見出し画像

エバーテイル広告まとめ夏休みSP~2021年7月⇒2022年6月編~

 エバーテイル広告まとめ、おかげさまで投稿してから1年以上経っても未だにちょいちょいリンクツイートを頂いています。ありがとうございます。
 所詮は他社の広告の二次創作、大本のネタを作ったのはエバーテイルの広告作成班だし、結局は2022年11月18日に新作『ポケットモンスタースカーレット・バイオレット』をリリースするポケモンシリーズに酷似した広告をZigZagameが作成している事実には変わりません。何なら本気でポケモン側が動いて来たら一瞬でエバーテイルの広告は消滅する可能性もあるでしょう。
 でも割と「最近のエバーテイル広告ってどうなん?」あるいは「近頃はエバーテイルの広告が多いね」みたいな話もあるし、正直1年と半年分元気に広告を打ちまくっている時点で今後も生き残るんだろうし、現時点での広告まとめを作っておこうと思います。
 前回のエバーテイル広告まとめを見ていない方はこちらからどうぞ。予備知識として見ておいてもらえるとより楽しめると思われます。

本記事の注意

 この記事はエバーテイルの広告のストーリーをまとめた物なので、エバーテイル本編には一切の関係がございません。
 また、広告映像自体の使い回しや、ホラー広告以外の広告が増えてきたので、例えその月に新作が出ていたとしても使い回しの内容がメインだと判断したら省いています。傑作選くらいの気持ちでご覧ください。
 全ての広告、あるいはホラー広告以外のバリエーションを見たい場合は自分の広告まとめの過去ログを見たり、以下のnoteから良さげなエバーテイル広告まとめチャンネルを探したりすると良いと思います。

 エバーテイルの広告に対する私見だけで構成された記事です。この記事の内容は公式の見解とは相違している可能性が高い事、公式設定、原作設定とは異なる事を留意の上閲覧してください。
 エバーテイルの広告でタイトルは確認出来ないので、紹介する際の都合上全てのタイトルを筆者が勝手につけています。正式なタイトルでは無い事をご了承ください。
 参照する動画はtwitter広告やyoutube動画とバラバラになっています。また動画の一次ソース自体が削除されている場合もあります。

 また自分のスタンスとしてこういう虚偽広告に関して根絶すべきともより増やすべきとも考えておらず、ただ広告が面白いからまとめただけの内容になっています。
 もしエバーテイルの広告が許せないのであれば広告を放映しているyoutubeやtwitter、また広告を制作しているであろうZigZaGameにご連絡ください。

・2021年7月

・古の聖地(2021/7/27)

 主人公が「古の聖地のような場所」にいる映像。
 この古の聖地という存在自体はあまり登場しないが、テレビとゲーム機というモチーフ自体はしばしば登場する。そして最初の『DENIAL.exe』のスタート時に、ゲーム機とテレビがある部屋から出て行ったのが全ての事件の始まりだ。
 つまり、一種の里帰りのような物だろう。聖地であった部屋が当初から大きく変容してしまった理由は、「越えるな!」と書かれた線を超えてしまったからであると考えられる。おそらく例の線を越えなければ、聖地は世界を破滅させるバグとは無縁のままであったのだろう。

・2021年8月

・名探偵(2021/8/10)

 例の殺人事件が起きているキャンプ場に向かう……まではいつもの流れだが、そこで起きた事件を解決する探偵としての活動をしているのがこの映像の特徴。
 探偵というポジションを取っているのは珍しいパターンだが、呪いやバグなどと言った異常性とは無縁だ。これはかつてのコンビニ冤罪と同じくゲーム形式で表現された現実の話にも見える。

 しかし、容疑者の発言を確認してほしい。調査結果では3時間前から雨が降っていて1時間前に殺人が行われたにも関わらず、この女性はキャンプファイヤーをしていたと発言している。しかしそもそも二人ともテントの中にいたのでこの女性の発言は狂人的であり、信憑性は薄い。
 そしてこの男性はテントで寝ていたと発言しているのだが、本当に寝ていたのかという点に関しては疑問が残る。そもそもこの二名以外の視点が無い以上、この二人の発言で何らかのアリバイを証明する事は出来ない。
 結局、これだけの情報ではどちらが犯人であるとは言い難いだろう。犯人は誰か?

