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【落選しても諦めない!】挫折こそ入選に至る最大のチャンス(2018年11月号特集)


挫折こそ入選のチャンス

誰もが通る挫折ポイント

 公募(応募)を始めるきっかけは、創作をしたい、栄誉が欲しい、賞金を得たいなどさまざまだが、それで応募して落選した場合、こんなふうに言われた気がする。

  • むだな努力だ。

  • 才能がない。

 なんでもそうだが、だめ出しばかりされていたらやる気がなくなってしまう。落選も同じで、人によっては自分を否定された気がして、意欲をなくしてしまう。とくに応募経験が少ない人は、本当は惜しかったにもかかわらず、あるいは、これから大きな花が咲くにもかかわらず、「私には無理」とあきらめてしまう。

 ここが最初に訪れる挫折ポイントで、ここを通過しない限り、入選者には永遠になれない。
 では、どうするか。その前に、まずは落選した原因を探ろう。

あなたはどのタイプ? 落選したときの様々なリアクション

悔しがる:
 このタイプが一番伸びる。自信があるから悔しく、悔しいから方法を考え、努力も惜しまない。すべてのリアクションの基本。

テクニックを磨く:
 的に届く力量はあったが、狙う方向が違っていたか、方向を定める技量がなかったと、これを習得しようとする。技巧派

大きな的を探す:
 的が小さいことが原因だと考え、より大きな的、または誰も狙わない的を狙う。簡単な的でも当たれば意欲につながる。

開き直る:
 人のやり方や傾向に左右されて自分を見失い、やはり自分が書きたいように書こうと開き直る。実力のある人が開き直ると強い

人のやり方を見る:
 入選者はどんなやり方をしているのか探る。人に刺激を受けたり、技術を盗んだりはOKだが、サルまねに終わると失敗する。

パワーをつける:
 落選したのは基本的な力量不足だと考え、基礎力をつけるために一から勉強し直すタイプ。勤勉な人なので大化けするかも。

入選しない根本的な原因5選

時間がない:
 納得できていない作品だったが、今月は忙しく、もういいやと応募してしまったというケース。

才能がない:
 応募した分野については、基本的な力がなかったのかもしれない。しかし、才能は磨かれるもの

経験がない:
 創作した経験が乏しく、うまく作れないケース。慣れなければみんなそうで、やりながら覚えたい。

やる気がない:
 落選に慣れてしまい、どうせまただめだと惰性でやってしまうケース。集中力やメリハリが必要。

公募の知識がない:
 その道のプロが応募しても、公募では落ちることがある。公募の特性についても知っておきたい

つまづきを解消しよう

 入選しない原因を解消する方法は?公募ガイドに登場した著名人の名言とともに考えてみよう。

創作する時間を最初に確保しよう

 アイデアが出ない、うまく創作できないときは、目先の用事や急ぎの用件を優先してしまう。結果、時間がなかったと言いたくなるが、これは創作できなかった言いわけであることが多い

 創作したくてうずうずしている人は、何をおいてもまず創作をする。創作する時間を先にとってしまう。ほかのことはやらないか、やらなければならないなら、残った時間の中でこなすはずだ。

早朝から深夜まで仕事をしているのなら別ですが、休日もあるだろうし、自由に使える時間はある程度はあるはず。そのとき、書くことを優先順位の1位にすること。飲みにも行きたい、付き合いもあるからと、書くことを優先順位の4番目、5番目にしているから暇がないだけ!

山口恵以子(小説家)

経験値が上がるまで多少の我慢は必要

 何度か応募して、「やっぱり入選なんてしない」と言うのは早すぎる。どのジャンルでも、何年という単位でやってみて初めてわかってくるコツもあるし、落選することで気づくポイントもある。

 また、同じジャンルの中でも、この系統の主催者は無難なものを選びそうとか、この公募は初心者では歯が立たないなど、審査結果などを通じていろいろ見えてくる。そこまでは多少の我慢は必要だ。

才能があることを前提に創作すること

 本当は努力を怠ったのが落選の原因でも、すべて才能のせいにしてしまえば、自分が傷つかない。また、周囲も「才能がないなら仕方ないね」と納得する。
 なぜか。才能があるかどうかは誰にもわからないので、「ない」と言われれば、「そうなんだろうね」と思いやすいからだ。 

「才能はある。なくても才能のせいには絶対にしない」。これは創作する人の大前提。

才能があるかどうかなど、何年間か、そのことに必死で取り組んでみないことにはわかるものではない。

夢枕漠(小説家)

やる気がないを解消:やる気を引き起こす3つの方法

1.方法・手段を明確にする

創作したい衝動があっても、何をどうしていいかわからないと、机に向かう気になれない。しかし、方法や手段がわかると、俄然やる気になる。
文章でも、最低限、題材と結末が決まっていると、書く気になる。やる気が出ないときは、まず具体的なプランを作ろう……

特集「ボツちゃん脱出計画」公開全文の続きはこちら!

※本記事は「公募ガイド2018年11月号」の記事を再掲載したものです。