麺1杯300円格安カウンター食堂屋において「サービス悪い」と言われる場合、どうするべきか考察してみた。結果→オーナーがワンオペ営業していることが周知が必要と気づいた件
またトラブルだ。大阪市内でカウンター座席6席のみで300-500円程度の東南アジア料理を提供する格安東南アジア料理屋を共同経営しています。2020年4月からフード特化した格安店舗(300-500円/1人単価)として運営していますが、サービスついてに文句を言う人が1%以下で存在します。9月の連休になりまた頻発しました。その理由を考察し、対策まで提案しました。
結論は店舗と顧客間のニーズの不一致だと考えましたが、もっとよく考えると、そうではなかった。女性オーナーが1名(ワンオペ)で経営と作業をやっていることをまったく知らないお客さんがなめてかかってきているんだということがわかったので、ここで書いておきます。改善対策を開始し、12月頃に結果を確認する予定です。
背景
大阪市北区の中崎町(大阪駅から徒歩10分程度)にて、300円-500でフォーやラクサ(東南アジアの米粉麺 料理)を提供する小規模飲食店を共同経営しています。
私は共同経営者2名の1名で、主に事務(経理)とデザイン担当です。店舗運営には直接関与していません。裏方です。
カウンター座席6席のみの小さな店舗を経営しており、2020年は感染症の流行のため、ドラクエの泥沼歩くみたいに経営面のダメージを受けつづけております。
実は東南アジア食堂マラッカは 2019年まではカフェ形態で「カフェマラッカ」としてテーブル座席を主体に経営しておりました。
しかし2020年はその状況が一変しました。大阪市はもともと外国人旅行客が国内トップに多い街でしたので、2020年1月ごろから中国の渡航制限の時点ですでに経営打撃ありました。(軽いジョブ)
そして観光客が2月、3月と減りはじめ、緊急事態宣言のあった2020年4月にはカフェとしての来客数が2割となりました。(クリティカル・ダメージ)
緊急事態宣言 以降
もちろん2020年4月は自店舗の経営が緊急事態となり(今は笑えるが当時はひどかった)メニューや外観を見直して、現在のカウンター座席のみの専業食堂に振り切り変更しました。
もともと時間をかけて1年程度でカフェ→食堂へ変更する予定だったのですが、食堂への変更を4月に急いで完了しました。カフェ→食堂への変更を検討していた理由は、来客数が不安定すぎることと、滞在時間が長すぎて営業時間が長くなり経費が増大することが理由でした。
2020年4月-5月の緊急事態宣言の当時、不要不急の外出をする人はほぼいませんでした。カフェへの外出なんて不要不急の外出の代表例のようなものです。
周辺の店舗もUberやテイクアウト販売のため、それに追随して自店舗も平均単価を半分程度(50%)まで下げ、3密を防ぐためテーブル席をやめ、30分時間制限にして、座席数を1/4(24→カウンター6席)まで下げました。
結果、座席が無いのに売上達成するために高回転にしないといけない状態になりました。攻略困難な無理ゲー状態です。今は日本政府と大阪府の補助があり、かろうじて生き残っているというのが実態です。
備考)まこなり社長がYoutubeでしっかりと語っている最近のYoutubeの状態について、飲食産業は完全にあたってないにせよ、「難しさ」の表現は思いっきり正しいと思います。固定費用、新規開業費用が大きく、競争相手が多すぎる現在の飲食店。新規事業としてはまったくおすすめできない産業です。
そして最近公開された日本政府の統計サイトでは影響が都道府県別に表示されていて、大阪府は4月5月は非常に厳しい状態だったことがわかります。
下記は飲食サイト閲覧数ではありますが、大阪府の飲食の4月、5月の落ち込み、ー80%(20%)ですよ。
当店は9月になり、飲食店としての形状経営状態は少しの改善はしたものの、去年比較では悪い状態が続いています。アクセス数が-40%ということは、飲食店を訪れる関係活動(検索)が40%落ちていることとほぼ同等でああり、去年比較して60%程度しか人も動いてないし、売上もとれない事を示しています。