 自分が思うには、犯人はキャンプ場に潜んでいる殺人鬼だという説を推したい。この映像は2021年3月に投稿された映像であるが、この殺人鬼を退治したような描写はこれまでに認められないのである。
 これまでの文脈を知らない場合女性が明らかに怪しいように見えるが、この場所自体が何度も殺人事件が行われている曰く付きの場所である事はDENIAL.exeプレイヤーであるならば皆様ご存知という所だ。
 殺人鬼は一人で行動するので足跡が一人である点も矛盾しないし、彼がよく潜む穴に血痕が無いのも3時間前から雨が降っているとしたら雨で血が流れて証拠が残らなかった、あるいは普段隠れている穴の中は雨で隠れづらいので別の場所に潜んでいると見るのが妥当である。
 他にはバグで死亡した説であったり、やはりアルファとオメガが絡んでいる説、あるいは女性側が男性の寝ている隙に外出して殺した説などもあるが、いずれもどこか無理のある話になってしまう。その中で一番自然なのは、やはり殺人鬼が未だに生存している可能性ではないか。

・死は討論ではない(2021/8/10)

 本映像では新しい主人公、カズトが登場している。車に轢かれ、暖炉の前で眼のモチーフと対面し、最後に祭壇の前で正体不明の髑髏の神と対面し、「死は討論ではない」という宣託を賜る。
 死ぬ度に世界がループしている、という話だけで言えば前回のまとめでも言及しているが、最終的にはDENIAL.exeという広告で登場していたゲーム自体が現実世界に実在しているという説に関しても提唱した事を記憶しているだろうか。
 今回登場した新主人公は現実世界で車に轢かれて死亡した後、DENIAL.exe世界に転生してゲーム内の輪廻転生に組み込まれてしまった人物であろう。この時点で彼はもう現実世界の輪廻転生には戻れなくなり、狂ったゲーム世界での生活を余儀なくされてしまったのだ。
 「お前はすべての始まりであり、終わりでもある。」というメッセージこそが、神より与えられた物語の主人公としての使命を表す台詞だ。

 しかし、一つ疑問が残る。「死は討論ではない」とはどのような意図で発言されたのか?
 生物が死亡した場合、外見的には生命活動が停止し、肉体は腐敗し土に還るという客観的事実が存在する。しかし人間は思考する生物であり、太古より死後に何があるかという事を議論し続けて来た歴史の積み重ねだ。死んだ先は天国か地獄か、はたまた霊として現実世界に残留するのか、あるいは六道輪廻に組み込まれるのか、三途の川を渡ると死ぬのか。その答えを人類は知らないが、この髑髏の神は「死は討論ではない」という言葉を発している。
 つまりこれは「人が死んだ後はDENIAL.exe世界に転生するのが現世の理である」という事を述べているのではないだろうか。上位存在にとって分かりきっている死という概念を討論し続け、寿命を延ばそうとする人類はさぞかし滑稽であろう。髑髏の神やアルファ、オメガのような神格にとって、既に死は討論の議題に上るような話題ではないのだ。
 普通の人間が最後に出来るのは、せめて殺人鬼に殺されるような役柄として転生しない事を祈るだけだ。

・犠牲なく得られるものは無い(2021/8/17)

 カズトが主人公になったきっかけはこの広告であろう。彼が路地裏で謎の穴に入ると、「死は討論ではない」編でも彼の隣にいた相棒、ビリドラが立つ遺跡に降り立つ。
 その後主人公はビリドラに襲われ、次の瞬間にはさらに大量のモンスターに襲われてしまう。「犠牲なく得られるものはない。」というメッセージから察するに彼はモンスターに襲われるたびに死んでいるが、都度復活して対処法を学び続けたと思われる。
 彼は上手くループを活かし、大半のモンスターに対する対処を身体で覚えたのだ。「全ての始まりであり終わりでもある」状態に至るまで、彼がどれだけ死んだのかは想像しがたい。

・2021年9月

・リゼット登場(2021/9/28)

 リゼットという少女が登場し始めたのはこのタイミング。
 ただしこの当時のリゼットは食人鬼としての特性が強く、後に登場するリゼットとは全く異なる。

・骸骨紳士(2021/9/28)

