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【書評】『再考 ファスト風土化する日本』三浦展 著


0.はじめに

本書は2004年に出版された同著者の『ファスト風土化する日本 郊外化とその病理』で扱った日本の郊外問題を再考するものです。2004年版の方は本屋で探しましたが見つからなかったので、新しくバージョンアップした2023年版の方を買って読むことにしました。
全16章構成で、著者は一人ですが、各章で執筆者が異なり、それを著者がまとめた形となっています。そのため全体的なまとまりには欠けるものの、様々な事例を挙げ、多角的な観点から郊外問題を論じています。



1.一口感想

カメラが高価だった時代、子どもの運動会で写真を撮る場合、代表者がみんなの写真を一歩引いた視点で撮影していました。それに対し、カメラが各家庭に普及した後はそうした役割が不要となり、各家庭で我が子をクローズアップして撮影するようになりました…という視点の変化に関するエピソードが興味深かったですね。要するに、視点が近視眼的になっていると。
こうした近視眼的な視点がますますファスト風土化を進めているような気がします。


2.おわりに

三浦展『再考 ファスト風土化する日本』の紹介でした。ファスト風土はどんどん進行している気がするので、今でも読む価値はあります。都市郊外問題を考えるさいの参考書としてご活用ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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