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スーパースターになったら、ならなくても

Kさんへ

新宿を歩いていたら、大きな街頭ビジョンにback numberのライブ映像が流れていました。歌っていたのは『スーパースターになったら』という曲。知っていますか?

歌詞を眺めるだけでもわかるけど、優柔不断で口だけの男がスーパースターになったら君に会いにいく、ということを歌っています。自信がない自分への言い訳をスーパースターになったら、と歌うのはとても悲哀を感じます。

この曲を聴いていたら、スーパースターになっても、きっと何も変わらないだろうなって思いました。

この感覚は、若い時の自分にはなかったものです。

それなりの地位や名誉、金銭を得て、それらの一部を失ってみて、ステータス自体がその人の中身をなんら表すものではないと、ようやく分かりました。

優越感や、他者と比較した自分の価値、みたいなものに浮かれていたことはあります。でも、そういった心の拠り所はどこか空虚感が出てくるものです。

2020年に日本では、何人も著名な方が自死するニュースが流れました。彼らは私にとって、スーパースターだったにも関わらず。スーパースターになることが、人生の解決策であることなんて、きっとほとんどないんでしょう。

他人の経験や地位を羨む精神状態では、例えその立場になっても、何か別の青い芝生を探すことになります。

スーパースターになる必要はないです。
変わりに、スーパースターになることで、本当に求めているものはなんなのか、少し時間をかけて見つけて欲しいです。

曲を聴いて思ったことでした。

それでは。

参考:back number『スーパースターになったら』

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