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摂食障害とわたしの話


隙自語、今回もわたしのお話です。

私は人より普通に食事を摂ることが苦手です。というのは食べられないのではなく、「食べ過ぎてしまう」のです。

きっかけは、ちょっとしたダイエットでした。

一人暮らしを始めたことがきっかけに、自分で好きなものを好きな時に食べれるようになりました。体重計が手元になかったこともあってか、以前よりカロリー計算をしたり体重にとらわれず生活をしていたところ、1年で3キロほど太っていました。私自身多少は気にしていたのですが、私を動かしたのは恋人の一言でした。

『確かに、顔痩せたほうがいいかもね!』

彼は私が太っても好意は変わらないといったうえでの発言だったので、彼なりのアドバイスだったのでしょう。それでも当時の私にとっては他人に太っていると認識されていることを自覚するような、目がさえる言葉でした。

そこからコロナの自粛期間中、ダイエットを始めることに。ツイッターでダイエットの知識を収集し、最初はプロテインを飲み筋トレをする、三食しっかりと栄養を摂るといったダイエッターの鏡といっても過言ではないほど健康的に正しい方法でダイエットをしていました。

だいぶ体重が落ちたことから、チートディを設けました。チートディとはいわゆるご褒美日のようなもので、普段はダイエットのために食事を節制していますが、チートディの1日は好きなものを好きなだけ食べてよいとするものです。私は極度の甘党でチートディは決まって大量のお菓子のみで過ごしてました。目標体重を達成するまでは効率よくチートディを利用し、無事目標体重を達成できたのです。

問題はここから

目標体重を迎え、ずっとダイエットをするのは苦しいし終わりが見えない。体重はキープできればいいや!と思い鏡の前に立つと、

太った私がいました。

確かに、前よりかは痩せている。それでもまだ外を歩く女の子より、SNSに写る女の子より、私は太い。

体重じゃなく体型にフォーカスをあてるべきだとわかってはいました。それでも数字というのはとてもわかりやすく、減ることで自分が痩せたのだと明確に「見える」ことから体重に囚われてしまいました。

更にチートディでの食への満足感が忘れられず、ドカ食いを始めてしまいます。いわゆる過食行為です。

「タダの食いしん坊じゃん(笑)」「それは甘え」といった言葉も多くあるのは事実です。私も実際食欲は頑張ればコントロールできると踏んでいたのですが、もっと厄介なものでした。

お腹が空いたから食べる、といった生理的欲求では全くないのです。「食べなきゃ」といったまさに衝動、強迫観念に襲われます。もう食べること以外のことは考えられず、ソワソワ落ち着きがなくなり、なんでもいいから口に入れたいと手当たり次第家にあるものを口に放り込む。家に何もなければ買いに行くほかないので、急いで出かけます。スーパーやコンビニで食べたいものを大量に購入し、家に戻る。家に戻るまで待てずに外でお菓子を食べ始めたこともありました。ここまでが非嘔吐過食。

問題は私が痩せたいということ

衝動に駆られて貪り食った大量の食べ物で胃はパンパン。おそらく一回の過食で2000kcal近く摂っていたと思います。食べた直後に体重計にのってみれば3㎏近く増えていました。毎度食べ終わった後にどうにかできないか、このままではまた太ってしまう、そんなことばかり考えていた私は、過食をやめるより先に、食べたものを出してしまう『過食嘔吐』を始めてしまいました。

はじめのうちは吐こうと思って吐いたのではなく、ただの食べ過ぎで胃のキャパがオーバーしてしまい戻してしまったことがきっかけでした。そこから食べて吐くことが可能だと知った私は、食べては吐くを繰り返すようになります。気付けば「食べたいから食べる」というより「吐くために食べる」になっていました。たくさん詰め込まないと吐くことが出来ない為です。

吐くだけで痩せる、食べれるならいいじゃんと思う方もいるかもしれませんが、胃酸により歯は溶け喉はやけ、胃腸が荒れます。唾液腺が腫れ顔がむくみ、結局すべてのものは出し切れていないので太ります。血痰を吐いたこともありました。

いまでも私はこの摂食障害と戦っています。体重に囚われることなくいまははまず吐くという選択肢を無くすところから、始めたいと思います。

私が伝えたいのは、人の体型に関しての発言はとてもデリケートで、個人的な問題なのでなるべく触れない。触れるにしても言葉を選ばなければならないということ。それと体型での悩みがある方もどうかそのままの自分を愛してほしいし、もし今以上に痩せて綺麗な体型になりたい人がいたらしっかりと健康的な食事をするダイエットを続けてほしいです。摂食障害で痩せたとしても、心が衰弱することで鬱と併病してしまうことも多いです。

今回摂食障害についての記事を書いたのは、自分の心の整理をするためと、多くの人が摂食障害への認識や知識を得てほしいと思い書きました。

この記事が誰かの知識や支えとなりますように。

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