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「旅をしながら仕事をする人」が珍しくなくなりつつある時代に

旅する資格マニア改め「旅するプロ資格マニア」を名乗りはじめた私だが、旅をしながら仕事をする人や、多拠点生活をする人は増えつつあって「旅をしながら仕事をしています」だけでは珍しがられない時代が来ようとしている。資格・生涯学習や金融・経済など、遠方での取材が少ない分野を選んで仕事をしてきた私ですら、この数年で出張の機会が一気に増えてしまったわけだし。

現代に「旅をしながら仕事をする」というスタイルで成功したいなら、どういう方法を選べばいいだろうか?

「旅を仕事にする」と「旅をしながら仕事をする」との違い

私は次のように考えている。「旅を仕事にする」人とは、ツアーコンダクターやガイド、旅ブロガーやインスタグラマーなど「旅をしなければ仕事が成り立たない」という人のことだ。いっぽうで「旅をしながら仕事をする」人とは、ライターやコンサルタント、翻訳家、Webデザイナーなど「家でもできる仕事を旅先でもしている」という人のことだろう。

どちらも立派な仕事であるから、「自分はどういう働き方がしたいのか」を明確にし、自分で選んでいく必要があるだろう。

1つの特徴が弱ければ2つ以上の特徴を組み合わせる

フリーランス・個人事業主が集客に成功するため、事業を継続し生き残っていくためには「専門分野を持ちなさい」とはよく言われることだ。しかし、どんな分野にも上には上がいるもので「私は○○の専門家です」と主張するのが不安だったり、恥ずかしかったりする、という人もいる。

そのようなときは、2つ以上の専門分野を組み合わせてみるのはどうだろうと、セミナーなどでお話しすると、参加者の皆さんから「実はこんなこともできる」「あんなこともできる」とお話が出てくることが多い。

私も「いろんな乗りものに乗って旅をしながら仕事をしている」という特徴だけでは少し弱いので、「プロ資格マニアである」という特徴と組み合わせることを始めた。

旅をしながら ⇒ 怪しい

プロ資格マニア ⇒ 聞いたことない

で怪しさの掛け算状態であるが、人の印象に残ることはできる。

ライターやコンサルタントの方も「旅をしまくっていてフットワークが軽い」ことと、ご自身の専門分野とを掛け合わせた独自の特徴を打ち出すことで、何かが変わるかもしれない。

旅をしながら仕事をすることで得られた効果

自宅で仕事をするというスタイルが気に入っていた私だが、心のどこかで恐れていたことがある。それは「世間知らずになること」と「万が一の事態に対応する神経が鈍る」ということだ。

旅をすることで、四季の移ろいや物の値段の変化、世間の動きなどを感じることができ、関心を持つこともできるようになる。

また、未知の土地に行くことで、神経を敏感にしておくことができる。予想外のことが起こることもある。そのような環境に身を置くことで「万が一の事態に対応する神経」を鈍らせずに済む。

旅先で思いがけない出会いがあり、長く続く友情を得たり、仕事につながったりすることもある。

旅をしながら仕事をすることにデメリットもある

フリーランスの世界には「連絡がつきづらい人は、クライアントから嫌われる」という法則がある。編集者やWebディレクターだけでなく、コンサルタントに相談をする人も、「どこにいるのか分からないコンサルタント」には相談しづいらものだ。旅先でも連絡がつきやすい体制づくりが必要だろう。

旅をしながら生き残るフリーランスになるには

1つの方向性として

・あまり日本人が行かない地域に旅をする
・珍しい交通手段を利用する(馬車や牛車など)
・ペットと一緒の旅やフリーランス集団での旅など特徴のある同伴者との旅をする

など、旅そのものの珍しさを磨いていくという方法が考えられる。

また別の方向としては「旅ともう1つ、あるいは2つの分野を掛け合わせて、新しい専門分野を作る」というすでに述べてきた方向が考えられる。

逆に「旅」を強調しすぎず、あくまでも「○○のプロが旅も好きである」という方向にシフトするのも一案かもしれない。

既存の「旅をしながら仕事」「ノマドワーキング」などのスタイルをマネするだけではない何かを、生み出していこう。

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