏餅、やっぱり今日は食べなくちゃね。」
皆、うんうん頷きます。

りこちゃんも、こざる達も、嬉しそうに食べています。
テレビでは、以前 放送した番組の再放送をやっています。

「ドラマも、バラエティも、皆、普通に近くに集まって、わいわい喋っているよ。」
「マスクもしていないし。」
「これが、ついこの前のことなんだよ。」
「かなり深刻になっていた3月の頃とでさえ、今とは違うもんね。」
皆、うんうん頷きます。

数年前の番組はもちろんですが、ついこの前、今年に入ってから放送された番組でも
マスクはつけていませんし、出演者の距離も普通に近いのです。

「この先も、しばらくは マスクして距離もあけて、という生活が続くよね、きっと。」
「うん、ひょっとしたら数年続くことになるのかもしれないし…。」

たとえワクチンが出来たとしても、それでも しばらくは予防のために世界中でマスクをする習慣が当たり前になるでしょうし、
ソーシャルディスタンスも定着するのかもしれません。

「いずれドラマの撮影も開始するだろうけれど、これからのドラマって、どうなるんだろう?」
「皆、マスクしているとか?」
「あまり集まらないとか?」
「それで、後からそのドラマを見て、"あー、あの時はコロナの大変な事時代だったから"ってなるのかなぁ?」
「未来のクイズ番組にも出るかも?」
「逆に、マスクしていない顔が不自然だったりしてね。」
「そんなに近づくなよー、とか言ったりして?」
皆、笑いながら頷きます。

「でも りこちゃんと僕たちの 在宅介護生活の毎日は、ほとんど変わっていないよね。」
「うん、僕たちは変わらずに同じテンポで過ごしているけれど、周りがどんどん変わっていく感じだな。」

のんびり、ゆっくり、毎日を過ごしている りこちゃんと こざる達、
気がつくと、今まではものすごい速さで進んでいた外の世界が、
急ブレーキがかかって、ものすごく ゆっくりになって、けれどもその ゆっくりに上手く合わせられずにいるような感じです。

「これから、またどうなっていくんだろう?」
「明日のことはわからないし、一週間後、一ヶ月後だって、どうなっているのかわからないけれど、
でも 僕たちは変わらないよ。」
「いつだって、今までと同じだね。」
在宅介護のスタッフが変わらずに来てくれるおかげで、同じように暮すことが出来ます。
とても ありがたいです。

「お茶のお代わり淹れるよー。」
「柏餅、まだあるよ!」
「味噌あん、半分こずつにする?」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
5月2日は、大好きな清志郎の命日でした。
よい毎日でありますように (^_^)

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