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ツムラさんの漢方⑧「こじれた風邪の症状に!」とうたわれている小柴胡湯 しょうさいことう をご紹介します。

小柴胡湯は過去に誤用が原因で
死亡例を出している薬です

しかし
正しく使えば危険ではありません。
注意点も含めて
しっかり解説させて頂きます

小柴胡湯は風寒の邪気が
半表半里(はんひょうはんり)
にある時に使用する漢方薬です

この状態は
風寒邪が表に出たり
裏に入ってきたりするので

①熱が出たり、寒くなったりする
(往来寒熱 おうらいかんねつ)

②胸や脇が苦しい
(胸脇苦満)

③脈が弦
などの症状がでます。

この様な時に使うのが
小柴胡湯で

柴胡 さいこ
昇散の作用で外邪を外に出す

黄芩 おうごん
苦寒の生薬で鬱熱を冷ます

この二つの組み合わせで
少陽から邪気を取り除きます

半夏 はんげ
生姜 しょうきょう
痰を取り除き、詰まりを取る

人参 にんじん
体の元気を養うことで、
抵抗力をつける

大棗 たいそう
甘草 かんぞう

中焦を補い邪気が
深く入ってくるのを
予防する

この様な構成です

小柴胡湯は補う生薬が配合されている
ものの、全体を通して、

体の巡りをよくして、邪気を壊す
目的の漢方薬です

つまり、長期間使うと体が消耗しますし、
補血の生薬が配合されていないので
柴胡による肝血の損耗が気になります

長期間の使用はおすすめできない
漢方薬なので、注意して使用して
ください

いかがでしたでしょうか?

漢方薬を知るには名前だけではなく、
中身を知ることが大切です。

私と一緒に一歩ずつ勉強していきましょう

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