 コンビニの屋上に行くと、謎の骸骨紳士が佇んでいる。彼は「美しいだろう? 世界が終末を迎える様は」とだけ発言して、シーンが終わる。
 DENIAL.exe上で骸骨のモチーフが登場するのは髑髏の神や、「愚かな人間め」編で登場した骸骨などが挙げられる。特に、骸骨に関しては人類の愚かしさを侮蔑するような言動が目立つ。
 髑髏の神に関しては死を侮蔑する段階を超越し「死は討論では無い」という助言のみを残しているが、彼も神に至るまでは死を味わい続けたからこそ、死は討論ではないという結論に至ったのであろう。
 この世界における下位の骸骨達は人間の滅びを楽しんでいるような種族なのだろう。その性格を見るに、彼が直接手を下したというよりはパニックに陥った人間社会を見て笑っているようなイメージが近い。例えばコンビニ強盗を行った挙句、自身の身の上を悪用して他者に冤罪をかけるような様など、彼らにとっては良い酒のつまみになるはずだ。

・2021年10月

・冒険の始まり(2021/10/5)

 ゲーム開始時に男の子か女の子から主人公を選ぶが、ここで第三の選択肢を選ぶと全く異なる展開が始まってしまう映像。
 バグが存在していない場合のDENIAL.exeのプレイ動画は2021年6月にリリースされていたが、これらのシーンが始まる前は主人公の性別を選ぶところから物語がスタートするのだろう。
 プレイ動画を見る限り主人公として選ばなかった側のキャラも後々仲間として合流するようなので、どちらを選んでもさして問題は無さそうだ。第三の選択肢を選んでしまうと、常識を超えた世界へと足を踏み入れてしまう事になる。後戻りは出来ない。

・モンスターを選択(2021/10/19)

 モンスターを選んでいると、「モンスターなんて存在しない。」と強くモンスターの存在を否定される映像。
 この世界ではしばしばモンスターが登場するが、その上でモンスターなど存在しないというメッセージも登場する。この映像においては、おそらく「(自由に人間の指示を聞く)モンスターなど存在しない」と形容したいのではないかと推測できる。
 DENIAL.exeにおいてモンスターが実在するのか、しないのかという議題は未だに最大の未解決問題であるが、この映像においてはモンスターの非実在性を強く説いている事を念頭に置いて確認していくと分かりやすい。

 まずは「モンスター」と一緒くたにされている存在を分類してみよう。
  この広告で存在を否定されている「モンスター」は、人に使役され道具として扱われる存在である。
 過去の広告でも否定されていたモンスターとは、いずれも人に使役される存在であったり、幻覚として見えていたような存在である。モンスター=怪物と呼称しておきながら、人に都合の良い存在として活動する生命体は存在していないのだ。

 対してDENIAL.exeにしばしば登場するアルファ・オメガ、あるいは髑髏の神のような神格や怪物に関しては、一見モンスターに見えるがその存在を否定されてはいない。人類も、またそれ以外のモンスターも等しく無力である。
 つまりこの映像の主張としては、世界を支配する神、上位存在は存在している。しかし人間にとって都合が良い、人間の手足となって行動してくれるようなモンスターは存在していないと説きたいようだ。

 なお一部の映像ではモンスターが現実に行動しているように見える表現もあるが、これもよく見ると人間の指示を受けず、勝手に行動している怪物的側面が強い、とモンスター非実在論者は説明する。
 例えばこの映像でビリドラが暖炉に火をつけているシーンだが、ビリドラは決して指示を受けず、勝手に暖炉に火をつけている。その後の怪物に襲撃されるシーンでも主人公自体はキャプチャーボールからモンスターを出しているが、その後に指示を出すような描写は無く勝手にビリドラが怪物に向かって玉砕しているのが分かる。
 キャプチャーボールの広告動画もあったが、結局あのキャプチャーボールはモンスターを捕獲出来ず、安価な労働力として売り飛ばす事も出来ていない。極めて単純な力仕事くらいしかモンスターには任せられない事を、「安価な労働力」と形容してあたかも怪物を自由に使役出来るような誇大広告だったのだろう。
 モンスターが人間を襲撃するような映像がしばしば登場するのもこう考えると納得が行く。人間はモンスターを使役していると思いたいが、怪物の手綱を握るほどの力量は持ち合わせていないのだ。
 それらの事実をひっくるめて端的に表したのが、「モンスターなど存在しない」という言葉であり、「一度捕獲しただけで友好的になり、常に指示に従うかわいい奴隷などあり得ない」というメッセージ。モンスター非実在論者はそう解釈しているのが一般的だ。

