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映画「首」(2023邦画/北野武監督)
本能寺の変に至る武将たちを描いた作品。
とにかく、どの武将も漏れなく「クズ」なのです!
利己的で、暴力的で、嫉妬深く、非道であり、正義のかけらもありません。
特に興味深かったのは、ルイス・フロイスが次のように記録していた「当時の日本の様子」が、きちんと描かれていたところです。
■ 「日本人は、切断した人間の首を、まるで羊か犬の首を運搬するように、なんの感情もあらわさずに持ち歩いている」
■ 「ソマドの罪(男色)が神々によって禁じられ、いかに忌むべき罪であるかを滔々と述べた。そのような忌むべきことをする人間は豚よりも汚らわしく、犬やその他理性を備えない禽獣より下劣である」
とにかく、「見ろ、これが本当の『戦国時代』だ!」などとニタニタ笑いながら、武将たちのクズっぷりをこれでもかと見せつける北野武は、「大河ドラマ」や多くの「時代小説」を小バカにしている感じがして、ある意味とても痛快でした。
なお、どの役者も狂気を熱演してましたが、家康を演じた小林薫の狂気が群を抜いています。落ち着いているからこその不気味な狂気といえるでしょう。
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