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優しい気持ちになる まどさんの詩

いつもよりも、静かな気がする土曜日の夜です。
今日も りこちゃんとこざる達は 皆で一緒に賑やかに夕飯を食べて、
食後のお茶を飲みました。

そして りこちゃんは、クークー、グーグー、気持ち良さそうによく寝ています。
こざる達は、いつも通りコーヒーを飲みながら おしゃべりタイムです。

「きょうこちゃんからの手紙、おかしかったね。」
「ほんと! きょうこちゃんも 年には勝てないねー。」
皆、大笑いしながら、うんうん頷きます。

「今日、りこちゃん宛に絵葉書が届いたんだ。」
「でもね、差出人が誰なのか? 名前が書いてなかったんだよ。」
「住所は書いてあったから、誰だかすぐにわかったんだけどね。」

その住所は、りこちゃんが子どもの頃からの友人、きょうこちゃんの住所でした。

「きょうこちゃんは、おっちょこちょいの りこちゃんと違って、しっかりしていて、いつもきちんとしていて…」
「だから、あの きょうこちゃんが、住所は書いたのに、自分の名前を書き忘れちゃうなんて!って、
やっぱり おばあさんになってきたんだなぁ、皆、同じなんだって ぼく達 思ったんだ。」

皆、それぞれ、自分のペースで年をとっていくのです。

「りこちゃんは、そんなことは、若い頃から やってたけどねー。」
「うん、自分の名前を書くの忘れて出しちゃうのは序の口で…」
「便箋に何枚も たくさん書いて、でも最後の一枚を入れ忘れて 出しちゃうとか…」
「ちょっと まど みちおさんの『やぎさん ゆうびん』みたいじゃない?」
「ほんと、ほんと、そんなテンポだよね。」
皆、うんうん頷きます。

「以前、まどさんは もう おじいさんになっていたけれど、テレビに出ているのを見たことがあって、
確か まどさんの歌のコンサートで、少年少女合唱団が 『ぞうさん』を歌っていて...」
「その横で、まどさんが椅子に座って、じっと聴いていて、本当に優しそうで...」
「とても尊いって感じたよね。」

まるで"優しさ"が 静かに座って 子ども達の歌を聴いている、そんな感じでした。

まどさんの詩は、とてもシンプルです。
意味もすぐに伝わります。
そして誰もが優しい気持ちになります。

「明日、りこちゃんに歌ってあげようよ!」
「うん! りこちゃんが持っている まどさんの詩集も また読もうよ。」
皆、うんうん頷きます。

「それから、きょうこちゃんに、電話しよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
まどさんは、6年前の 2014年 2月28日に 104歳で亡くなりました。
よい毎日でありますように (^_^)


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