今月9月に税理士さんとお話すると、他店はそのような状況(6割売上)だと言われていました。私の感覚ではこの統計結果はバッチリ合っていると思います。
そうは言いながらも飲食店を持続するしか無いので
政府の補助で救ってもらった以上、なんとか持続はしなければなりません。先述のとおり無理ゲームで解決できる見込みはまだありません。ただし当店は最悪になった2020年4月からと比較すると、明らかにお客様は戻ってきました。当店の場合は4月のカウンター食堂への変更から、だんだんと周知されてきたんだと思っています。本当にありがたいことです。たくさんご来店頂いているお客様、とくにリピート頂いている方に感謝しております。
実はお客様は当店でお食事をいただければ、その都度お得であると言い切れます。その理由は当店は言えないくらいの高い原価率でメニュー作成しておりますので笑(30-40%とかじゃないよもっと上)、おそらく当店は他店舗比較、来店して食事するだけで得する食堂です。このような価格設定になったのは、緊急事態宣言がずっと続くと覚悟しているからです。今後も継続してコストメリットでお客様へ還元できるように経営努力を続けたいと考えております。
新たな問題点
このまま感染症の問題は静かになって落ち着いて、ゆっくり来客数が改善してくかなーと思っていると、今度は新しい問題が出てきました。提供食品「フード」ではなく、「サービス」に文句を言うお客様です。
あれ?うちの店そもそもサービスなんかやる暇のない、格安カウンター店舗だし、チャージ無し、単品注文可能なカウンターのになぜ??300円のヌードルの格安店舗なのになぜ?って感じですが、現場からの報告を聞くと、そのような問題が起きていたんです。
課題
1%以下の少数のお客様から「サービスが悪い」ということでクレームされました。8月、9月のクレームは下記のようなものです。
「釣り銭が無いので1万円札が使用できないのは怠惰」
「顧客がいないのにわざわざ奥で作業するのは意味不明」
「感じが悪いからキャンセルする」
(トイレ使用不可に対し)「トイレって本当につかえないの?変なの」
こちらの言い分を並べてみますね
>「釣り銭が無いので1万円札、5千円札が使用できないのは怠惰」
高額紙幣を使用できないのは、銀行での両替コストが高いためです。そして日本政府はオリンピックや感染症予防のため、キャッシュレス(現金以外の決済方法)を推奨しています。最近Paypayやクレジットカードなどキャッシュレス利用者が多く現金を当店では準備しておりません。
また、現金は盗難などの犯罪リスクもあるし、計算しないといけない手間もあるので、店舗にとっては結構扱いづらいんです。
税制面でも明朗会計のキャッシュレスを使用しています。三井住友銀行やMFクラウド会計の口座に売上が自動で計上されることになるので、税金の申請まですべて直結するキャッシュレスが一番効率がいいです。
そして問題になったときも警察がキャッシュレスの会計情報から個人を特定して犯罪捜査をすることが可能です。キャッシュレス主体の店舗であることは変わらないので当店では高額紙幣使用禁止のロゴをたくさん取り付けることにしました。
>「顧客がいないのにわざわざ奥で作業するのは意味不明」
当店はオーナーが1名がすべて作業も接客もしています。奥で作業するのは奥が厨房だからですし、仕込みをしているからです。ワンオペ店舗なので仕入れ、仕込み、経費処理など全部1名でやっています。
それなのに「席に顧客がない=暇」という発想になるのも変な話です。これは言いがかりであり誹謗中傷です。そんなにカウンターの前にいないといけないのなら、300円-500円じゃなくて5000円くらい払っていただければいいのですが、だれが格安大衆食堂に払います?作業者に業務を指示するなら、作業に文句を言うのなら、一般時給の3.3倍(*)以上、5000円くらい払ってほしいです。