・廃工場の怪物(2021/10/19)

 鳥居の先、洞窟の中にある廃工場に入ると目から血を流した謎の人物と出くわしてしまう。
 この人物はもちろん、場所すら現時点では不明であるため、分からない話づくしの内容。そもそも洞窟の中に工場を隠した理由は何か? そしてこの人物は何者なのか? 今後追加の情報次第で何かが判明するかもしれない。

・幽霊を信じますか?(2021/10/26)

 幽霊を信じるかという問いを投げかけられる映像。幽霊自体はかつてより塔の周囲にいたり、そもそもDENIAL.exe自体が地縛霊に囚われていた状態もあったりと、幽霊自体はしばしば登場するモチーフである。
 だがこのように脈絡もなく幽霊にエンカウントするような映像はこれまで無かった。大概死体がある、塔を自ら調べる、越えるなと書かれた線を越える……何かしらのアクションに対応して幽霊が現れたのに対して、この映像ではモンスターと同じように草むらを歩くだけで幽霊らしき存在と遭遇している。
 その後の主人公はかつて地縛霊を呼び出してしまった時の行動と同じく、「越えるな!」と書かれた線を越えてしまった。彼の発言を主人公が信じた結果、世界に潜んでいる暗部を表出させてしまったのだ。
 つまりこの影は通常のプレイをしているプレイヤーに対して、道を踏み外すような発言をしてバグ、あるいは幽霊の登場を誘発させる存在ではないだろうか。
 世界の神であるアルファ・オメガや髑髏の神は、彼ら自身から人々が運命に支配された存在である事を示唆しない。であれば誰がレールに敷かれた未来を歩くだけのプログラムであると主人公に気付かせてしまうのか? この影のような存在が北欧神話のロキのように、世界が神に支配されたモノである事を吹聴しているせいだとしたら?
 彼の正体が明かされるのは翌月の広告になる。

・2021年11月

・新しい遊び(2021/11/2)

 この映像でもやはり、例の存在が現れている。しかしこのメッセージ自体は、過去に放映された「珍しいモンスターを集めているのだろう?」と同じセリフが登場している。
 つまり、本映像に登場した存在は「地縛霊」ではないか。2021年3月の映像から同じようなアクションを取っていたのは驚きだが、それ以上に11月でも同じように地縛霊が登場、同じセリフを話している点に注目したい。

 かつて地縛霊は2021年3月にDENIAL.exeを依り代に現代に復活したが、その後も同じ姿をした地縛霊の残滓である手が登場している。黒く細い手のモチーフが地縛霊の残滓であるという証拠を「新しい遊び」編では主人公の周囲に寄ってくる黒くほっそりした手という形で提示したのだ。
 地縛霊からすると、メインクエストである「現代への復活」を達成した後にサブクエストをクリアするようなお遊びにも見える。ゲーム本編に生まれた歪みをプレイヤーに提示し、そこから破滅に至るまでを楽しむ上位存在としての楽しみを覚えてしまったのだ。
 一見ゲームを遊んでいるのはプレイヤーに見えて、その実遊ばれているだけなのかもしれない。

・どこにも無い(2021/11/17)

 塔の中に入ると、巨大な人魂のような物と出くわす。彼が言うには、「真実はここにはない。そして、どこにもない」「お前が捕まえてきたモンスターによって判断されるだろう」というような話をされる。
 主語が存在していないため何が判断されるのかが分からないのが問題なのだが、そもそもこの人魂自体が初登場なので何を伝えようとしているのかはどうしても判然としない。霊と化して時間が経過してしまい、記憶自体が混濁しているのだろうか?
 この映像自体に真実が無いのであればそもそもこのようなゲームが存在していないというDENIAL.exe未存在説が補強される証言となるが、「そして、どこにもない」という言葉が続くのでそもそも我々が生活している現実世界自体の実在を疑う必要もあるだろう。
 この人魂自体の立場が不明なので、どこまで信じるかは今後も検討する必要がある。

・「夢を見るのは好きか?」(2021/11/30)&「千眼の賢者」(2022/5/2)

