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治療法を体系化するのには無理がある

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は

治療法の体系化

について話していきたいと思います。

筋膜マニピュレーションやAKAなどといったような手技や

腰痛の理学療法、股関節痛の治療法といったように

この理学療法は

さまざま体系化されています。

しかしタイトルからもわかるとおり

この体系化にはとても無理があります。

なぜそのように思うのか

私なりに書かせていただきますので

よろしくお願いします。


なぜ体系化を図るのか

治療法はさまざまな形で体系化されては

情報提供されていますが

一体何のために行っているのでしょうか。

それはずばり

治療をわかりやすくするため

だと思います。

人間は複雑な生き物であり

知識なしにはアプローチの方法さえ思いつきません。

しかしながら

体系化すると必要最低限の知識から

どのような戦略を立てればいいのか

明確になり、実践もかなりしやすくなります。

これの最たる例が

いわゆる機能解剖学的アプローチです。

あそこまで根拠も明確で

アプローチもシンプルなものはないと思います。

何より結果としてすぐに表れやすいですし

どんな手技にも勝る、確かな治療法です。

しかし私はそここそが落とし穴だとも思っています。



個々で違う人間の体系化は難しい

これはしつこく書かせていただいておりますが

人間は複雑な生き物です。

そもそも体系化するのには無理のある対象です。

実際に私は入谷式カウンター理論でパターン分けし

実感もしていますが

詳細に評価すると

やはりあまりにきれいにはいきません。

変化が明らかに小さい方もいらっしゃいます。

MSIアプローチもパターン分けしていますが

やはり無理があると思います。

1つの治療に対して

患者ひとりひとりが違う反応を見せます。

これはどうしようもない事実であり

そして向き合うべきものです。


評価にはプログラムの検証が必要

このように考えると

評価には姿勢や動作分析、ROM、MMTだけでなく

プログラムによって良好な変化が出るかの指標が必要と考えます。

結局のところ

やってみなければ何もわからないのです

人間の複雑性は体系化できるようなものではありません。

つまり評価は突き詰めると

想像を絶するくらい面倒くさいです。

とても20分で足りるとは思えません。

この1単位20分というシステムも

見直さなければならないのかもしれませんね。

正直な話

この時間では対症療法しかできないのが現実です。



人間はシンプルにはとらえられない

解剖学は人間をシンプルにとらえてくれるので

治療としては実践しやすいですが

このシンプルさがある意味、治療に誤解が生まれていそうです。

解剖学自体は非常に重要な学問ですが

人間の複雑さを無視しないように意識する必要があるでしょう。

知識と経験だけでは太刀打ちできないのが

ヒトという生き物の治療

だと思います。




本日はこれで以上です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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