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原作「ワールドウォーZ」の面白さについて語りたい

こうの史代先生がご自身の作品のドラマに触れた書き込みから端を発し、Twitterで「ゴッドマーズよりも原作に遠い選手権 」というハッシュタグが軽バスったのを覚えてますでしょうか。その騒動の中でパッと浮かんだのがマックス・ブルックス著「ワールドウォーZ」でした。

ブラッド・ピット主演の映画を最初に観てしまって「観れなくはないけど人には薦められない」あたりの評価だったんですけど、原作「WORLD WAR Z」に触れたところこれがクッソ面白くてですね。それこそ「原作と全然違うらしいぞ」という噂から手にとったんですけど、読了後は映画観るぐらいなら原作読んでくれよ!!という感じになりました。以下ウィキペディアからのあらすじ引用。

ゾンビとの戦いを経験した人々にインタビューして書かれたオーラル・ヒストリー(歴史研究のために関係者から直接話を聞き取り、記録としてまとめること)という設定になっており、登場人物は軍人、政治家から宇宙飛行士、主婦までさまざまである。ゾンビの発生源である中国をはじめ、アメリカ、ロシア、日本、ドイツなど世界中が舞台として登場する。

どうですか、この「インタビューして書かれたオーラル・ヒストリー」ってだけでワクワクしません?「ウイルス性の未知の病気に感染して凶暴な姿へ変貌した人間の死者との戦い」なんていう手垢まみれの設定ではあるんですけど、どうやって世界中にそのウィルスがパンデミックし蔓延したのか、生き残った人々はその悲惨な状況をどう戦い抜いたのかってのが記録という体で書き綴られてるんですよ。

ヒーローがいないんですよね。いるとすれば各エピソードで語られる生き抜いた人(中にはクズもいるけど)。個人的には戦争中、各拠点に物資を運ぶ輸送機の女性パイロットのエピソードが好きでして。輸送途中で輸送機が墜落、語り部である女性パイロットは運良く助かったが、墜ちた場所はゾンビが多く生息する場所だった。絶望の中、携帯していた無線機が謎のメッセージを傍受し…という感じ。でもストーリー自体は結末が判明してるとこから始まるっていう。だってその本人が話してるわけだし。
日本のエピソードは…ギリギリ勘違いしてる感じの描写なのでそこを楽しむ方向性で行けばOKです!(OKです)

いかがでしょうか、原作「WORLD WAR Z」。ピンときた方はとりあえず上巻だけでも読んでみてはいかがかな!
ちなみに著者マックス・ブルックスが原案を担当した映画「グレートウォール」を観ると、ゾンビが群れを成して襲いかかってくるのはこの人の性癖なんだなとなんとなく感じたり。内容はうん、まぁそういうこともあるよねみたいな感じですけど、ジン・ティエンがめちゃめちゃ綺麗なので別に観ても良いかなって…。

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