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七夕の夜に

「うーん….」
「やっぱり曇ってて、お星様、見えないねー。」
皆、ちょっと残念そうに うんうん頷きます。
今日は七夕なのです。

「でも この雲の上は いつだって晴れているから、ちゃんとお星様がいるんだよ。」
「そうだよね、りこちゃん。」
りこちゃんも、うんうん頷きます。

窓辺には こざる達が飾った 七夕の笹に 折り紙の短冊がかかっています。

「短冊に書かれた願い事、きっと お星様に届いているよね。」
「うん、皆の願い事、叶いますように!」

りこちゃんも、こざる達も、曇っている夜空を眺めます。
生暖かい風が強く吹いています。

「雲が、ぐんぐん流れていくねー。」
「隙間から ちょっとでも お星様、見えないかなぁ。」
こざるちゃんが 呟きます。

コロナに、地震、大雨、河川の氾濫….
いくつもの災害、災難が続いています。
こんな時だからこそ、自分の本当に大切なものが何か、はっきりとわかるのかもしれません。

「携帯に保存してある写真を見れば、好きなものがわかるよ!」

多くの人は、好きなものを写します。
きっと一目瞭然でしょう。

こざる達が歌います。

「笹の葉さらさら 軒場に揺れる
お星様きらきら 金銀砂子

五色の短冊 私が書いた
お星様きらきら 空から見てる」


「皆が、毎日、笑顔で無事に過ごせますように。」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
まだ天候が不安定な日が続くようですので、どうぞくれぐれも気をつけてお過ごし下さい。
よい毎日でありますように (^_^)

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