 アリアという女主人公が夢の中で首をもがれ続ける広告。河岸で首をもがれ、布団に入って肉体ごと吹き飛ばされ、首を吊り、館に入っても殺害される。
 最初の首をもがれるシーンに関しては明確に怪物に殺害されているのだが、それ以降は夢の中で何者かに殺され続けているように見える。一体何に殺害されているのか? その答えは2021年11月時点では判明しておらず、おそらくこの怪物が夢を見せているのではないかという説が濃厚であった。

 しかしこの2022年5月の広告の登場により、この女主人公の末路が判明する。この女主人公は人間の姿をしておきながら、大量の目玉を持つ不気味で巨大な怪物に変身する存在になってしまったのである。
 変身後に「起きて!」というメッセージを出しているのは、もしかすると夢に囚われたままである彼女の最後のメッセージだったのかもしれない。

 それ以外の映像も確認していくと、この女主人公が巨大な怪物の居場所へと誘う内容の映像も存在していた。女主人公は完全にこの怪物に取り込まれてしまった説が濃厚である。
 「美しいだろう?」と少女の言動自体が変わってしまっているので、もう完全に意思が怪物に囚われてしまったに違いない。

 では女主人公はこの怪物に取り込まれてしまった被害者なのか、と言われるとそうでもないようである。
 この映像に登場する千眼の賢者は、彼と出会った主人公に対して以下の選択を投げかけている。「いずれ世界が虚無に飲み込まれ消滅するのを座して待つ」か、「彼の一部となって永遠に生き残る」か。この後に主人公がどの選択をしたかは不明だが、女主人公に関しては「一部となって永遠に生き残る」事を選択したのではないか。
 その結果として、彼女は肉体を壊され続ける夢を永遠に見させられ、現実世界では新たなる千眼の賢者の一部となる人間を探す機械になってしまったのだ。答えを探し続ける旅に疲弊しきってしまったのかもしれないが、その末路としてはあまりにも残酷である。

・2021年12月

・モンスターブリーダー・リゼット登場(2021/12/15)

 女主人公、アリアが脱落するような映像が出た翌月、新たなる女主人公としてモンスターブリーダーの姿であるリゼットが登場。身体能力が高く、カリスマ性もあり、潜在能力も充分持つせいかモンスターに騎乗するという過去の主人公が成し得なかったアクションが出来るのが特徴だ。
 ただし、このリゼットという人物が2021年9月の広告で登場した際は別の衣装、かつ人の腕を噛んでいるような凶暴さを発揮している。一体何が起きたのかは不明であるが、この姿である間はそのような残虐性を見せることは無いようだ。
 登場した主人公の中では唯一詳細な能力の分かっている人物であり、それなりに優秀な人物のように見える。少なくとも他の主人公たちが死亡する様な大事件に巻き込まれているのに対して、明確な死亡シーンが描写されず生きて帰れているだけでかなり珍しい。

・過去を想起する(2021/12/21)

 そんなモンスターブリーダーとしての姿が描写されたリゼットであるが、過去の姿もこの映像では確認出来る。ウィルスらしきものが飛散する世界で、鳥居に拉致されたリゼットは過去に搭乗した腕を食う残虐性をフラッシュバックしていた。
 この映像を見るに、あの残虐な姿は完全なウソでは無いようである。むしろ何かをスイッチにもう一度暴力的な姿に戻ってしまう可能性を示唆しているのかもしれない。
 後で紹介するが彼女は複数の悪魔に憑かれていた過去もあるので、その過去を回想している説もある。

・ヘリコプター搭乗(2021/12/21)

 男主人公がヘリコプターに搭乗する映像。他の映像ではヘリコプターが墜落するパターンもあるが、DENIAL.exe世界における主な空の足はヘリコプターのようである。
 背景では別の少女がモンスターに騎乗して移動しているようなシーンも描写されてはいるが、これを行っているのはモンスターぶりーだだけなのでそう簡単な物では無さそうだ。モンスターも調教を行えば乗馬のような感覚で移動手段に使えるのかもしれないが、DENIAL.exe世界では車や自転車で移動する人々の方が多く見られる。
 恐らく凶暴なモンスターを手懐けるよりは旧来の機械の方がラクだし安全と考える人の方が多いのではないか。空を飛ぶモンスターに騎乗している映像もあるにはあるが、これもまたブリーダーの特権である。

・チームの犠牲(2021/12/28)

