デジカメUI入門:3 メニュー体系
デジカメの操作の多くは「事前設定」です。シャッターを押した瞬間にそれらの設定が実行され1枚の写真となります。
(デジカメでは、いくつかの設定ではライブビューが変化することで即時反映しているように感じさせています)
この事前設定には大変多くの項目があり、撮影という限られた時間の中でゆっくりと設定することはできないため、「普段使う設定のための詳細設定」という実に複雑な構造になっていたりします。
大きい視点から見ると事前設定ですが、その中をもう少し細かく見てみると、いくつかの設定タイミングのグループがあることが分かります。
いったい何を設定しているのか?
カメラの中には、設定を変えることで写真の仕上がりが変わるものから、カメラの使い方が変わるものまで多様な設定があります。
特に撮影状況や被写体の状況によって対応しなければならないものが撮影時におこなう設定になります。
それ以外は、撮影前の設定として、ユーザーの好みや撮影目的によって事前に設定しておくことができます。
多くのデジカメでは、これらの設定を3種類の方法に分けてコントロールするようにしています。
撮影時には主にダイレクト操作とクイックメニューを、事前設定にはメニューを使うことになります。
ダイレクト操作
ダイヤルやレバー、機能アイコンが付いたボタンで設定するのがダイレクト操作と呼ばれ、
ボタンを押すだけで変更されるものや、ボタンを押すことで設定画面が表示されるもの、ボタンを押しながらコントロールダイヤルをまわすものなどがある。
いずれの操作方法でも、UIに対して機能が1対1で割り振られていることが特徴となり、常にUIが固定されているため操作に迷うことがなく、スピーディーに操作することができる。
Fnボタンは、使い勝手の良いダイレクトボタンに、好きな機能を割り付けられるもので、上位機種になるほど多くのFnボタンを持つ傾向にある。
また最近のタッチUI対応のカメラでは、通常撮影画面上にFnボタンを配置できるものも出てきている(割り付け機能アイコンが表示できるので分かりやすい)
十字キーに割り振られたダイレクトボタン(Panasonic DC-GF9)
クイックメニュー(ファンクションメニュー、スーパーコンパネ)
撮影に必要な機能の全てをダイレクト操作にすれば使い勝手が上がりそうですが、限られたボディサイズの中では現実的ではない。
そこでダイレクト操作にできない撮影ファンクションを集めた特別なメニューを設けたのがクイックメニューである。
クイックメニューの特徴は、あまり階層を深くせず、少ない手順で項目と値を変更できるようになっていたり、各機能の設定値を一覧できるように工夫されている。
L字型メニューやT字型メニュー、タイル型メニューなどのスタイルがある。
以前は「FUNC(ファンクションメニュー)」と呼ぶメーカーが多かったが、最近では「Q.MENU(クイックメニュー)」と呼ぶのが主流になりつつある。
オリンパスでは値の候補を見ながら設定できるライブコントロールと多くの項目の値を一覧できるスーパーコンパネを利用することができる
メニュー(セットアップメニュー)
クイックメニューからあふれた機能や基本設定、操作のカスタマイズなど撮影前に設定する機能を集めたのがセットアップメニューになります。
入り口は「MENU」と書かれている場合が多く、中に入るといくつものタブが並んで階層化されており、中に入ると複数のページに分かれています。
カメラ操作のカスタマイズなど、撮影前におこなう設定はこの中でおこなうことなる。
なんども設定を変更する項目はマイメニュータブに集めることで直ぐに使うことができる(Panasonic DC-G9)
記事内の画像は各メーカーのホームページから引用しています。画像にリンクがはられています。
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