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「できる人には高い給料を」は間違っている!?

企業で仕事をするのなら、社員一人ひとりの役割も成績も異なっているのは当然です。では給料も、各々のパーフォーマンスに応じて、大きく差をつけるべきでしょうか。

多くの方は、「会社への貢献に応じて給料に格差をつけなくては、がんばっている人が報われないし、怠けていても給料がもらえるなら、みんな手を抜いてしまうのでないか」そう思われるかもません。

しかし、一概にそうともいえないかもしれません。

野球選手の給料格差は成績にどう影響する?

ノートルダム大学のマット・ブルーム教授は、メジャーリーグのチーム対象に、給与格差がどのようにチームの成績に影響を与えるか調査しました。

野球はみんなが同じルールに従い、同じような大きさのチームで、同じ仕事をするという意味では、比較調査するための対象としてもってこいの組織です。

ブルーム教授はすべてのチーム成績と個人成績、また全選手の年棒を比較し、給与格差が成績にどう影響を及ぼすか調べ上げました。

すると、給与格差が大きいチームほど個人成績もチーム成績も低いということがわかったのです。それは給与が低い選手の成績が悪かっただけではなく、給与の高かった選手ですら、給与格差が大きいほど成績を落としていたのです!

これは以前紹介した、トーナメント理論https://note.com/kozan5/n/n8124030b85b2にも共通します。

ちなみに給与格差の大きいチームは成績だけでなく、入場収入もメディア収入も低いことがわかりました。

給料格差がチームワークに悪影響を及ぼす

野球は他のスポーツに比べれば、比較的個人プレーの多い競技です。それでも大きな給与格差がチームワークに悪影響を与え、チーム全体の成績を低下させていると考えられます。

もちろん全社員同じ給料では、公平性の観点から適性とはいえません。しかし極端な格差は、概してチーム全体のパフォーマンスを低下させてしまうのです。


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