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第3回「フチに立ってみた」

またいつか。素敵なお三方を呼んで公演をするにふさわしいと思える日がくるまで、じっと好機を待ちましょう、ということになった6月初め。

でも、「その公演が中止になってしまったこと、それすなわち鴻陵座がこの夏演劇をしないこと」という考えにはなりませんでした。

鴻陵座メンバーだけでも、規模が小さくても、何かやりたい。

とはいえ、コロナがある。

うーーんどうしましょう。

そこで私たちは、フチに立ってみることにしました。

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フチに立つ

「上演する」プールと、「上演しない」プールの間にある、飛び込み台のフチ。そのフチを何往復も行ったり・来たりしながら、両方のプールを覗き込みながら、どっちに飛び込むか考えましょうや、ということになりました。

フチを行ったり・来たりしている間は、演劇のために日常を送るのではなく、上演するしないにかかわらず、自分たちの生活を楽しもうよ、遊ぼうよ、と。

日常の延長線上に、演劇が来るように。あくまでも、日々を過ごそう。

そんなことを思っていました。

7月にやったこと

かといって、何もせずにいたわけではないです。7月中は、みんなで遊んだり、それをカメラに写したりしていました。

具体的に何をしたのか、説明します。

まず、1人1台ずつ、写ルンです(インスタントカメラ)を持ち、各々の好きなタイミングでシャッターを切ります。

同時に、4人で1台のビデオカメラを持ち、7月の1ヶ月にわたって、ビデオをバトンのようにして映像のリレーをつないでいきます。


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ビデオを手にした人は、思い思いに自分の日常を撮影します。
そして各々の担当が終わる日には、「その人の日」(この日のことを、以後「遊ぶ日」と呼ぶことにします)を設けます。担当者は「遊ぶ日」の1日のプランを自由に立て、残りの3人の様子を撮影します。

1台のビデオで、四人の1ヶ月を繋ぐ。それぞれの時間と、みんなでの時間がビデオの中には詰まっていて、ビデオに記録されていない時間は、写真(写ルンです)によって切り取られていく。

「それぞれの日常」と「みんなでの日常」をビデオと写真、それにまつわる文章によって意図的に記録をする。

そんな日々を過ごしていました。

日々是好日

だから今(7月時点)は演劇のために稽古をやろうということではなく、純粋に日常の生活を楽しんでみてもいいんじゃないかと。

その日常を記録したものや、それにまつわる記憶は、活かされないかもしれないけど、とりあえずやってみよう。日常を生きてみようと。


これからの第4回から第7回では、それぞれ4人の自分の日常やプランを立てたみんなの1日、それぞれの時間とみんなでの時間を4回に渡って掲載していこうと思っております。

ぜひみてね。


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