 リゼットが博士の研究室に向かうと、博士に召集された他の主人公たちと共にチームを組んで謎を解きに行く事になる。だが旅の途中で何者かを犠牲にする必要が出て来たらしく、チームの中の男主人公、カズトを選んで犠牲に仕立て上げたようだ。
 一見誰でも良かったのかもしれないが、先述の通りアリアは千眼の賢者に使われる存在になっており、リゼットは内なる狂気を抱えた存在、そして処刑されたカズトは全ての始まりであり、終わりでもあると神に告げられた転生者である。最も初期から登場しているフィンも輪廻の末にこの結末に辿り着いたとしたならば、このチームの中で吊らなければならなかったのは女主人公のどちらかだった可能性が高い。
 この議論すらもアルファ・オメガの言う意思の下で行われる仕組まれた運命だったのかもしれないが、千眼の賢者がどれくらいの次元の存在であるかによって話は変わってくる。もし千眼の賢者がアルファ・オメガクラスの高次元存在に至っていたとするならば、もしかしたらアルファは賢者側の手駒を確認するために人狼ゲームのような探り合いを行わせた可能性もあるだろう。

 ちなみに他の映像によってはリゼットがカズトを吊って「これで安心ね!」と言っている物もある。

・2022年3月

・お別れ(2022/3/22)

 主人公とモンスターの前に、謎のローブを着た存在が現れる。彼の背後には(リゼットを除く)歴代の主人公の幻影が立っており、モンスターとお別れをしてしまう。
 その結果いつもの部屋に誘い込まれてしまうのだが、いつも通り部屋に通された後は主人公一人きりである。映像の公開当初は内容的に最終回疑惑も囁かれたが、決して最終回ではない。
 おそらくこのローブを着た存在はチームを組んで世界を救う誘いや、あるいはモンスターに頼らず人類で団結しようといった誘いをしていたと思われる。その誘いに乗ってしまった結果世界から隔離された空間へと拉致されてしまったのであろう。結論から言えば、この少年は騙されたのだ。
 こうして見てみると、「モンスターなど存在しない」というのも神格側の洗脳のように見えてくる。人類が神に対抗する手段がモンスターだけであるとしたら、モンスターという武力を放棄させにかかるのは当然だ。
 しかしこの映像の最後でもモンスターはいなくなっているので、やはりモンスター自体が空想の産物で存在していないのか、あるいは絆の一つも認識せずに反逆したり逃げたりする畜生という可能性も充分ある。DENIAL.exeにおけるモンスターの実在、非実在議論に回答が出る日はまだ先の話になるだろう。

・2022年4月

・「待合室」(2022/4/19)

 鳥居から出て来た手に摑まれて死亡する……まではよくある流れであるが、そこから「待合室」という空間に送られるのは新展開。
 待合室が何を意味しているのかは情報が少ないが、これまでと明確に異なる点として一回死亡した際に送られるモノクロの自室ではない場所に移動しているのは注目すべきだろう。
 そもそも自室を壁抜けして上方へ歩くと「越えるな!」の線が出てきて、おそらく主人公は普通に出るよりも一線を越える機会の方が圧倒的に多いと思われる。そんな中で待合室からスタート出来るとなると、やや話の展開が変わってくるのではないか。
 肝心のその後の話が描写されていないので待合室で何があるかは不明であるが、今後の展開に期待がかかる内容。

・2022年6月

・「巨人召喚の儀式」(2022/6/28)

 目の赤い主人公らしき存在と溶岩を挟んで対峙していると、巨人が溶岩から現れる。巨人自体は過去の映像でも登場していたが、その巨人が生まれるシーンが描写されているのはこれが初めて。
 またゲームのマップ上にも巨人が登場し、歩き回っているパターンもこれが初。これは明確にDENIAL.exeのプレイ中に登場する敵キャラであるらしく、人を殺して回る生物兵器であるようだ。
 巨人の初登場は2021年7月頃で、きちんとしたゲーム中の初登場が2022年6月末。新情報の追加はいつになるか分からないので、今後とも映像のチェックは欠かせないだろう。

・未発掘新作内で残しておくべきもの

・自室へのバグ入場+自室マップから行ける新マップ

 しばしばリスポーン地点になっている自室に、バグか何かを用いたのか洞窟より入場しているシーン。
 この洞窟自体が普段は怪物がいて、行く手を阻んでいる。何らかの手段を用いて洞窟に入る⇒何もない空間を自転車で直進するという流れを取れば、自室に入場出来る模様。
 なお、相変わらず部屋よりも上に行き過ぎると別のバグを誘発する。