*注釈)飲食店のフードレイバーコストと売上の比率計算による。人件費は売上の30%以下になることが理想なため、逆の考え方から、一定額の人件費に必要な最低売上は3.3倍程度になります。。私の個人的な意見ですが、客席を減らした2020年4月ウイズコロナ時代にはこの指標はそのまま使用できないと思っています。今後の業界の動向に注目です。
>「感じが悪いからキャンセルする」
感じが悪いから商品注文/支払いした後、キャンセルする、というのも本当に感じが悪い顧客の回答です。(当店は先払いの安い大衆食堂です)
店舗側からするとすごく意味不明で、このようなお客様は最初から店舗に入って来てほしくないです。明確な理由がなく文句をいうのは単なるクレーマーです。これでネットに批判を書いたらまさしく「誹謗中傷」です。
>(トイレ使用不可に対し)「トイレって本当につかえないの?変なの」
現在感染症予防のため、トイレは使用できないようになっています。カウンター6席に限定したため、トイレの通路が狭すぎて、お客様がトイレを使用しずらい理由もあって、使用禁止にしました。大阪市の保健局(衛生局)とこの点を8月に再度問い合わせ、法律上問題ないことも確認済みです。「飲食店の営業許可上、トイレが建物にあることは必須であるが、それをお客さまが使用できないかどうかは店舗が決めることであり、義務ではない。民事の話なので、行政が強制する法律はない」とのことでした。
原因
上記のようなサービス面でのクレームが多いので、何がいけなくてこの問題が起きているんだろうと考えました。
高額紙幣の使用を強要する
カウンター前で丁寧な接客を強要する
感じ(雰囲気)の良い店を強要する
トイレ使用許可を強要する
でも実際、対応してない理由は下記です。
高額紙幣を使用する店ではない、釣り銭足りない(300円~の麺料理)
オーナー1名ワンオペなのでカウンターばかりいられない
サービス最小の格安食堂なので、雰囲気なんてはじめから無い
トイレは感染症予防のため使用中止している
言われて気づいたのが、上記のクレームを発した人たちが全部女性であったことと、それを受けている当店のオーナー(共同オーナー)も女性であったことです。
共同オーナーから一言「もしかして、私がオーナーだと気づいてなくて、スタッフの1人やからゴリ押ししたらいける、とか思っているのかな?」という推測がありました。
あーなるほど、「トイレが使用禁止」とか、「ワンオペなんです」とか、「高級紙幣使用禁止」とか、「サービス最小です」とか張り紙するときりがない。その前に、「オーナー本人1名がワンオペで運営する店なのでサービス最小です」ということを全面に、まず出したほうが良いことがわかりました。オーナーが直接ワンオペ運営している店舗だとわかれば、上記のクレームをすること自体、意味がないとがわかります。
対策
そこで一旦、オーナーが一人で運営していることを説明する張り紙と、最近のクレームも含めてすべて注意文章を書くことにしました。
わかりきったことを書かないといけないという点への苦悩もありますが、ここまでくると、この2つをまず店外に貼り付ける必要があるんだろうなと思いました。
飲食店のビジネスってこんな細かいことを繰り返す日々です。料理を作って提供するのはメインの内容ですが、それ以外に重要ではないけど起きてほしくない現象に対応するため、このような画像Fileなどを作っています。
一旦これを貼り付けて見ます。12月ごろには結果がわかるようになるでしょう。
追記9/27
そんな効果を待つうちに、派手な注意書きを増やしました。
ワンオペなので都度説明は出来ませんから、あらかじめ掲示したこの文書を読んで、条件の合う人のみ、お客様できていただければよいです。
こうしないと、後からもめると、精神衛生上しんどい。そして、この掲示をみて、嫌やと思う人は、おそらく、うちの店とは合わない。だから来てもらわなくても良いとから、思います。カウンター定食屋で必要な当たり前のことしか書いていませんから。
以上
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