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2月15日はお釈迦様が亡くなった日。

曹洞宗において、2月15日はお釈迦様がお亡くなりになった日にちで「涅槃会」(ねはんえ)と呼びます。

●亡くなることがなぜ涅槃(ねはん)なのか?

そもそも涅槃とはなんでしょうか。

涅槃(ねはん)、ニルヴァーナ(サンスクリット語: निर्वाण、nirvāṇa)、ニッバーナ(パーリ語: निब्बान、nibbāna)とは、一般にヒンドゥー教、ジャイナ教、仏教における概念であり、繰り返す再生の輪廻から解放された状態のこと。インド発祥の宗教においては、涅槃は解脱(モークシャ,mokṣa または ムクティ,mukti)の別名である。すべてのインドの宗教は、涅槃は完全な静寂、自由、最高の幸福の状態であるだけでなく、誕生、生、死の繰り返しである輪廻からの解放と終了であると主張している。仏教においては、煩悩を滅尽して悟りの智慧(菩提)を完成した境地のこと。涅槃は、生死を超えた悟りの世界であり、仏教の究極的な実践目的とされる。完全な涅槃を般涅槃(はつねはん)、釈迦の入滅を大般涅槃という。この世に人として現れた仏の肉体の死を指すこともある。仏教以外の教えにも涅槃を説くものがあるが、仏教の涅槃とは異なる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

仏教に興味のある方ならともかく、初めて知った人には難しいですよね。
ポイントを絞ると、

(1)涅槃 = ニルバーナ = 悟りの境地
(2)輪廻からの開放 = 解脱
(3)煩悩が完全に無くなる = 智慧の完成
(4)仏教の究極的な目標 

「完全」「究極」という言葉が表すように、心がこの上なく完璧に安らいでる状態が涅槃といえます。
ですので食事など生きるための活動や、病気や老いなど肉体的苦しみ、自然や人とのかかわり合いから生ずる動揺すらも無くなった、「死」の状態を指すようになったのでしょう。

●涅槃会はどんなことをする?

曹洞宗では、2月1日から14日まで、本堂の東室中(ご本尊を正面から見て右側)に「涅槃図」をかかげ、涅槃団子を供えて夕方に「仏遺教経」を読みます。そして本日の2月15日は、特別な供物、焼香、礼拝、読経を行い、お釈迦様のご遺徳をしのびます。

●涅槃図から学ぶこと

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涅槃図には、横たわったお釈迦様、たくさんの弟子、花、動物たちが描かれています。(お寺によっては動物がいない場合もあるそうです)
私が思うに、お釈迦様が亡くなったという悲しみを通じて、人・草木・動物などあらゆる生き物の命の尊さ、諸行無常という真理、自らと教えをよりどころにして一生懸命に生きる大切さを表現しているのではないでしょうか。

●お寺に行ってみよう

多くの寺院で、涅槃図をみるチャンスはこの時期だけでしょう。
ぜひともお近くのお寺で見せてもらい、やすらぎのひとときとしてくださいませ。合掌。

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