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あんこに恋をして♡

ご来店の幸多き皆さま、ご機嫌いかがでしょうか。

「雨天定休~本日モ晴天ナリ~」店主の口福(こうふく)栞(しおり)です。

強い寒波の影響で東北地方や北陸地方では雪が猛威をふるっているようですね。
その地域にお住まいの方はお気をつけて、ご安全にお過ごしくださいね。

さて、本日のテーマは「あんこ」です。

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店主はここ最近、自分で「あんこ」を炊くようになりました。

写真はお正月気分がまだ抜けない週末に、「ぜんざい」を作って食べたときのものです。

季節の食材をおすそ分けでいただく機会が増え、せっかくならばと普段お店で購入するようなものも、試しに自分で作ってみるようにしています。

「あんこ」以外に「新生姜の甘酢漬け」「干し柿」「ゆずジャム」など、成功と失敗を繰り返しながら、手作りならではの楽しさを味わっています。

なかでも特別な想いがあるものが、そう、「あんこ」です。

「あんこ」づくりのきっかけは、”恋”しかも”失恋”からはじまりました。

甘味なら洋菓子より和菓子が好きな店主ですが、正直そこまで「あんこ」にこだわりはありませんでした。ところが、ある日出会ってしまったのです。ある料理人の男性とその人が作る「あんこ」に。

「あんこ」といえば和菓子屋さんなど、専門の職人さんが作っているイメージですが、彼はあくまで料理人。

試作したら美味しかったから、欲しいという友人の店に卸すようになった、といった感じ。本人も「俺のは素人の『あんこ』だ」と言っていましたが、それがびっくりするくらい美味しかったのです。

そんな美味しい「あんこ」を作る料理人の彼とは出会ってすぐに打ち解け、二人でデートをするような関係になりました♡料理はもちろん「あんこ」をベタ褒めする店主に、彼はデートの別れ際にそのブツを手渡してくれたので、冷凍庫にストックし、ちょっとずつ大事に味わって食べていました。

そう、店主にとって「あんこ」はまるで"ラブレター"のようでした。

が、しかし、急展開!ボタンの掛け違いで半年もしないうちに喧嘩別れのような状態になってしまったのです…(涙)
心の中で彼を「あんこたん」と呼んでいたくらい、彼=あんこ、だった店主は真っ先に考えました。

”どうしよう、もうあの「あんこ」が食べられない…” 

彼の「あんこ」の卸し先を知っていたので、食べたければその店に足を運んで商品を購入すればいいのですが、悔しさと切なさと、いろんな感情が沸き上がってきて、結局お店に足を運ぶことができませんでした。

そんなこんなで恋に破れた店主は、自分が美味しいと思う「あんこ」を作ってやる!と、「あんこ」づくりを開始したのです!!!

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手始めにご近所のスーパーで十勝産大納言あずきを購入し、『はじめてのあんこ作り』調理開始です!

せっかちな性分なのでの小鍋ではなく圧力鍋で炊くことにしました。グラムにもよりますが、火にかけている時間は20~30分くらい。かなり時間の短縮です。

圧力鍋のピンが下がり落ち着いた頃合いで蓋を開け、ドキドキのご対面♡

「あずきさん、いらっしゃ~い!」(桂三枝師匠のように)

まず、ふわぁ~と小豆の香りがキッチンに広がります。水分が入って豆の大きさも倍くらいに変化しています。うん、よしよし、いい感じだ。

そして、ここから甘味を加えて炊いていきます。店主は上白糖ではなく、体に優しい『甜菜糖』『きび糖』『デーツ(ナツメヤシ)ペースト』をなどを使用しています。

とくに『デーツ(ナツメヤシ)』はお気に入りで、お菓子以外の料理にも使用しています。栄養豊富で低GIなデーツはかなりおススメなので、また別の機会にお話ししますね。

次に「あずき」との対話の時間です。

俳優/ 樹木希林さん主演の映画「あん」をご覧になったことはありますか?
その名の通り「あんこ」が出てくる映画なのですが、その作中で『美味しい"あん"を炊くには小豆の声を聞くこと、ここまでの旅の話に耳を傾けること』と言っていました。
とても優しい魔法のようなその言葉が、とても印象に残っています。

店主は粒の具合と塩の加減を見極めながら、どのタイミングで火を止めようかと、「あずき」と対話を重ねていき、いい具合で火を止め、「あずき」から「あんこ」になったところでついに…

完成です♪\(^-^)/

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写真は友人宅のホームパーティの際に披露した「かぼちゃ白玉のミニ汁粉」です。

『はじめてのあんこ作り』の完成写真はうっかり撮り忘れてたんです、あはは~。

味はまぁまぁでした。やはり彼の「あんこ」に近づけるには長い道のりだなぁと。でも、そこが"やりがい"というか、心の中に師匠がいるので、小豆と対話を重ねて、繰り返しトライしていきたいと思います!

お正月のお餅がまだ残っているこの季節、そうでなくとも「あんこ」が好きなそこのあなた!
ぜひ手づくりしてみてはいかがでしょうか♪

ちなみに皆さまは、つぶあん派?こしあん派?どちらがお好みですか?店主は断然こしあん派です!

この「あんこに恋をして♡」にちなんで、店主の暮らすエリアになりますが、オススメの「あんこ」が食べられるお店を番外編でご紹介したいと思います。次回をお楽しみに!

皆さまが今日も元気で美味しく食事ができますように☆彡

またのご来店をお待ちしております。

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