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1人目の客になれた話 河原町三条編

 趣味はオープンしたお店の1人目のアレになることです。アレが流行語になったおかげで記憶力の衰退をすべてアレでスムーズにごまかせるようになりました。

 11時オープンのラーメン屋へ阪急電車で向かいます。同じアクセスの仕方で開店40分前を目指し、前回は1人目の客になれなかったので、今回は同じ轍を踏むまいと、オープン50分前を目指して現地へ向かいました。

 京都河原町駅を下車。京都河原町の京都と大阪梅田の大阪は要らないと思う。
 午前10時台の河原町はまだ町全体がお布団でゴロゴロしてる感じ。シャッター商店街じゃないのにシャッター閉まりがち。

 目当ての店は河原町三条の交差点にあります。河原町通りを少しだけ三条名店街のほうへ入ったところ。河原町六角あたりから心がはやる。昨日、糸井さんは阪神のアレに際し「鼓動がとまらない」と言って「とまったら大変です」と突っ込まれていましたが、私もだんだん鼓動が早くなってきました。九月半ばの午前10時とは思えない日射。噴き出る汗を追い越す勢いの早歩きで、いざ河原町三条に到着すると、開店祝いの花輪に囲まれた新店にはまだ誰も並んでいない。マジックゼロ。アレ確定。

 入口でこれを書きながら待っていると店長さんが出てきました。「ありがとうございます」と伝える満面の笑み。肩をいからせて背中をのけぞらせて腕組みする往年のラーメン屋店主スタイルとは一線を画すスタイル。物腰が柔らかい。このあと食べる麺はどっちなのかしら。
 入口に設てあるパイプ椅子に座っているのですが、直射日光が容赦なく私をお祝いしてくるものですから、「日傘お使いになりますか」と気を遣ってくださる店主。
「店主さん、お名前は何とおっしゃるんですか」
「はい、店主の糸井です」

鼓動がとまらない。

令和5年9月15日、午前11時にオープンした「くそオヤジ最後のひとふり」の1人目の客は私です。

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店主めっちゃええ人
あさりラーメンだし濃厚
貝系やね

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