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トックリンピック 2024

●「今宵堂のトックリンピック 2024」
2024年 7月27日(土)~ 8月4日(日)
11:00 ~ 19:00(火~金)
10:00 ~ 18:00(土日祝) 月曜休
会場 / とどろき酒店  福岡市博多区三筑2-2-31
電話 / 092-571-6304

灼熱の太陽よ、ボンジュール。呑兵衛のみなさん、コマンタレブー。この夏日本の西海岸・九州はとどろき酒店さんにて開幕した「トックリンピック」。

多種多様な徳利たちがその肌に汗を滲ませ、とびきりの燗と情熱を注ぐ・・・。トレビアンでセシボンなア酒リートたちの祭典をどうぞ。

会場のとどろき酒店さん。聖堂のようなアーチのエントランス。
センターテーブルにはダイバーシティな徳利たち。

暑い夏に熱い燗のための徳利の展示。いや、もちろんひやでも冷酒でも結構。八勺から一合にかけて、溜めた酒の重みを感じつつ傾けるその心地も愉しい酒器。以下、今回の出場選手たちです。

フランス革命後、君主と民衆の永遠なる
同盟の証となった三色を配した
「トックリコロール」。
青・白・赤の色が表す意味は・・・
たしか冷酒・常温・燗。
呑み方の自由と平等に乾杯。
ア酒リートには、
体力だけでなく頭の回転も必要・・・。
お猪口の頭をくるくる回して遊べる
「小芥子(こけし)徳利」。
推しが現実になると果たして?
ドキドキと夢見心地で酔いつつも、
徳利が平面に見えたらそれはちょいと呑み過ぎでは?
二次元と三次元の狭間に酔う「2.5次元徳利」。
フランス語では「ウフ」とかわいい呼び名。
白釉で仕上げた「扁壺(へんこ)」も
たまごのようにころんとした焼き上がり。
古来の製鉄道具である風を送るための踏板「鑪(たたら)」。
語源は韃靼語で「猛火」。
猛暑のさなか焼き上がってきた、
板貼りのタタラ造りで仕上げた鉄釉の「角徳利」。
ひやもいいけど、もしかしたら燗上がりもしそう。
ならばとりあえずは一本つけて、
白黒もつけたい「ぱんだっくり」。
リターンマッチという名のおかわりを。
汗と涙の先に花は咲く「輪花徳利」。
ついに迎えた栄光の週末、
華金という名のメダルを胸に勝利の祝杯を掲げよ。
12世紀中頃からパリを中心に始まったゴシック様式。
一方、四十代後半から始まった
老眼に優しいのは角ゴシック体。
夏色の「酉皿(とりざら)」でボールドな酔いを。
揺れる船上でも溢れない底広の
「舟徳利」という形。
底が広ければ何か仕込みたくなるのが
酒器屋の性でございまして・・・。
酒、酒、酒と、駆けつけ三本あたりで試合開始。
果たしてこの中にひとつだけある
違う文字を見つけられるか。
酔えば酔うほど混戦になる「酒尽シ徳利」。
古来、酒を樽で買えない
庶民のための少量の貸徳利「貧乏徳利」。
区別のための屋号や町名などが記されたこの徳利、
貧乏と言いつつもハイソな気分になれるような
福岡の地名をご用意いたしました。
盃や徳利を持たせて北斎をふざけて写した
「小間絵徳利」と「小間絵平盃」。
いつの時代もお酒はそばに。
自分で自分を褒めたい夜も、
チョー気持ちいい夜も、何も言えねえ夜も、
今まで生きてきた中で一番幸せな夜も、
徳利に書かれた格言・名言たちに酔う
「酩言徳利」。
熱い闘いを終えた「とっくりちゃん」は、
灯った聖火のように頬を染めて寝落ちへと。

酒瓶から直接酒を盃に注げばいいものを、一度移しかえてそこからさらに注ぎ入れるという二度手間を要する徳利という道具。そこには「酒を流す」という行為が生まれ、「酌する」という状況が生まれます。
ひとり流れゆく液体の煌めきを愉しむのもよし、だれかと酔いに浸りつつ心を酌み交わすもよし。その肌に汗を滲ませ、これからも徳利という酒器は、正々堂々と酌することを誓います。