勉強は机の前だけでするものじゃない 【プロ資格マニアと勉強】
昔、ある団体の地域リーダーを務めていたことがある。別の方がやってくれるはずだった役職だが、その方の事情で、ピンチヒッターのように私が引き受けることになった。
ある会合で、私は「こういう役割を引き受ける人って、いい人と思われたいだけなんだよね」という言葉をぶつけられた。その瞬間は腹も立ったし、急に役割を押し付けられて、自分の時間を犠牲にして働いてきたのにと悔しかった。
でも、時間が経ち冷静になって「もしかしたら、私は自分の大変さに追われるあまり、周囲への気遣いが足りないとか、行き届かないところがあったのかもしれない」と思った。
そして、何よりも「何かを言われて腹が立ったり、思い通りにいかないと悔しいのは、人間だから仕方ない。だけど『自分にも反省する余地があるのではないか？』と考える機会をもらったのだと思うと、腹立ちが収まり、自分にとっても勉強になる」ということを実感できたのは、このときだった。
もちろん、そんなことを言う人にも、非があるかもしれない。でも、それはその人の問題であって、その人自身が気づいていくべき課題なので、私が関与できることではない。
机の前で本を読み、問題を解くこと以外にも、学べることはたくさんある。そして社会人として、フリーランスとして活動していくためには「どんなことからも、何かを学び取り、今後に役立てる」という姿勢が大切だと、私はこのできごとを通して実感したのだった。
河野陽炎の本とコンサルティング
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