どうして就職活動はつらいのか
こんにちは。高校5年生です。
本日、『どうして就職活動はつらいのか』という本を読みました。著者は双木あかりさんという方です。
今回はこの本の感想を書いていきます。
まず、最も印象的だった一文です。46ページにありました。
「熱意とあきらめを同時にもつというのはとても難しく、かつ虚しい行為である。」
これには首がもげそうなほど頷きました。共感です。「御社に入りたいんです!!」と精一杯の熱意を傾けている、もしくは傾けることが正義とされている状況でありながら、企業から「要らない」と言われれば食い下がることなく熱くたぎらせた気持ちにけりをつけなければならないこと。就職活動における辛さを構成しているものの1つであると思います。もうチャンスがなくて縁のない会社なのに、志望度が高かったあまり時々思い出しては「もう受験できないんだ……」と空白な気持ちになることがあります。忘れることはもちろんできませんし、やり場のない気持ちがふわふわと漂っているんですよね。これの繰り返しがだんだんと心にのしかかってくるから辛いのかな、と頷きました。
また、もう1つ共感ポイントがありました。54ページの「過剰な物語化」です。これは実体験に重ねて共感しました。
私は面接で「あなたの○○なところを示すエピソードは?」「あなたの○○な部分はどういう場面で発揮されましたか?」と聞かれるのが苦手でした。なぜならこの質問に戸惑うことなく答えられるのはいかにも用意していたようで不自然極まりなく、いかにもとってつけたようなのが嫌だったからです。エピソードは作ろうと思えば作れます。しかしエピソードを作るのは自分を良く見せようとしているようで、どこか正直な自分とはかけ離れている気がしていました。
しかしよく聞かれるので、私は自己PRと絡めてエピソードを話すようになりました。すると面接官の方の反応が思った以上に良く、これだけが理由でないかもしれませんが、次の選考に呼んでいただく機会もありました。嬉しいことですが、「これは必要な準備だったんだ」と身をもって知る反面、自身が納得していないことをして選考に進んでいる自分がずるく思えました。エピソードは嘘ではありませんが、自分がやってきたことの良いところだけをつまんで話しているということに、「自分はそんなすごい人間じゃないのに、すごい人間っぽく見せている……」と後ろめたさを感じるのです。就活生のほとんどはそうしているよ、と言われても後ろめたさは消えません。そんな都合の良いことばかり起こる人間がいるはずないのに、「上手くいかない問題を自分1人の力で解決し、結果、以前の状況よりはるかに素晴らしい状況を作り出すことができた!」みたいなストーリーがいくつも当たり前のように求められる点に、違和感を覚えております。
とは言え、私は人事の仕事はもちろん、採用活動に関わったことが一切ありませんので大きなことは言えません。もしかしたら私が違和感を持っているだけで、こうしたエピソードを聞くことが人事を担当されている方々なりのベストな判断基準なのかもしれません。あくまでも就職活動をしている立場から見て、映画のようなストーリーを求めすぎているのではないかと思うだけです。
共感ポイントを2点だけさらっと書いて締めようとしましたが、意外と長くなってしまいました。ここまでお付き合いいただけてありがたいです。
以前に比べ読書量は減っておりますが、また何か心に刺さる本を読んだら感想を書きたいと思っております。またお付き合いくださいませ。
以上、「どうして就職活動はつらいのか」でした。
最後までお付き合いくださって、ありがとうございました。
次の投稿でまた、お会いしましょう!