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門前日誌 -見る、言う、聞く-

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NPO法人日光門前まちづくりnote部が運営する「門前日誌」です。日光門前にまつわる「暮らし」について、各々の視点で綴ります。
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#日光門前

街並みに関する駄文散文

トップ画像の箇所、道の蛇行がなんとも趣を深めている。 日光門前の中鉢石(なかはついし)のあたり。 このあたりは、画像左手の山の斜面を開削して道を通している。江戸期のこと。 自然地形に"沿わなければならなかった"風景ともいえる。 道路の機能として言うならば、効率が良く、生産性が高い"真っ直ぐ"にはならなかったもの。 できなかった、と言う方が正しいか。 近い山から、道の奥の山々まで眺められ、道が「日光の社寺」に向けて蛇行しながら登ってゆく。 道に張り付く建物は比較的落ち着いた

栗石返し〜社寺と門前町のつながり〜

「栗石返し(くりいしかえし)」という清掃活動がある。 形式だけを捉えれば“清掃活動”ではあるが、どちらかというと“行事”に近いと私は思っている。 年に一回。ちょうどこのくらいの時期に行われる。 で、今年は先日(4/21)に実施されたばかり。 門前町の町衆が日光東照宮と大猷院(家光公御廟・日光山輪王寺)の境内を掃除する。この両社には「栗石(くりいし)」と呼ばれる拳大の石が敷かれていて、この間に溜まった杉っ葉(これは方言か?)やくずを取り除く作業を行う。 この栗石、地元で採

門前日誌 第弐巻 #日光門前に暮らす #98

だいぶ時間がかかってしまいましたが,昨年分の記事を収録した 門前日誌 第弍巻 がようやく発行になりました.今回はインターンの学生さんの記事やゲストインタビュー記事など,前回より書き手が増えて,バリエーション豊かな構成になっています. 今回のテーマは,“くらしのあと”. 日光門前に暮らす人々の日常の風景をほんの少し覗いてみる.たとえ同じ日光門前に暮らしていても,同じ町内に暮らしていても,同じ敷地内に暮らしていても,人それぞれに全く異なる日光門前を見て,感じて,体験しながら暮

日光移住、1年と11ヶ月目 #日光門前に暮らす #97

髙橋広野です.5月,新緑が眩しい季節.GWが終わり,あっという間に春の日光へ. まちづくり規範を設計者はどれくらい見ているのだろう.いまこうして通り沿いのほとんどの建物は建て替え,セットバックによって姿を変えている.これからもまだまだ変わっていくだろう. 新緑の日光が驚くほど気持ちいい.緑と太陽と….もっともっと日光の色々な景色を撮りに行きたい. そして大変大変遅くなりましたが,編集・執筆・撮影・インタビューなどなどフルで取り組んでいる日光門前のZINE、門前日誌第弍巻

日光東町まちづくり規範を読む #日光門前に暮らす #95

高橋広野です.あっという間に連休最終日.始まりの賑わいとは打って変わって,最終日はしっとりとした雨で静か.連日大渋滞だった大通りも,ここまで人がいなくなると少し寂しげ.このギャップも含めてコロナ前の日常が戻ってきた実感が湧く. この連休は仕事のつもりだったので,日光東町まちづくり推進委員会で発行している“日光東町まちづくり規範 <平成26年深化版>”を手にとる. この日光東町まちづくり規範は,日光東町まちづくり推進委員会ワーキンググループにより,平成15年6月から平成17

日光移住、1年と10ヶ月目 #日光門前に暮らす #94

高橋広野です.4月.今月はイベントごとが盛りだくさん.ようやく暖かくなってきてくれたことが何よりもまずは嬉しいです.(けれどもまだまだ夜は寒い…) 今年も桜が咲きました.予想よりもずっとずっと早い開花でしたが,今年もまた随分と美しい姿をお目にかかれました.大家さんからも改めて桜の手入れと管理をこれまでの経験も踏まえて教えてもらいました.そんなこれまでの苦労があったからこそこうして今も桜が見れていることにまずは感謝です. そして弥生祭へ.日光に春の訪れを告げると言われる弥生

永い永い冬の終わり #日光門前に暮らす #93

高橋広野です.日光に春の訪れを告げる祭り「弥生祭」が,コロナを経て4年ぶりに開催されました.16日は宵祭,17日は付祭が執り行われ,両日とも町がにぎやかな雰囲気に包まれました. ぼくにとっては人生で二度目の弥生祭でした.5年前,修士研究の初めに来た時とは違って,今年は住んでいる稲荷町をお手伝いする立場として参加しました. この祭りには,遠方から知り合いが何人か駆けつけてくれ,初めてみる日光に嬉しい言葉を残していきました. こうした言葉でハッとしたのが,僕自身も初めて日光