 別の映像では、普通に家に入っただけでもバグ形式での自室入場が行えてしまうシーンも存在する。
 この手法で入ると大きなトカゲのような生物に襲われてしまうらしい。

 #309で登場するマップはあまり見かけないマップではあるが、このマップは自室より北に向かった際に「越えるな!」の線の代わりに存在しているようなバグマップのようだ。
 つまり場合によっては死亡する⇒バグマップに入場して再度自室に戻るというループが発生してしまう可能性がある。

 バグ自室入場は現状右側の家に入った際に発生しているので、左側の家を選んだ方が良い。左側を選んでも結局博士からモンスターを選ぶシーン(バグ込み)に遷移するようだが……

・モンスターレース

 モンスターに乗り、障害物はジャンプで避けるレース要素が登場。現代社会で言う競馬的なスポーツらしく、リゼット以外の主人公もモンスターに乗って移動したり、遊んだり出来るようだ。
 また映像後半ではブリーダー同士でふれあっているようなシーンも存在する。

・人造モンスター

 人間の女性にモンスターのDNAを注入し、新たなモンスターを作り出す技法。卵生か胎生かは不明だが、その中間を取ったような出産の流れを取っている感がある。合成の過程で一旦人間の肉体に移す必要があるのだろう。
 主人公らがこれを行っているかは分からないが、何にせよモンスターを悪用する輩ならこれくらいはやっていてもおかしくはない。

 人造モンスターの研究自体は他にも行われているらしく、この映像ではレバーを上げるだけでネズミをゾンビに変換する様が描かれている。
 天然物のモンスターと人造モンスターの割合がどれだけかは分からないが、天然物だと思っていたモンスターが実は遺伝子組み換えによる生命体である可能性は充分あるだろう。

・悪魔との契約説+カズトの予言

 そもそもDENIAL.exeというゲームがどこから生まれ、どこでプレイできるのかというのはこの映像を追い求める者の最終命題であるが、その正体に魔術が関連している可能性は検討すべきであったように思う。
 この映像ではゲーム内映像よりもタロットカードのような物や、魔法陣のようなモチーフが多数用いられている。DENIAL.exe自体が既存のゲームを改造コードやエミュレーターなどでいじった結果プレイ出来るような代物ではないのなら、魔術を習得するのも一つの手かもしれない。
 何らかの魔法陣を描き召喚した悪魔との契約によってプレイが可能になるという説が濃厚になっているのはこの映像であるが、残念ながらこれ以上の情報が出てこないため虚偽のゲーム広告という批判を跳ねのけることは出来ていない。

 なおこの悪魔に関しては他にも発言を残しており、「カズトは底知れない闇と執着を抱えている」という情報を残している。
 どの要素が闇と執着であるかは分からないが、クラリスとの関係性が闇と執着であるならばそう怖い話でもないだろう。
 ただし、カズトに関しては以下の映像でさらに掘り下げがされているので、それも確認の上で再度メッセージを確認すると見え方が少し変わってくるかもしれない。

・カズトの悪夢

 カズトという主人公の見た夢に関する映像がいくつか投稿されており、彼の悪夢に関してもチェックしておく価値があるだろう。
 最初の夢に関してはエレベーターに乗り込むと宙に浮いている死んだ母が現れて、足で顔を撫でながら「オリテキテ」と言ってくる夢。
 最後のオチとしてはエレベーター事故に巻き込まれてしまう所で夢は終わっている。おそらくこの夢に関しては、チームを組んだカズトが生贄とされてしまう未来を暗示しているのではないか。

 この夢はカズトとリゼットがオフィスで話していたらコピー機が紙を吐き始め、その紙には絶対に知られたくない彼の秘密が載っていた。それを見られた後の話は思い出せないらしいが、オチから推測すると秘密を守るためにリゼットを殺害してしまったのだろう。
 かなり直近の未来を予知した夢だが、やはりカズトには何かしらの絶対に知られたくない秘密が存在しているのは間違いない。

・宇宙を裏から統べる者・佐藤

 しばしば登場する目玉のモチーフが何か、という議論は尽きないが、アルファ・オメガなど既存の上位存在では無い「宇宙を裏から統べる者」という新たなる神格も示唆されている。

 見た目としてはかなりコミカルなように見えるが、上位存在である事は間違いないようだ。
 佐藤と名乗っているが、これもあくまで彼なりに人類に歩み寄った結果の名前だろう。本来は別の名前かもしれない。

・デスゲーム編

 一見ゲーム画面に見えるが、モンスター要素の無いゲーム映像テイスト。ゲームではあるのだが、どちらかと言えばデスゲームの要素が強い。
 リアルな人物からのSOSサインが出ているが、このSOSもまたゲームに飲み込まれた人物からのSOSだろうか。映像が投稿されてから随分経ってしまったので、もう事件は終わっているか死亡している可能性が高い。

 他には収監された殺人鬼の映像もある。この映像では先ほどSOSを出していた女性が刺殺される内容。
 このシリーズではゲームらしい所は演出くらいの物で、発生している事件としてはかなり現実的だ。

 この女性が参加している「狂ったゲーム」に関して詳しく紹介している映像。
 基本的には早く部屋の鍵を見つけて脱出しつつ、ピエロからは逃げる事が目的となっている。生き残れるのは一人だけというタイムアタック要素もある。
 これらのシリーズに共通する特徴としてモンスターや上位次元の存在は登場しないという点。おそらくDENIAL.exe系列とは別軸のストーリーであると見た方が無難だ。

 ピエロ自体はどこにいても登場するようなので、安心できるタイミングは存在しない。

・機械神の神託

 コンビニ屋上にいるデジタル神棚にお供え物をすると神託を貰えるのだが、神託の結果自分のモンスターを全て奪われてしまった、という事が分かるコミカルな内容。
 これが本当に神託であるかは疑問がある。というのもこれまで登場してきた神とはタイプが違うし、このコンビニにいる人物が泥棒をしました、という神託に関しても機械である事を活かして監視カメラで確認していれば普通に分かる内容であるからだ。
 もしかしたら下にいる少女が全て一芝居打っていて、末法世界で上手く生き残るライフハックとして偽りの神託システムを作っているのかもしれない。

・リゼット豹変の理由

 リゼットにトレーナー状態と食人状態の二種ある理由は、この悪魔が原因であるようだ。正体不明の悪魔が常時囁いているような状態で正気を保つのは難しい。
 本映像ではカズトが女性めいたセリフを言っていたり、リゼットの言動がどこかおかしかったりと奇妙な点が多い。カズト女性説もあると言えばあるのだが、どちらかと言えばゲーム自体の不具合であると読んだ方が良いだろう。

 悪魔祓いが出来る人間曰く、リゼットの中には複数の悪魔が巣食っているらしい。
 そのためこれらの映像中で当初憑いていた悪魔のうち数名を祓う事に成功したが、それでもまだ悪魔が憑いているような解釈が正しそうである。
 憑いている悪魔の数が少なくなった影響でビリドラやアルタイラスを使役出来るようなブリーダーになれたのかもしれない。

・モンスターGO

 DENIAL.exeの派生ゲームとして、実際の街中を歩きながらモンスターを捕まえていくゲームもあるらしい。
 もちろん幽霊と遭遇してしまう可能性のある大変リスキーなゲームだが、幽霊と出会いたいようなユーザーにはかなり楽しく遊べるゲームではないだろうか。

 ただこの世界はスマホという媒体を使わずともろくろ首や幽霊が登場するので、わざわざこのゲームをプレイしなくても幽霊とは出会えると思う。
 単に幽霊と出会うきっかけが無いような生活をしている場合はプレイする価値もあるだろうが、やはり本作もダウンロードする手段が分からないのが問題となる。

 本作ではクラリスに似た存在も幽霊として登場しているので、カズトと共に現れている彼女も幽霊である可能性はある。
 ただし絶対に彼女が幽霊であると断定できるほどではないので、今後の情報待ちと言った所。

・まとめ

 エバーテイルの広告世界はどこまでも広がっていく。際限なく広がってゆくし、全てを確認しようとするとどこかしらで矛盾が発生してしまうものである。
 しかし矛盾が生まれる以上に、新しい情報によってこれまでの不明点も解明されていく感覚は確かにある。そもそも様々な矛盾と言うのも、将来的には解消されるようなエピソードが追加されていく可能性もある。
 今回再度確認した372本の映像、そしてその他Twitter広告の再発掘などによって現状のメインキャラ一覧も完成したので、そちらも合わせて確認頂きたい。

 後戻りは出来ない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?