4年ぶりに春が来る #日光門前に暮らす #92

高橋広野です.あっという間に桜は散って,いよいよ春かと思いきや,まだまだ雪がちらつくほどの寒さな日光です. 日光の春は弥生祭から そう.まだ日光に春は来ていない.いよいよ来週が弥生祭です. 16日の宵祭と17日の付祭は4年ぶりの開催. コロナを経て,4年ぶりに日光に春が来ます. 高橋広野

今年も桜が咲きました #日光門前に暮らす #91

高橋広野です.あっという間に今年も桜の季節になりました. 昨年よりもずっとずっと早く,もう瞬く間に満開です. 4月1日から,日光桜回遊も始まったそうで桜を見にくる人が絶えません.今年は特に外国人が多く,観光が戻ってきた雰囲気があります. 大きな大きな枝垂桜.エドヒガンザクラの一品種で江戸時代からあるとされる日光市最大級の枝垂桜です.家を貸して下さっている大家さんのお宅が屋敷神のごとく大切にし,何世代にも渡り代々育んできた桜の木です. 敷地の角に立ち,3方を舗装された路面

日光移住、1年と9ヶ月目 #日光門前に暮らす #90

高橋広野です.寒さも和らぎ,一気に春ムードになってきた日光.観光が戻ってきてます.でもまだまだ夜が寒い...弥生祭まではまだ油断できません. 日光に暮らし始めて2度目の春を迎えます.まだまだ知らない景色をたくさんみたい.今年の春は日光でゆっくり過ごします. 西日本の端っこでまたまた日光の面影を見つけました.日光東照宮完成後,当時の大工たちの一部はこちらに移り,島根の出雲にこんな場所を作っていたそうです.世界は狭い. そしていよいよ弥生祭が帰ってくる.修士研究で初めて見た

二度目の春が来る #日光門前に暮らす #88

髙橋広野です.もう3月も下旬に差し掛かる頃、いつの間にか春の陽気たっぷりで、まちも観光客の賑わいが戻ってきています。 庭の草花も元気いっぱいで、梅はもう満開。桜も蕾が出てきたのか、うっすら赤みがかって見えるような気がします。 さて今年の桜はいつ頃咲きそうかなと、大家さんに尋ねてみると、今年は4月の頭にはもう咲いちゃうんじゃないかといった予想。もう二週間もしないうちに満開になっちゃうのかもしれないですね。 今年は桜のシーズンはフルで日光にいれそうなので、ゆっくり花見を楽し

日光移住、1年と8ヶ月目 #日光門前に暮らす #87

髙橋広野です.春はまだかまだかと寒さを耐え忍ぶ日々. 今月からいよいよ日光にいる時間が増えました.2月は12/28.半分とは行かないまでも過去イチ日光にいる日が多かったです.おかげであちこち出歩いて,イベント参加率も高めでした. 今月は連続でイベントがいくつか. TORCHで開催されたペチャクチャナイト日光に初参加.プレゼンターとしてひとまずこれからやりたいことをペチャクチャ.これからは妄想をカタチにしていくだけです. こちらでも2つのイベントに. 【人が活躍するツ

初めて丸1週間日光にいた #日光門前に暮らす #86

髙橋広野です.1月末で前職を卒業し,初めて丸1週間、日光門前で過ごしました.(正確にはまだ6日目) 寒さの峠は越えたのか...?まだまだ寒いけれど慣れなのか少し暖かさを感じるようになりました. 移住して1年と8ヶ月目.こんなに日光にいたのは初めてでした.(これまで長くても3日くらいまでしか連続でいたことはなかったような....) 丸1週間日光にいてみての感想はとにかく,仕事場がない….毎日とりあえず暖房とWi-Fiのある図書館に篭りっきりです. とはいえ,図書館はあくま

日光移住、1年と7ヶ月目 #日光門前に暮らす #85

寒すぎて逃げ出したい…なんとかエアコンがんがんにつけて耐えていますが,電気代はいつもの3倍以上に膨らんでて涙目です… この1月末をもって,宇都宮での勤務を終え,いよいよ本格的に日光暮らしが始まろうとしています….(ここまでが長かった…) そんなこんなで今年はたっぷり日光に浸かれる年になりそうで,やりたいことが盛りだくさん.一つずつマイペースに楽しんでいきたい. そんな日光暮らしの一方で,外にもたくさん出てみたい.そんな中から気づけること,学べることが多い気がしています.